著者
加藤 學
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.9, pp.16-28, 2007-08

人類初の月着陸から約40年が過ぎた今夏,アポロ計画以来の本格的な探査機が月に旅立つ。開発したのは日本で,種子島からH2Aロケットで打ち上げられる。アポロ計画はギリシャ神話の太陽の神の名前に由来するが,今度の探査計画は月の女神にちなみセレーネ(SELENE)と略称される。
著者
藤村 彰夫 安部 正真 矢田 達 田中 智 加藤 學 はやぶさ試料初期 分析チーム
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.56, pp.74, 2009

宇宙航空研究開発機構に設置された惑星物質試料受け入れ設備(キュレーション設備)は今後の種々のサンプルリターンに対応したものであるが、直近の2010年6月の小惑星探査機「はやぶさ」によるサンプルリターンに備え、設備の機能性能を確認する試験運用を実施した。今回の試験運用で、はやぶさ試料の受け入れ、試料カプセルの開封、試料の取り出しと保管、秤量や分配の手順確認ができた。現時点でクリーンチャンバー内では取り扱うことができない微小なサイズの試料についてのハンドリングを可能にする対応についても今後検討すると共に、直近に迫っている「はやぶさ」試料帰還に備えて、リハーサル運用を実施する予定である。
著者
加藤 學 岡田 達明 白井 慶 山本 幸生 荒井 武彦 小川 和律 細野 梢 瀧川 覚博 セレーネXRS チーム
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会秋季講演会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.34-34, 2004

「セレーネ」は、高度約100kmの月極周回軌道から月面全域の探査を行う日本初の総合月ミッションである。蛍光X線分光計(XRS)は両極域を除く月面全域の主要元素組成(Mg, Al, Si, Feなど)を空間分解能約20kmで定量的に決定する。XRS観測及び他の観測機器による元素・鉱物・地形・地質構造などの観測データを相互に利用することによって、月の初期進化過程を探るのが主な科学目標である。本報告では、XRSで導入した新規技術、仕様や機能、機上データ処理方法、地上解析方法について概説する。さらに、地上試験データの特性や性能評価、今後の試験計画、打上後の観測計画について述べる。