著者
田村 純 俵原 敬 諏訪 賢一郎 野中 大史 尾関 真理子 浮海 洋史 中野 秀樹 井手 協太郎 阿部 克己 高橋 元一郎
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.100, no.7, pp.1972-1974, 2011 (Released:2013-04-10)
参考文献数
3

肺動静脈瘻は先天性の中胚葉性血管形成不全を原因とする疾患である.症例は26歳,男性.Hugh-Jones II度の労作時呼吸困難あり,健康診断にて胸部X線上結節状陰影を指摘され当院紹介受診.3次元CT等で右上下肺,左下肺に肺動静脈瘻を認め,肺血流シンチグラムではシャント率16.5%であった.経カテーテルコイル塞栓術を施行し,術後血液ガス所見および臨床症状の著明な改善を認めた.
著者
諏訪 賢一郎 俵原 敬 浮海 洋史 尾関 真理子 待井 将志 田村 純 宮島 佳佑 神田 貴弘 安見 和彦
出版者
Japan Heart Foundation
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.484-489, 2013

症例は62歳, 男性. 発熱にて当院受診. 心電図にてI, II, aVL, V4~6にST上昇を認め, さらに心筋逸脱酵素とCRP上昇を認めた. また心エコーにて心尖部前側壁と中部下壁に壁運動低下が認められた. 緊急心臓カテーテル検査にて前壁, 側壁, 下壁の一部に壁運動低下を認めたものの, 左室駆出率57%であり, 冠動脈に有意狭窄を認めなかった. 以上所見より急性心筋炎と診断. 第4病日の心臓MRIでは, シネMRIにて左室駆出率11%, 全周性高度壁運動低下, T2強調画像black blood像にて左右両室全体に高信号, そして遅延造影MRIにて心尖部寄り側壁の心外膜側を主とした遅延造影を認めた. 同日心筋生検を施行. リンパ球の浸潤を多数認め, リンパ球性心筋炎と診断した. また血行動態破綻のため大動脈バルーンパンピング (intra-aortic balloon pumping ; IABP), 経皮的心肺補助装置 (percutaneous cardiopulmonary support ; PCPS) を導入. その後も心機能は悪化し, 大量免疫グロブリン療法, ステロイド短期大量療法を施行するも第9病日に死亡した. 剖検では心筋へリンパ球主体の高度の炎症細胞浸潤, 心筋の凝固壊死, 融解, 変性と間質浮腫を認めた. 初期軽症期から入院し血行動態破綻直前に心臓MRIの撮影ができた劇症型心筋炎の貴重な1例を経験したので報告する.
著者
俵原 敬
出版者
浜松医科大学
巻号頁・発行日
1993-11-05
被引用文献数
2

浜松医科大学学位論文 医博論第158号(平成05年11月05日)