著者
稲垣 忠 佐藤 靖泰
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.97-105, 2015-11-20 (Released:2015-12-16)
参考文献数
13
被引用文献数
14

家庭で事前に学習内容に関するビデオを視聴し,授業では学習事項の確認の後,発展的な問題に取り組む「反転授業」の試みが広まりつつある.本研究では,小学校6年算数科「比例と反比例」の単元において反転授業を実施した.家庭における児童の視聴ログ,作成されたノート,事前・事後テストの結果をもとに家庭学習の影響を分析した.その結果,以下の4点が明らかになった.1)反転授業を実施した結果,下位群の児童にも一定の知識の定着が確認された.2)家庭におけるビデオ視聴の際,上位群は視聴時間で下位群を上回り,小刻みに停止しながら視聴する割合が高い.下位群は十分な視聴ができていない.3)上位群は十分なノートを作成していた一方,下位群は解き方や自己評価に関する記述が少ない.4)下位群の児童の中で学習後に上位に改善された児童は,家庭・授業時間ともノートの記述内容が充実していた.
著者
佐藤 靖泰 長濱 澄 川田 拓 宇田 悠 長田 のぞみ 阿部 太輔 髙橋 ひかる 堀田 龍也
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会研究報告集 (ISSN:24363286)
巻号頁・発行日
vol.2022, no.4, pp.46-51, 2022-11-28 (Released:2022-11-28)

宮城県内の2つの小学校の一部の学年を対象に,教材配信やデータ分析可視化機能を持つLEAFシステムを導入し,教科等を限定せず活用した.教師や児童がシステムの利用に慣れた時点で,教師対象に半構造化インタビューを実施した.結果,児童が持つ疑問や願いに沿って適時的に授業展開を変化できる可能性や,使用するシステムに適した教材を作成することを通して教材研究が深まる可能性などが示唆された.
著者
稲垣 忠 嶺岸 正勝 佐藤 靖泰
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.32, no.Suppl., pp.109-112, 2008-12-20 (Released:2016-08-05)
参考文献数
7
被引用文献数
5

児童が自分の考えを説明する場面において,電子黒板はどのような影響を与えるのだろうか.本研究では,小学校高学年算数科「分数の掛け算と割り算」単元の授業実践において,電子黒板を利用した説明場面を対象に,質問紙調査,ビデオ記録,児童・教師へのインタビュー調査を実施した.その結果,電子黒板を用いることで書きながら説明する行動が観察され,聞き手は口頭での説明と比べ,より話者の考えを理解し,自分の考えと比較しやすいこと,また,手立てとして,画面上に配布資料と同じものを提示することが,書きこみや説明のしやすさをもたらすことが明らかになった.
著者
稲垣 忠 嶺岸 正勝 佐藤 靖泰
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.109-112, 2008
被引用文献数
2

児童が自分の考えを説明する場面において,電子黒板はどのような影響を与えるのだろうか.本研究では,小学校高学年算数科「分数の掛け算と割り算」単元の授業実践において,電子黒板を利用した説明場面を対象に,質問紙調査,ビデオ記録,児童・教師へのインタビュー調査を実施した.その結果,電子黒板を用いることで書きながら説明する行動が観察され,聞き手は口頭での説明と比べ,より話者の考えを理解し,自分の考えと比較しやすいこと,また,手立てとして,画面上に配布資料と同じものを提示することが,書きこみや説明のしやすさをもたらすことが明らかになった.