著者
森山 俊介 高橋 明義 天野 勝文 内田 勝久
出版者
北里大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、成長ホルモン遺伝子が無脊椎動物に起源する仮説およびサケ成長ホルモンがエゾアワビ稚貝の成長を促進する発見に基づいて、軟骨魚類と無顎類の成長促進に関与するホルモン受容体を同定した。また、アワビの脳神経節にサケの成長ホルモン抗体に対する免疫反応陽性細胞群を検出し、その組織から成長促進因子および遺伝子を単離するとともに成長促進因子受容体を探索した
著者
今村 宏 平谷 民雄 内田 勝久 山口 英世
出版者
日本医真菌学会
雑誌
真菌と真菌症 (ISSN:05830516)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.275-291, 1988

ピリミジン基を含む新しい3-ヨードプロパルギル誘導体である rimoprogin の <i>in vitro</i> 抗菌活性を同じ3-ヨードプロパルギル誘導体に属する既存の抗真菌剤 haloprogin およびイミダゾール系抗真菌剤として知られている isoconazole nitrate を対照薬剤として比較検討した結果, 以下の知見が得られた.<br>1) 本剤は広い抗菌スペクトルを有し, 酵母状真菌, 皮膚糸状菌, <i>Aspergillus</i> および類縁菌, 接合菌, 二形性真菌および黒色真菌を含むほとんどすべての病原性真菌に対してのみならず, グラム陽性細菌に対しても低濃度で発育阻止効果を示した. これらの菌群間で本剤に対する感受性を比較すると, 二形性真菌が最も高く, 次いで皮膚糸状菌, <i>Aspergillus</i> および類縁菌, 黒色真菌, 酵母状真菌, 接合菌の順であった.<br>2) 各種真菌に対する本剤の最小発育阻止濃度 (MIC) は接種菌量および培養時間により, 軽度しか影響を受けなかったが, 培地pHによる影響は顕著にみられ, 酸性側で高い抗菌活性を示した. また血清の添加により抗菌活性は低下したが, その程度は対照薬剤に比べて軽度であった.<br>3) <i>Candida albicans</i> および <i>Trichophyton mentagrophytes</i> を rimoprogin 存在下で培養した場合, 2.5μg/ml以上の薬剤濃度では6時間以内に明らかな生菌数の低下が認められ, 本剤が感受性菌に対して殺菌的に働くことが示唆された.
著者
佐藤 一朗 槇村 浩一 蓮見 弥生 西山 彌生 内田 勝久 山口 英世
出版者
日本医真菌学会
雑誌
日本医真菌学会総会プログラム・抄録集 第52回 日本医真菌学会総会・学術集会 (ISSN:09164804)
巻号頁・発行日
pp.73, 2008 (Released:2009-03-06)

【目的】真菌症は免疫力の低下した患者にとって重篤な症状を起こす病害である。そのため、免疫力の低下した患者における微生物叢とその薬剤耐性を定期的に把握する必要がある。我々は外来患者の外耳道から新規Candida属酵母を得たので報告する。【材料および方法】国内病院での外来患者の外耳道から採取した耳漏スメアを分離源とした。純粋分離菌株の26S rDNA D1/D2領域(26S)および ITS1+5.8S rDNA+ITS2領域(ITS)を用いた分子系統分類を行った。そのほかの試験項目はThe Yeasts 4th edに順じた。【結果および考察】純粋分離菌JCM15448株は26Sの相同性がCandida haemulonii CBS5149T とは85.7%、C. pseudohaemulonii CBS10099Tとは83.0%であった。ITSはそれぞれ84.9、81.4%であり、系統樹ではCandida属に分類されたが同一な種は認められなかった。本菌株は42℃およびビタミンフリー培地で生育陽性であり、Candida属としては特徴的な培養性質を示した。その他の培養性質から本菌株はグループ VI(イノシトール・硝酸カリウム・エリスリトール陰性、40℃陽性)に分類された。本グループはC. albicansをはじめ病原性が報告されている種が複数属しているが、本菌株の病原性は不明である。ボリコナゾール・イトラコナゾール・フルコナゾール・フルシトシンに対する感受性は既知の種と差が認められなかった。これらの結果から本菌株をCandida属の新種と判断した。
著者
岩田 和夫 内田 勝久 奥平 雅彦
出版者
日本医真菌学会
雑誌
真菌と真菌症 (ISSN:05830516)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.95-107, 1969-06-20 (Released:2009-12-18)
参考文献数
33
被引用文献数
1