著者
鈴木 渉太 岡田 浩 蓮 行 末長 英里子 大山 渓花 岡崎 研太郎
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.62-65, 2022-06-20 (Released:2022-06-21)
参考文献数
9

糖尿病領域では,患者の自己管理能力を引き出す診療・服薬指導が望まれており,医療者のコミュニケーションスキル向上,多職種連携によるチーム医療が重要視されている.COVID-19パンデミックを機に,遠隔診療・服薬指導の実臨床への普及が喫緊の課題とされたが,糖尿病領域に必要なスキルの研修機会は乏しい.そこで今回,遠隔診療・服薬指導スキル向上のために,多職種対象オンライン研修会を開催した.
著者
松岡 幸代 佐野 喜子 津崎 こころ 同道 正行 岡崎 研太郎 佐藤 哲子 鮒子田 睦子 阿部 圭子 東 あかね 田嶋 佐和子 大石 まり子 坂根 直樹
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.327-331, 2007 (Released:2009-05-20)
参考文献数
15

耐糖能異常を伴う肥満者41名を同じ指示エネルギーの減量食群と,1日1食をフォーミュラ食(マイクロダイエット®; MD)に代替したMD群の2群に無作為に割り付けた.MD群では,減量食群に比べて早期(4週間)に減量効果がみられた(-1.3 kg vs. -3.0 kg; p=0.014). 空腹時血糖とHbA1c値は,MD群では介入12週間後に有意に低下したが,減量食群では有意な変化を認めなかった.収縮期血圧は両群で介入後に有意に低下したが,拡張期血圧と中性脂肪値はMD群でのみ有意に低下した.ビタミンB1, B2, B6, E, 鉄,カルシウムは,MD群で減量食群よりも有意に多く,減量時のビタミン,ミネラルの不足を回避できたが,減量食群では,蛋白質,鉄,B1, B2が有意に低下した.以上の成績は,フォーミュラ食を併用した減量プログラムが安全にかつ早期に減量効果が得られることを示している.
著者
山本 壽一 石井 均 古家 美幸 岡崎 研太郎 辻井 悟
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.293-299, 2000-04-30 (Released:2011-03-02)
参考文献数
10
被引用文献数
1

糖尿病教育後の食事療法に対する妨害要因と逸脱・再発の推移, およびHbA1cの経過について検討した. 2週間の教育入院後の128名に対して面接調査を実施した. 食事療法が守れなかった (逸脱), 治療前状態に戻った (再発) と定義し, Marlattの再発モデルを利用して高危険度状況 (HRS) を分析した.1) 危険状況は個人内因子36.0%, 環境因子37.9%, 対人関係因子24.796でHRSは環境因子であった, 2) 冠婚葬祭時は普段より有意に逸脱率が高かった (83.6%vs54.7%).3) 退院2カ月目に逸脱が3カ月目に再発が有意な増加をした, 4) HbA1Cは教育前9.296, 退院後3カ月目に最低値6.496, その後微増した. 退院後2カ月目のHbA1Cが改善する時期にHRSへの対処が出来ず, 翌月に有意な再発の増力口が見られることから, 退院後1, 2カ月目にHRSへの対処法の訓練が必要であると示唆された.
著者
岡崎 研太郎
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.135, no.3, pp.351-355, 2015 (Released:2015-03-01)
参考文献数
8

The empowerment approach to patients with diabetes is a philosophy that was introduced by Robert M. Anderson and Martha M. Funnell of Michigan Diabetes Research and Training Center in the 1990s. This approach is based on the observation that more than 98% of diabetes care is performed by patients themselves. Dr. Anderson, Ms. Funnell, and their colleagues found that every patient has a right and an ability to solve his/her own problem in his/her own diabetes. Therefore healthcare providers should provide support for patients own endeavors. Empowerment has three essential elements: 1) the patient is centered, they make a final decision of their daily self-management, and are responsible for those decisions and the results; 2) patient support is the main role of healthcare providers; and 3) patient and healthcare providers should collaborate. In this author's opinion, it is important for healthcare providers to improve their communication skills to use the empowerment approach to help patients change their behaviors in the real world. To encourage empowerment, we created a unique learning program for healthcare providers, named “Diabetes Theater”. This program is an interactive workshop comprising two parts: drama and discussion.