著者
谷川 英一 元広 輝重 秋場 稔 鈴木 道章
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.24-26, 1968

アスパラガス缶詰の酸生成形式に属する膨脹変敗につき細菌学的検査を行なった結果を要約すれば次のようである。<BR>(1) 供試缶詰から37℃および50℃で好気的並びに嫌気的に発育する細菌1菌株を分離した。<BR>(2) 分離菌の汚染源は明らかでないが,アスパラガス栽培地より工場搬入までの過程で汚染の可能性のあることが推察される。<BR>(3) 分離菌芽胞の耐熱性は100°~105℃では12分間の加熱に耐えるが,110℃では8分間,115℃では6分間の加熱により死滅する。<BR>(4) 緩衝液のpHと分離菌芽胞の耐熱性との関係はアルカリ性で耐熱性の減少が認められる。