著者
田村 純 俵原 敬 諏訪 賢一郎 野中 大史 尾関 真理子 浮海 洋史 中野 秀樹 井手 協太郎 阿部 克己 高橋 元一郎
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.100, no.7, pp.1972-1974, 2011 (Released:2013-04-10)
参考文献数
3

肺動静脈瘻は先天性の中胚葉性血管形成不全を原因とする疾患である.症例は26歳,男性.Hugh-Jones II度の労作時呼吸困難あり,健康診断にて胸部X線上結節状陰影を指摘され当院紹介受診.3次元CT等で右上下肺,左下肺に肺動静脈瘻を認め,肺血流シンチグラムではシャント率16.5%であった.経カテーテルコイル塞栓術を施行し,術後血液ガス所見および臨床症状の著明な改善を認めた.
著者
仲谷 一宏 中野 秀樹
出版者
日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3-4, pp.325-328, 1995-11-25 (Released:2010-06-28)
参考文献数
9

南大西洋で漁獲されたツノザメ目ツノザメ科のオジロザメScymnodalatias albicauda の1尾の妊娠個体から発生中の59個体の胎仔を見いだした.胎仔の性別はオス33個体, メス26個体で, オス: メスの性比は1: 0.79, 大きさは全長157mmから192mmであった.本個体はマグロ延縄で漁獲されたが, 捕獲時の記録によると, いくつかの胎仔が総排出腔より海中に落ちたという.したがって, 60個体以上の胎仔をもっていたと推測される.サメ類の1腹の胎仔数は種類や個体の大きさにより様々であるが, ツノザメ類で知られている1腹の胎仔数は36個体までで, 大部分は20個体以下である.本研究ではオジロザメから1腹59個体の胎仔を見いだしたが, これは今までのツノザメ類の記録をはるかに上回る数で, ツノザメ類では最多, サメ類全体からみてもヨシキリザメ (135個体), カグラザメ (108個体) に次ぐ3番目の胎仔数である.なお, 各胎仔は大きな外卵黄嚢をもち, 腹腔内の3分の2の長さにおよぶ内卵黄嚢が形成されていた.内卵黄嚢は腸の始部 (十二指腸部) に直接開口し, 腸内にも卵黄物質が見られた.生殖方法は卵胎生 (卵黄物質にのみ依存する非胎盤性の胎生) であると考えられる.
著者
松永 浩昌 中野 秀樹 石橋 陽一郎 中山 健平
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.178-184,277, 2003-03-15 (Released:2008-02-01)
参考文献数
15
被引用文献数
3 5

日本におけるサメ類の種別・漁法別水揚量を明らかにする目的で,主要な漁港で市場伝票整理に基づくサメ類の水揚量調査を行なった。製品重量では1992-98年の漁法全体で年平均19,600卜ン,延縄で15,000卜ンの内,ヨシキリザメが11,600トン(59%),11,000卜ン(73%)であった。更に生体重量に換算した結果,全漁法で年平均28,700卜ン,延縄23,400トンとなり,同様にヨシキリザメが18,800卜ン(66%),17,800卜ン(76%)であり,何れの場合も6~8割程度がヨシキリザメで占められていた。ヨシキリザメ以外ではネズミザメ,アオザメが10%前後,オナガザメ類が5%程度と,比較的多く水揚されていた。また,これら主要種の水揚量が減少しているような傾向は見られなかった。
著者
中野 秀樹 岡崎 誠 岡本 浩明
出版者
遠洋水産研究所
雑誌
遠洋水産研究所研究報告 (ISSN:03867285)
巻号頁・発行日
no.34, pp.43-62, 1997-03
被引用文献数
4

まぐろはえなわ漁業で漁獲される魚類の漁獲深度は,漁具の漁獲効率,魚類の生息深度を評価するために有効である。特に日本のまぐろはえなわ漁業は歴史的にその漁具深度を深くしているので,浅縄および深縄の漁獲効率を比較することは,魚種に対する歴史的な漁獲効率の変化を定量的に評価するための基礎的な資料となる。本研究では,まぐろはえなわの枝縄別漁獲資料から,魚種の漁獲水深を推定し,あわせて敷設水深の異なる漁具の漁獲効率についても比較した。まぐろはえなわ操業の枝縄別漁獲資料は1992年から1995年までの間に太平洋の3つの海域から収集された。魚類の深度別釣獲率を懸垂曲線の当てはめにより推定し,魚類を水深が深くなるほど釣獲率が増加するもの,水深が増すと釣獲率が減少するもの,釣獲率が深度で変化しないものの3つのグループに大別した。ビンナガ(Thunnus alalunga),メバチ(T. obesus),アカマンボウ(Lampris guttatus),ミズウオ(Alepisaurus ferox),ヒレジロマンザイウオ(Taractichthys steindachneri)は釣獲率が深度とともに増加した。一方,カツオ(Katsuwonus pelamis),マカジキ(Tetrapturus audax),クロカジキ(Makaira mazara),バショウカジキ(Istiophorus platypterus),フウライカジキ(T. angustirostris),シイラ(Coryphaena hippurus),カマスサワラ(Acanthocybium solandri),クロタチカマス(Gempylus serpens),ヨゴレ(Carcharhinus longimanus)は水深が深くなると釣獲率が減少した。キハダ(T. albacares),メカジキ(Xiphiasgladius),アブラソコムツ(Lepidocybium flavobrunneum),アオザメ(Isurus oxyrinchus),ヨシキリザメ(Prionace glauca)は釣獲率に水深に伴う顕著な変化が認められなかった。また,東太平洋の調査海域と他の海域間で釣獲率が高くなる深度に違いがみられ,ビンナガ,メバチ,サワラ,アカマンボウ,アオザメなどで釣獲率の高い深度が他の海域より浅くなる傾向が観察された。まぐろはえなわの浅縄と深縄の操業ごとの釣獲率の平均値を魚種ごとに比較した結果,22種のうち13種で平均値間に統計的に有意な差が認められた。深い水深で釣獲率が高い種類の浅い枝縄との釣獲率の比は,1.51~20.6の値を示した(ビンナガ1.51-2.15,メバチ2.14-3.14,アカマンボウ20.6,ミズウオ1.63,ヒレジロマンザイウオ6.76,ハチワレ2.67)。一方,浅い深度で釣獲率の高い種類の比の値は0.4~0.92の範囲であった(マカジキ0.4-0.64,クロカジキ0.75,バショウカジキ0.92,フウライカジキ0.42-0.74,シイラ0.46,クロタチカマス0.72)。
著者
塩出 大輔 深谷 陽介 胡 夫祥 東海 正 中畑 勝見 中野 秀樹
出版者
日本水産工学会
雑誌
日本水産工学会誌 (ISSN:09167617)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.187-193, 2009
参考文献数
16

ジンベエザメは、全長20mにも達する世界最大の魚類である。本種は、プランクトン食の大型板鰓類の一種であるものの、他にも甲殻類、魚卵、群れをなす表層性浮魚類や比較的大型の魚類まで補食する。本種の資源動向や保護政策に対する関心は非常に高く、対象漁業による漁獲の影響の受けやすさや再生産率の低さ等を理由として、本種は1997年にIUCN(国際自然保護連合)において危急種に指定され、またCITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)では2002年に附属書IIに掲載された。ジンベエザメは全世界の熱帯および温帯に分布し、沿岸から外洋まで広く回遊すると考えられている。しかし、本種の詳細な分布域、移動回遊の距離や経路、生息深度については不明な点が多い。そのため、移動経路や分布に関する詳細な知見が必要とされている。近年、海洋動物の移動経路把握を目的として、アルゴス衛星システムを利用した衛星電波発信機による行動追跡が盛んに行われている。我が国では、(独)水産総合研究センターにより希少大型サメ類の回遊追跡試験が実施され、ジンベエザメもその対象種の一つとして、アルゴス衛星システムを用いた移動追跡が試みられている。
著者
松永 浩昌 中野 秀樹 石橋 陽一郎 中山 健平
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.178-184, 277, 2003-03-15
被引用文献数
1 5

日本におけるサメ類の種別・漁法別水揚量を明らかにする目的で,主要な漁港で市場伝票整理に基づくサメ類の水揚量調査を行なった。製品重量では1992-98年の漁法全体で年平均19,600卜ン,延縄で15,000卜ンの内,ヨシキリザメが11,600トン(59%),11,000卜ン(73%)であった。更に生体重量に換算した結果,全漁法で年平均28,700卜ン,延縄23,400トンとなり,同様にヨシキリザメが18,800卜ン(66%),17,800卜ン(76%)であり,何れの場合も6〜8割程度がヨシキリザメで占められていた。ヨシキリザメ以外ではネズミザメ,アオザメが10%前後,オナガザメ類が5%程度と,比較的多く水揚されていた。また,これら主要種の水揚量が減少しているような傾向は見られなかった。