著者
前田 剛 春山 秀遠 山下 正義 大野 奈穂子 石崎 菜穂 長谷川 一弘 田中 茂男 渋谷 諄 小宮 正道 牧山 康秀 秋元 芳明 平山 晃康 片山 容一
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.7, pp.517-522, 2006-07-20
被引用文献数
4

スポーツによる顎顔面骨骨折は,交通事故,転落・転倒に次いで3番目に多く,10〜20歳代の男性が大多数を占めた.種目では野球/ソフトボールが最も多く,次いで空手,サッカー,ラグビー,ボクシングの順であった.受傷原因は,格闘技においては全例が打撃を含めた対人衝突であったが,球技においても大多数が対人衝突による受傷であった.骨折の好発部位は下顎骨体部であり,多発骨折例では下顎骨体部と対側の角部との骨折が最も多く認められた.スポーツによる頭蓋顎顔面骨骨折の特徴を十分理解したうえで,マウスガードやフェイスガード付ヘルメットなど各種スポーツの特性にあった予防対策の検討を行うことが必要であると考えられた.
著者
永田 晴紀 渡辺 三樹生 伊藤 光範 前田 剛典 戸谷 剛 工藤 勲
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
スペース・エンジニアリング・コンファレンス講演論文集 : Space Engineering Conference (ISSN:09189238)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.13, pp.1-4, 2005-01-20

Small-scale reusable sounding rocket system is under development to provide means of stratosphere observation and three-minutes microgravity experiment. The propulsion system is a hybrid type that uses solid fuel (plastics) and liquid oxygen as propellants and free from explosives, resulting in the dramatically reduced launch cost. To enhance the burning rate of the solid fuel and to augment the thrust, the rocket has employed a new fuel grain design. This new design, named CAMUI as an abbreviation of "Cascaded Multistage Impinging-jet", allows mixing and combustion to occur around stagnation points on fuel surfaces. Successful launch experiments using a 50-kgf CAMUI engine have proved the feasibility of the basic idea of the system. Finally, possible configurations of the stratosphere observation vehicle and the microgravity test vehicle are presented.
著者
本田 裕子 林 宇一 玖須 博一 前田 剛 佐々木 真二郎
出版者
東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林
雑誌
東京大学農学部演習林報告 (ISSN:03716007)
巻号頁・発行日
vol.122, pp.41-64, 2010-03-25

ツシマヤマネコは,長崎県対馬市にのみ生息し,野生復帰の将来的な実施が検討されている。ツシマヤマネコ及び野生復帰計画を含めツシマヤマネコの保護を住民がどのように捉えているのか,本研究ではその住民意識を探る。本研究は検討段階を対象としており,野生復帰直前・直後を対象としていた先行研究に対して新規性がある。方法は,長崎県対馬市全域住民のうちの20歳以上79歳以下の男女1000人を対象とし,住民基本台帳使用による無作為抽出郵送方式を採用,回収率は48.8%であった。住民によるツシマヤマネコの捉え方は,「対馬にだけ生息する生き物」「対馬を象徴するもの」として,その固有性が評価された。検討されている野生復帰に関しては,実施場所としては検討されている下島が適当とする回答は少なかったが,野生復帰そのものに関しては全体として肯定的に捉えられていた。ツシマヤマネコは,ほとんど目撃されない存在でありながら,主に交通事故対策を中心とした保護活動の展開や新聞テレビ報道によって,「対馬にのみ生息する」や「絶滅のおそれがある」という認識は普及していることが背景にあると考えられる。ただし,生活とは遠い存在であるがゆえに利害関係が想像されにくく,保護活動が肯定的に受け入れられているとも考えられる。