著者
加茂 文吉
出版者
東京工科大学
巻号頁・発行日
2023

タイトル・著者は学位授与報告書による
著者
松下 宗一郎 小松 叶芽 田村 黎 加茂 文吉
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.64, no.6, pp.1123-1133, 2023-06-15

利用者の日常的な運動記録ならびに評価を行う対環境ロバスト性の高いパーソナルモーションキャプチャーデバイスの検討を行った.3軸加速度ならびに3軸角速度センサからなる慣性運動センサICチップに低消費電力マイクロコントローラを組み合わせることで,連続最大約16時間の運動信号をSDメモリカードへ記録することができる.3Dプリンタによる腕時計型ケースへの実装ではデバイスの総重量は約39グラム以下となり,日常的な利用が十分に可能であった.このデバイスを大学における28週にわたるエレキギター演奏技法レッスン開発演習クラスに適用したところ,演奏技量の変化をリズムの正しさ,リズムのゆらぎ,アクセントの鋭さで数値化することができた.また,エレキギターのコードストローク奏法おける利き手側の運動学的診断をリアルタイムで行うシステムを製作した.様々な技量レベルにある16名のアマチュア奏者による評価実験では,リズムの正しさが達成された後は,プロギタリストによる演奏フォームとの差異へと注視点が移っていく奏者が現れることが分かった.
著者
加茂 文吉 松下 宗一郎
出版者
コンテンツ教育学会
雑誌
コンテンツ教育学会誌 (ISSN:24342734)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.14-25, 2022-01-10 (Released:2022-02-28)
参考文献数
20

本論文では芸術とサイエンスを融合するSTEAM(Science, Technology, Engineering, Art, and Mathematics)の手法を用いた教育コンテンツ開発を,情報科学系大学学部の授業として実践した事例について論ずる.プロジェクトベースドラーニング(PBL)として週1回5時間,計14週にわたる授業において,従来の音楽授業における楽器や録音装置といった機材に加え,15名の履修者全員が腕時計型運動センサデバイス並びにノート型PCを使用することで,芸術とサイエンスの両面からギター演奏技法のレッスン手法開発と習得を目指した.アクセントつきコードストロークと呼ばれる演奏技法の検討を行った結果,ギター演奏における身体運動についての履修者の関心が深まることで,芸術的視点と科学的視点を融合した思考と実践へと到達することができた.
著者
加茂 文吉 松下 宗一郎
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J106-D, no.2, pp.123-131, 2023-02-01

一般的に10人程度といったグループでのレッスンが行われているエレクトリックギターの授業クラスでは,個々の学習者の状況を正確に把握し,的確なアドバイスを与えることは容易ではない.授業内における録画あるいは録音では事後の評価に時間を要することに加え,機材の管理コストが授業運営における大きな負担となってしまう.そこで本研究では個々の学習者に腕時計型運動センサデバイスを装着させることで,レッスン内の演奏運動を全て記録し,演奏技量獲得の様子を可視化するシステムの開発実験を行った.ギター演奏技巧としては,音楽表現における重要な基礎技巧の一つであるアクセント付きコードストローク奏法を取り上げ,学習者の利き腕側での運動信号から演奏リズムの正確さ,アクセントの鋭さ,及び演奏運動の形態をPC画面におけるシンプルな操作にて評価することができる.音楽系専門学校における各1時間計5回にわたるギターレッスンクラスへの適用実験を行った結果,17名の学習者における技量獲得の状況を客観的に可視化することができた.また,数値データによる振り返りにより教育者と学習者が演奏技量に関する情報を共有することにつながった.
著者
加茂 文吉
雑誌
第29回マルチメディア通信と分散処理ワークショップ論文集
巻号頁・発行日
pp.195-196, 2021-10-18

3次元触覚/力覚インターフェースデバイスを用いてエレキギターピッキング奏法練習ツール PickFeel の開発を行った.15 名の被験者に PickFeel を活用したギターレッスンを行い,アンケートによる主観評価と慣性運動センサデバイスを装着し運動データでの解析を重ねる事で,これまでギター講師が指導不可能であったピックが弦に衝突した時の体感を,バーチャルリアリティ技術を活用して伝達させることにおいて一定の効果が示せたことを報告する.