著者
松岡 幸代 佐野 喜子 津崎 こころ 同道 正行 岡崎 研太郎 佐藤 哲子 鮒子田 睦子 阿部 圭子 東 あかね 田嶋 佐和子 大石 まり子 坂根 直樹
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.327-331, 2007 (Released:2009-05-20)
参考文献数
15

耐糖能異常を伴う肥満者41名を同じ指示エネルギーの減量食群と,1日1食をフォーミュラ食(マイクロダイエット®; MD)に代替したMD群の2群に無作為に割り付けた.MD群では,減量食群に比べて早期(4週間)に減量効果がみられた(-1.3 kg vs. -3.0 kg; p=0.014). 空腹時血糖とHbA1c値は,MD群では介入12週間後に有意に低下したが,減量食群では有意な変化を認めなかった.収縮期血圧は両群で介入後に有意に低下したが,拡張期血圧と中性脂肪値はMD群でのみ有意に低下した.ビタミンB1, B2, B6, E, 鉄,カルシウムは,MD群で減量食群よりも有意に多く,減量時のビタミン,ミネラルの不足を回避できたが,減量食群では,蛋白質,鉄,B1, B2が有意に低下した.以上の成績は,フォーミュラ食を併用した減量プログラムが安全にかつ早期に減量効果が得られることを示している.
著者
佐藤 哲子 長谷川 浩二 小谷 和彦 小川 佳宏
出版者
独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター)
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

申請者らが構築した肥満・糖尿病・メタボリック症候群のデータベース1050例を対象に、ヒト単球の採取とその機能解析により、単球機能(炎症M1・抗炎症M2マーカーなどの質的異常)と既知の心血管病リスクが強く関連し、さらに糖尿病薬や高脂血症薬によりヒト血中単球機能が改善することを初めて報告した。この研究成果より、肥満・糖尿病・メタボリック症候群における単球機能改善を標的とした早期動脈硬化進展の診断法や心血管病予防・治療戦略の可能性が示唆された。