著者
向田 久美子 坂元 章 村田 光二 高木 栄作
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.159-169, 2001

A panel study of 543 Japanese college students was conducted before and after the Atlanta Olympics in 1996 to explore the impact of the Olympics on the images of foreign countries. In general, the images of 17 countries including Japan have changed favorably after the Olympics. The more they have exposed themselves to Olympic reports on the media, the more they have changed the images. Individual differences had a small, but negative effect. For example, those who were not satisfied with the result of the Olympics tended to change the images unfavorably. Though the perception of similarity between Japan and each country has also increased through the Olympics, the correlation of the index of positive image and the perception of similarity was not high. It suggested that the images of foreign countries and the perception of similarity could have changed through respective processes.
著者
坂元 章 三浦 志野 坂元 桂 森 津太子
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.87-101, 1995
被引用文献数
1

本研究の目的は, 通俗的心理テストの結果のフィードバックが, 人々の, 自己イメージ, 更には, 行動に影響するかどうか, また, その影響の強さが, 学術的な心理テストのそれと異なるかどうかを検討することであった。筆者たちは, 1つの実験を行い, 64名の女子の被験者を2つの群に分け, 1つの群には通俗的心理テストに回答させ, もう1つの群には学術的心理テストに回答させた。そして, それぞれの群の半分には, 外向性の偽のフィードバックを与え, もう半分には, 内向性の偽のフィードバックを与えた。実験の結果は, 外向性のフィードバックを受けた被験者が, 内向性のフィードバックを受けた被験者に比べて, 自分は外向的であると考え, 初対面の人物 (サクラ) に対して外向的に行動するようになることを示した。そして, この行動に対する影響の程度は, 通俗的心理テストと学術的な心理テストの間で同じであった。これは, 通俗的心理テストの結果のフィードバックが, 学術的心理テストのそれと同じ程度に, 人々の行動に影響し, 自己成就現象を引き起こしうることを示唆している。実験の結果は, また, 通俗的心理テストと学術的心理テストは, 行動への影響では違いがないが, 心理的安寧への影響では違いがあることを示した。通俗的心理テストのほうが, 学術的心理テストよりも, 心理的安寧を与えていた。また, 筆者たちは, 補足的調査を行って, それぞれのフィードバック文の特徴を調べた。
著者
坂元 章 三浦 志野 坂元 桂 森 津太子
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.87-101, 1995-07-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
20

本研究の目的は, 通俗的心理テストの結果のフィードバックが, 人々の, 自己イメージ, 更には, 行動に影響するかどうか, また, その影響の強さが, 学術的な心理テストのそれと異なるかどうかを検討することであった。筆者たちは, 1つの実験を行い, 64名の女子の被験者を2つの群に分け, 1つの群には通俗的心理テストに回答させ, もう1つの群には学術的心理テストに回答させた。そして, それぞれの群の半分には, 外向性の偽のフィードバックを与え, もう半分には, 内向性の偽のフィードバックを与えた。実験の結果は, 外向性のフィードバックを受けた被験者が, 内向性のフィードバックを受けた被験者に比べて, 自分は外向的であると考え, 初対面の人物 (サクラ) に対して外向的に行動するようになることを示した。そして, この行動に対する影響の程度は, 通俗的心理テストと学術的な心理テストの間で同じであった。これは, 通俗的心理テストの結果のフィードバックが, 学術的心理テストのそれと同じ程度に, 人々の行動に影響し, 自己成就現象を引き起こしうることを示唆している。実験の結果は, また, 通俗的心理テストと学術的心理テストは, 行動への影響では違いがないが, 心理的安寧への影響では違いがあることを示した。通俗的心理テストのほうが, 学術的心理テストよりも, 心理的安寧を与えていた。また, 筆者たちは, 補足的調査を行って, それぞれのフィードバック文の特徴を調べた。
著者
麻生 奈央子 坂元 章 沼崎 誠
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.156-170, 2015-03-31 (Released:2015-04-04)
参考文献数
25

本研究は,ロマンティック幻想(romantic fantasy:RF)の潜在測度と顕在測度の乖離について検討した。大学の女子学部学生65名(研究1)と73名(研究2)が参加し,IATで潜在RF(恋人と王子様の連合),質問紙で顕在RF(自分の恋人と王子様の連合)と理想RF(理想の恋人と王子様の連合)を測定した。その結果,(a)潜在RFは,顕在RFと有意に相関せず,理想RFと有意に正相関した。(b)潜在RFと理想RFは間接的勢力志向と有意に正相関する一方,顕在RFはそれに負相関した。(c)顕在RFは社会的望ましさと相関しなかった。これらのことから,(a)潜在RFにおいて評価されている対象は,実在する自分の恋人よりも,理想の恋人に近いこと,(b)RFの潜在・顕在測度の乖離は,顕在測度の妥当性の問題よりも,測定概念の相違に起因することなどが示唆された。
著者
佐渡 真紀子 鈴木 佳苗 坂元 章
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.77-80, 2005
被引用文献数
2

本稿の目的は, 日本のテレビ番組における暴力および向社会的行為描写の内容分析を通じて, テレビ番組の批判的視聴能力を向上させる教育プログラムの開発に資する情報を得ることである.米国のNational Television Violence Study(1996-1998)の研究枠組みをもとに開発したコード化基準とコード票を用いて, サンプル・ウィークからランダムに抽出した280時間分の放送時間帯の番組に描かれた暴力と向社会的行為の頻度と文脈を分析した.その結果約7割の番組に暴力描写があり, 特に子どもが好んで視聴するアニメ番組では暴力行為が多く見られた.向社会的描写を含む番組は45%にとどまり, 行為の学習を促すような描写が少なかった.
著者
坂元 章
出版者
お茶の水女子大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1997 (Released:1997-04-01)

本研究では、2つの実験によって、攻撃型テレビゲームでの遊びがその後の攻撃行動に影響するか、などの問題を検討した。実験1では、女子大学生52名を5つの条件の1つに割り当てた。それらの条件は、被験者が現実的なゲーム(ヴァーチュアコップ)で遊ぶ条件、非現実的なゲーム(スペースインベーダ)で遊ぶ条件、現実的なゲームの進行をただ見る条件、非現実的なゲームの進行を見る条件、中性的な映像を見る対照条件であった。被験者には、ゲームや映像に接触した後で、サクラに対して電気ショックを与える機会が与えられ、そこで被験者がどれだけの電気ショックを与えたかが攻撃行動の測度となった。また、被験者の血圧や心拍を、ゲームや映像に接触する前後で測定した。実験2では、実験1の手続きを変更し、その知見の妥当化と拡張を行った。実験2では、現実的なゲームとして、エリア51をパァーチャガンとともに使用し、格闘ゲーム(鉄拳2)で遊ぶ条件を加え、更に、攻撃行動の指標としてサクラに対して雑音を聞かせる行動を測定した。ゲームの進行を見る条件は設置しなかった。被験者は、41名の女子大学生であった。これらの実験の結果、次のことが明らかになった。(a) テレビゲーム遊びは攻撃行動を促しうること。ただし、(b) テレビゲーム遊びの影響は、ゲームの種類によって大きく異なっていること(例えば、バーチュアガンを用いたエリア51では影響が検出されたが、バーチャルコップでは検出されず、スペースインベーダーについては、2つの実験で結果は一貫しなかった)。(c) テレビゲーム遊びが攻撃行動を促す影響は、その相互作用性のために生じている可能性があること。(d) テレビゲーム遊びの影響は、それが運動による生理的喚起を引き起こすからではないこと。
著者
長谷川 真里 堀内 由樹子 鈴木 佳苗 佐渡 真紀子 坂元 章
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.307-310, 2009-05-01 (Released:2009-07-04)
参考文献数
11
被引用文献数
3 1

A multidimensional scale for measuring empathy in elementary school children was developed and its reliability and validity investigated. Results indicated adequate internal consistency and temporal stability of the scale, suggesting it had good reliability. Correlations with Prosocial Behavior and Social Desirability Scales indicated sufficient validity of the scale. In addition, results of confirmatory factor analysis supported the Davis finding (1983) that empathy had four components. Development of empathy in elementary school children, as well as problems such as children's acquiescence set were also discussed.
著者
近江 玲 坂元 章
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.426-434, 2008-04-01 (Released:2008-07-15)
参考文献数
27
被引用文献数
1

本研究では,テレビ視聴量とパーソナリティの知的側面との間に見られる相関関係が,視聴番組の内容によってどのように異なるか検討するために,調査研究を対象としたメタ分析を行った。11の研究を対象とし,各研究から抽出した相関係数を,相関係数と偏相関係数に分類した。そしてそれぞれについて,番組ジャンルごとに効果サイズを統合した。その結果,ニュース・ドキュメンタリー,教育番組の各視聴量と知的側面との間には有意な正の相関が確認された一方で,アニメ,ドラマ,スポーツ,暴力的番組の各視聴量と知的側面との間には負の相関が検出された。したがって,テレビ視聴量と知的側面との関連を議論する際には,視聴する番組の内容に注意すべきであることが,改めて示唆された。
著者
坂元 章 桂 瑠以 木村 文香 田島 祥 松尾 由美
巻号頁・発行日
2013-04-01 (Released:2014-07-25)

シャイネスの高さと初対面での行動の関係を調査した結果、顕在的にシャイな人は初対面でのスキルが不足していたり、あがったり落ち着かなくなったりするなどの反応がみられ、それにより質問をしたり会話を広げたりするような能動的な行動がみられないというプロセスがあることが示された。これを踏まえ、初対面場面での円滑なコミュニケーションを促進するスキルとしてSNS上での事前情報収集に着目し、その効果を実験によって検討した。分析の結果、対面前に相手の作成したブログを閲覧し、対面時の会話をシミュレーションしてみることで、初対面場面における緊張や過敏さ、自信のなさといったシャイネスの側面が改善されることが示された。
著者
坂元 昴 大西 文行 大橋 功 小田桐 忍 カレイラ松崎 順子 岸本 肇 光野 公司郎 近藤 俊明 末藤 美津子 出口 保行 藤後 悦子 馬場 伊美子 伴 浩美 福崎 淳子 益井 洋子 坂元 章 堀田 博史 松田 稔樹 磯 友輝子 岩崎 智史 高田 隆 高梨 珪子 坪井 寿子 鈴木 光男 田中 真奈美 竹内 貞一 山村 雅宏 齋藤 長行
巻号頁・発行日
2008 (Released:2008-04-01)

本研究では、21世紀に生き、開拓する21世紀型能力を中核に、幼児・児童における未来型能力、幼児・児童における未来型能力の育成、未来型能力を指導できる指導者の育成の3段階にわたる研究を、既存研究の検討整理、独自の調査、研究を踏まえて、社会貢献する成果としてまとめた。初年度から2年度にかけて21世紀型の幼児像を様々な能力領域で明らかにし、2年度から3年度にかけて、各領域で、これらの能力を育成するシステムを設計試行評価し、さらに、能力育成を指導する指導者の教育システムを検討、整理、設計、試行実施した。
著者
内藤 まゆみ 鈴木 佳苗 坂元 章
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.67-78, 2004 (Released:2004-11-25)
参考文献数
20
被引用文献数
5 8

本研究は,合理的処理および直観的処理における個人差(Pacini & Epstein, 1999)を測定する情報処理スタイル尺度(IPSI)の作成を目的とした.調査1(回答者290名)ではIPSI38項目の内容的妥当性を検討するため,確認的因子分析を行った.分析の結果,IPSIが合理性と直観性の2因子から構成されることが確認された.また,IPSIは十分な内的一貫性および再テスト信頼性を持つことが示された.他の尺度(曖昧さへの耐性と理論志向性,自尊心,社会的望ましさ)との相関はIPSIの収束的・弁別的妥当性を示すものであった.調査2(回答者237名)では,構成概念妥当性の検討のため,確率推論課題の回答とIPSIの関連を調べた.その結果,直観性および合理性が推論エラーの頻度と関連することが示された.加えて,調査2ではIPSI短縮版24項目を作成し,その信頼性と妥当性が確認された.
著者
麻生 奈央子 坂元 章 沼崎 誠
出版者
Japan Society of Personality Psychology
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.156-170, 2015

本研究は,ロマンティック幻想(romantic fantasy:RF)の潜在測度と顕在測度の乖離について検討した。大学の女子学部学生65名(研究1)と73名(研究2)が参加し,IATで潜在RF(恋人と王子様の連合),質問紙で顕在RF(自分の恋人と王子様の連合)と理想RF(理想の恋人と王子様の連合)を測定した。その結果,(a)潜在RFは,顕在RFと有意に相関せず,理想RFと有意に正相関した。(b)潜在RFと理想RFは間接的勢力志向と有意に正相関する一方,顕在RFはそれに負相関した。(c)顕在RFは社会的望ましさと相関しなかった。これらのことから,(a)潜在RFにおいて評価されている対象は,実在する自分の恋人よりも,理想の恋人に近いこと,(b)RFの潜在・顕在測度の乖離は,顕在測度の妥当性の問題よりも,測定概念の相違に起因することなどが示唆された。
著者
近江 玲 坂元 章
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.426-434, 2008-03-31

本研究では,テレビ視聴量とパーソナリティの知的側面との間に見られる相関関係が,視聴番組の内容によってどのように異なるか検討するために,調査研究を対象としたメタ分析を行った11の研究を対象とし,各研究から抽出した相関係数を,相関係数と偏相関係数に分類した。そしてそれぞれについて,番組ジャンルごとに効果サイズを統合した。その結果,ニュース・ドキュメンタリー,教育番組の各視聴量と知的側面との間には有意な正の相関か確認された一方で,アニメ,ドラマ,スポーツ,暴力的番組の各視聴量と知的側面との間には負の相関が検出された。したがって,テレビ視聴量と知的側面との関連を議論する際には,視聴する番組の内容に注意すべきであることが,改めて示唆された。