著者
奥野 知里 玉置 明野 市川 一夫 田邉 詔子 内藤 尚久 深見 嘉一郎
雑誌
あたらしい眼科 = Journal of the eye (ISSN:09101810)
巻号頁・発行日
vol.16, no.12, pp.1749-1753, 1999-12-30
参考文献数
4
被引用文献数
1
著者
石黒 進 酒井 幸弘 宇陀 恵子 山田 裕子 内藤 尚久 市川 一夫 玉置 明野
出版者
JAPANESE ASSOCIATION OF CERTIFIED ORTHOPTISTS
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.151-155, 2003
被引用文献数
14 4

近年開発されたレーザー干渉法を利用して非接触で眼軸長を測定する装置Carl Zeiss社製IOL Master™(以下IOL Master)を用いて白内障眼の眼軸長を測定し、従来の超音波A-mode法(TOMEY AL-2000<sup>®</sup>)と比較した。挿入眼内レンズはCanon AQ-110NV<sup>®</sup>およびAQ-310NV<sup>®</sup>で、眼内レンズ度数の算出にはSRK II式とSRK/T式を用い、角膜曲率半径はIOL Masterには同装置の測定値を、A-mode法にはNIDEK社製ARK700A<sup>®</sup>の値を使用した。IOL MasterとA-mode法との眼軸長測定値の平均の差は0.28±0.10mmで、IOL Masterの方が長く測定される傾向があり、IOL Masterで測定不能な症例は206眼中24眼、約11.7%あった。角膜曲率半径の測定値の平均の差は-0.03±0.05mmで、IOL Masterの方が小さく測定される傾向があった。そのためIOL Masterで測定された眼軸長および角膜曲率半径を用いてSRK II式とSRK/T式とで眼内レンズ度数を決定すると、メーカー推奨のA定数では手術後に目標屈折値よりも遠視化する傾向があるため、IOL Masterに最適化したA定数を設定しなおす必要がある。
著者
清野 公宏 鈴木 郁斗 野川 雅道 五十嵐 朗 内藤 尚 小川 充洋 山越 憲一 高田 重男 田中 志信
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.55Annual, no.5PM-Abstract, pp.460, 2017 (Released:2017-09-13)

これまで我々は腎・尿路系疾患発見に重要な指標である尿成分を全自動で計測可能なトイレ内蔵型尿成分計測システムの開発を最終目的として,近赤外光を用いた尿糖計測法について基礎的検討を続けてきた.具体的には糖尿病の早期発見に有用なグルコースをメインターゲットとし,蛋白摂取量の指標である尿素,塩分摂取量の指標である塩化ナトリウム,尿中成分の排出量測定に有用なクレアチニンの4成分について,糖尿病が疑われる成人男性等から採取した尿(高尿糖随時尿)などを対象に各4成分の濃度推定を行ってきた.その結果計測波長範囲(750-2500nm)の中から各成分の感度波長を4種類選定し重回帰モデルを構築することで,実用に供し得る精度で濃度予測が可能であることを確認した.今回は実用化に向けて,多波長LEDを光源とした場合の測定精度を次のような方法で検証した.すなわちFT-IRで得た透過光強度スペクトルに対して,中心波長の重みを1,半値幅を200nmとしたガウス関数を乗じることで,LEDのブロード状の発光特性を模擬し,上述の重回帰分析を行った. その結果,グルコース,クレアチニンについてはγ=0.7前後で濃度予測精度の更なる向上を要するものの,尿素,塩化ナトリウムについてはγ>0.8以上となり,多波長LEDを光源として用いることの妥当性が確認できた.
著者
熊橋 智史 野川 雅道 内藤 尚 田中 志信
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.26, pp.S109, 2016

<p>Toward a development of noninvasive tissue oxygen consumption monitoring method, we propose an arteriovenous blood oxygen saturation measurement based on near-infrared spectroscopy. For arterial blood oxygen saturation measurement, we employ a conventional arterial blood oxygen saturation measurement method, pulse oximetry. Then, for venous blood oxygen saturation measurement, based on a similar principle of pulse oximetry, we developed a new venous blood photoplethysmographic oximetry using cyclic cuff compression technique (mean pressure: 10mmHg with 10mmHg amplitude, cyclic frequency: 0.1Hz). The noninvasive arteriovenous blood oxygen saturation measurement system comprises two-wavelength, 750/830nm. The calibration curve of blood oxygen saturation measurement was calibrated, without blood-drawing, using theoretical photon propagation model based on radiative transfer. The newly designed noninvasive arteriovenous blood oxygen saturation measurement system was evaluated with healthy subjects' forearms during isometric hand-grip exercise. The noninvasive measurement system could offer reasonable blood oxygen saturation changes during the exercise and following resting period.</p>
著者
近藤 香里 酒井 幸弘 内藤 尚久 玉置 明野 市川 一夫 磯谷 尚輝 小島 隆司 中村 友昭 城山 敬康
出版者
JAPANESE ASSOCIATION OF CERTIFIED ORTHOPTISTS
雑誌
Japanese orthoptic journal (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.181-190, 2010-12-29

<B>【目的】</B>回折型多焦点IOL挿入術における50歳代から80歳代までの年代別術後成績の検討。<BR><B>【対象と方法】</B>対象は平成19年1月から平成21年5月までに、両眼に回折型多焦点IOL(AMO社製ZM900 16例32眼、Alcon社製SA60D3 5例10眼)を挿入した21例42眼。年代別症例数は、50歳代10例20眼、60歳代5例10眼、70歳代3例6眼、80歳代3例6眼。遠見矯正視力、遠見矯正下近見視力の術後経過、コントラスト感度、アンケート結果を年代別に比較検討した。<BR><B>【結果】</B>50・60歳代は、術後早期より良好な視力が得られたが、70・80歳代は不安定で、80歳代では、最高視力が得られるまでに3ヶ月程度を要した。術後3ヶ月の視力・コントラスト感度は80歳代がやや劣るものの、遠見裸眼視力 0.96、遠見矯正視力 1.24、遠見矯正下近見視力0.91と良好な結果であった。70・80歳代の近用眼鏡使用率は0%であった。80歳代のハロー・グレアの訴えはなく、高い術後満足度が得られた。<BR><B>【結論】</B>70・80歳代における回折型多焦点IOLは、視力の安定には時間を要するものの、日常生活に関するアンケートでは高い満足度が得られた。症例数が少ないため、さらに症例を重ね検討する必要があるが、高齢者においても十分なインフォームド・コンセントを行った上で、回折型多焦点IOLは選択肢になりうる。
著者
松本 健志 田中 正夫 内藤 尚 中村 匡徳
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

骨折後の早期離床は安静・廃用による骨萎縮を軽減し,高齢者の寝たきりや骨粗鬆症の予防,若年者の正常な骨発達を助け,将来の骨粗鬆症罹患リスクを低減する.本研究では,β交感神経系を介した骨折の可能性について,特に骨修復早期に着目し,動物実験による検討を行った.脛骨皮質骨に欠損を作製したラットを尾部懸垂し,無処置(C), propranololでβ交感神経を遮断(PRO), desferrioxamineで血管新生を促進(DFO)した3群に対し,欠損作製後5日あるいは10日においてジルコニア・アガロース血管造影剤を注入した.各群の試料はジルコニアk吸収端の直上(18. 1keV)及び直下(17. 9keV)で放射光CTスキャンし,再生骨及び新生血管をイメージングした.術後5日目には3群とも血管新生が見られたが,その体積率はC群に比較してDFO群で有意に高く, PRO群では増加傾向が見られたのみであった.骨の再生については特にPRO及びDFOの処置による効果は確認できなかった.術後10日目には血管新生の体積率は3群で差はなくなったが,再生骨の体積率はDFO群で有意に高値を示した. PRO群では骨再生の増加傾向は見られたが,有意な効果は認められなかった.β交感神経遮断の骨修復への効果については,効果の濃度依存性や選択的遮断など,さらに詳細な検討が必要である.