著者
坪井 俊樹 松本 和将 入江 啓 平山 貴博 津村 秀康 平井 祥司 佐藤 威文 岩村 正嗣 馬場 志郎 高山 陽子
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.281-283, 2006-04

31歳男.2年間のアフリカ・南米・中近東旅行から帰国後, 肉眼的血尿, 排尿障害を自覚した.アフリカ滞在中, マラウィ湖で遊泳をしたことがあった.超音波検査, 膀胱鏡検査では, 膀胱に, 黄白色の腫瘤性病変を多数認めた.検尿で特異的虫卵を認め, ビルハルツ住血吸虫症を疑った.経尿道的に膀胱内腫瘤を切除した.組織標本には住血吸虫卵を中心に多数の肉芽腫性, 炎症性変化を認め, ビルハルツ住血吸虫症と診断した.praziquantelの2日間投与により肉眼的血尿は速やかに消失し, 尿中ビルハルツ住血吸虫卵も減少した.治療後1年経過現在, 変性した虫卵が微量に検出されているが, 再発の徴候はない
著者
前田 しほ 高山 陽子 喜多 恵美子
出版者
島根大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究課題は、北東アジア地域において、近代化モデルとしての社会主義が文化としていかに発達したのかという観点から、DPRKに注目し、①公的プロパガンダの観察・資料収集・文化コード解読、②ソ連・中国からの近代化モデルの輸入と現地化の調査・分析・検討、③日本から朝鮮半島への社会主義イデオロギー・芸術流入のプロセスの調査・分析・検討、④他の社会主義国家との比較・分析の4点を主要課題とする。初年度である平成29年度は、研究基盤の整備と構築と位置づけた。研究分担者のほか、研究協力者を複数加え、旧ソ連・中国・朝鮮半島と研究対象国や専門分野が異なる研究者がチームを組むため、共同研究としての体制を整える必要があり、複数回の研究打ち合わせと全メンバー参加の研究会を二回行った。6月の第一回研究会(会場:大谷大学)では、各自の研究紹介を行い、問題意識の共有を図り、今後の研究方針を検討した。本研究課題においては、海外調査が重要であるため、初年度は調査機材をそろえることに重点をおき、予備調査として、ロシア、ウクライナ、ドイツ、中国、韓国、ベトナムにメンバーを派遣した。別途、メンバー三名が私費あるいは他費でDPRKに渡航し、調査を行った。またDPRKに関する資料を豊富に所蔵する朝鮮大学校においても、資料収集と調査を行った。これら各調査では現地の研究状況の把握に努め、現地協力者・協力研究機関確保の可能性を探った。2月の第二回研究会は、朝鮮大学校朝鮮問題研究センター・朝鮮文化研究室との共催で研究発表・調査報告を行うものとなった。朝鮮大学校からは会場提供のほか、発表者・司会者・討論者がでての共同研究会となり、聴衆として参加した教員・学生を交えて、活発な議論が行われた。また予備調査の報告を受けて、二年目以降の本格的な調査の方向性・方針を固めた。総じて、初年度としては良好なスタートを切ったと考えている。
著者
東野 俊洋 高山 陽子 小川 英佑 星山 隆行 東野 紀子 相原 智子 和田 達彦 永井 立夫 廣畑 俊成
出版者
社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.87, no.6, pp.752-755, 2013-11-20 (Released:2015-02-18)
参考文献数
11
被引用文献数
1 2

We report herein on a 52-year-old Japanese woman with acute pericarditis and glomerulonephritis associated with human parvovirus B19 infection, who had no significant medical history. The patient was admitted for progressive edema and upper abdominal pain. On physical examination, she had hypertension, generalized edema and upper abdominal tenderness. Urinalysis revealed protein (1+), and occult blood (±), with cellular casts. Echocardiography revealed pericardial effusion measuring 3-9mm in diameter. A serological test showed elevation of serum IgM antibodies for parvovirus B19. At the end of two weeks, generalized edema and glomerulonephritis improved spontaneously, and pericardial effusion was resolved three weeks after admission. This case would appear to be a very rare case indicating a direct relationship between human parvovirus B19 infection and acute pericarditis in a healthy adult patient.
著者
高山 陽子 矢野 寿一 新井 和明 平潟 洋一
出版者
北里大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

A(H1N1)pdm09を用いて市中感染型MRSA(ATCC BAA-1680:USA300)、院内感染型MRSA(ATCC BAA-1699:USA100)のMDCK細胞への侵入性について検討した結果、ATCC BAA-1680の侵入性はATCC BAA-1699よりも高いこと、いずれもA(H1N1)pdm09の先行感染存在下で侵入率が増強していたことが判明した。本研究により、A(H1N1)pdm09先行感染後のCA-MRSA感染のメカニズムを解明する上で、その一つとして侵入性がかかわることを示唆する重要な知見を得た。