著者
入江 啓彰
出版者
近畿大学短期大学部
雑誌
近畿大学短大論集 = The Bulletin of The Junior College of Kinki University (ISSN:03867048)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.1-11, 2015-12-01

[抄録]地域経済の現状を的確に捉えるためには, 客観的な経済統計の利用が欠かせない. なかでも域内総生産は当該地域の経済活動を包括的に捉えることの出来る経済統計である. しかし大阪府では, 大阪市を除いて府下市町村での域内総生産(市町村 GRP)の推計は行われていない. 本稿では, 他県での推計事例や先行研究を参考に, 独自に大阪府下の市町村 GRP の長期推計を行った. 推計結果から, 大阪府経済の長期低迷の主因は大阪市であること, 大阪市以外では, 府北東部の市は停滞しているが, 府南部の第二次産業比率の高い市町村が大阪経済を下支えしていたことがわかった. また推計結果を活用した分析事例として, タイル尺度により地域間格差を計測した. 大阪府の地域間格差は, 労働生産性でみると, 関西国際空港の開港に伴い急拡大したが, その後は縮小してきていることがわかった. [Abstract] In order to accurately grasp the current state of the regional economy, we need economic statistics. In particular, gross regional product(GRP)is economic statistics that can capture comprehensive economic activities in the region. However, in Osaka Prefecture, an estimate of gross regional product of the municipality has not been performed except Osaka City. In this paper, I estimate the long-term gross regional products of municipalities in Osaka Prefecture. According to the estimation results, it is found that a long-term downturn in Osaka economy is mainly attributed to economic stagnation of Osaka City. In addition, from the calculation results of the Theil index, regional inequality of Osaka Prefecture has been found smaller in recent years.
著者
坪井 俊樹 松本 和将 入江 啓 平山 貴博 津村 秀康 平井 祥司 佐藤 威文 岩村 正嗣 馬場 志郎 高山 陽子
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.281-283, 2006-04

31歳男.2年間のアフリカ・南米・中近東旅行から帰国後, 肉眼的血尿, 排尿障害を自覚した.アフリカ滞在中, マラウィ湖で遊泳をしたことがあった.超音波検査, 膀胱鏡検査では, 膀胱に, 黄白色の腫瘤性病変を多数認めた.検尿で特異的虫卵を認め, ビルハルツ住血吸虫症を疑った.経尿道的に膀胱内腫瘤を切除した.組織標本には住血吸虫卵を中心に多数の肉芽腫性, 炎症性変化を認め, ビルハルツ住血吸虫症と診断した.praziquantelの2日間投与により肉眼的血尿は速やかに消失し, 尿中ビルハルツ住血吸虫卵も減少した.治療後1年経過現在, 変性した虫卵が微量に検出されているが, 再発の徴候はない
著者
入江 啓彰
出版者
近畿大学短期大学部
雑誌
近畿大学短大論集 = The Bulletin of The Junior College Division of Kindai University (ISSN:03867048)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.13-23, 2016-12

[抄録]日本では、高齢化に伴う社会保障制度の持続可能性、累増する財政赤字、長期にわたる低成長と経済・財政に関する課題が山積している。しかしながら、社会保障制度を含む財政の将来の姿について、マクロ経済や財政制度と整合的な形での展望を示した研究は少ない。そこで本稿では、日本経済の中期予測を行うことのできるマクロ計量モデルを開発する。そのうえで2025年までの標準予測と、モデルの動学的特性を確認するためいくつかの条件を変更したシミュレーションを行う。標準予測の結果によると、2025年時点における実質 GDP成長率は+1.0%にとどまり、長期債務残高は約1,300兆円に達する。[Abstract]Japan is faced with many problems, such as the recent low growth of the macro economy and the current sustainability of the fiscal and social security systems. However, few studies have shown the future outlook of the Japanese financial and macro economies, including its social security system. The purpose of this paper is to build a macro-econometric model that can perform a mid-term forecast of the Japanese economy. First, the model shows the standard prediction for 2025. Then, we check the features of the model by using a selection of simulations. According to the results of the standard prediction, the growth rate of the real GDP in 2025 will remain at +1.0%, while long-term debt will reach approximately 1,300 tri11ion yen.
著者
入江 啓四郎
出版者
国際法学会
雑誌
国際法外交雑誌 (ISSN:00232866)
巻号頁・発行日
vol.49, no.5, pp.1-43, 1950
著者
平山 貴博 松本 和将 入江 啓 岩村 正嗣 工藤 治 岩淵 啓一 青 輝昭 内田 豊昭 馬場 志郎
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.179-182, 2007-03

66歳女。膀胱鏡検査で頂部に最大径4.0cmの多発乳頭状広基性腫瘍を認め経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)を施行し, 病理組織診断はtransitional cell carcinoma(TCC), G1, pT1であった。その後, 再発を頻回くり返しTURBTを施行し, THP-ADM膀胱内注入療法を12回施行したが頂部に単発乳頭状腫瘍の再発を認めTURBTを施行した。この術前検査で右肺野単発結節状陰影を認め尿細胞診はclassII, 肺胞線状細胞診はclassVを認め, CTより右S3に約1cmの結節状陰影を認めたが遠隔転移巣は認めず胸腔鏡下右肺部分切除術を施行した。病理組織診断はTCC, G1で膀胱癌の肺転移と診断した。3ヵ月後に頂部に約5mmの乳頭状腫瘍を4ヶ所認め, BCG膀胱注入療法6回施行し, 同部位に残存を1ヶ所認めTHP-ADM膀胱内注入療法を6回施行したが, 腫瘍増大のためTURBTを施行した。病理診断はTCC, G1, pTaで術後BCG膀胱内注入療法を6回施行し, 現在に至るまで胸部も含め再発を認めていない。
著者
入江 啓四郎
出版者
早稲田大学法学会
雑誌
早稲田法学 (ISSN:03890546)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.1-69, 1971-07-20