著者
北條 雅一 Hojo Masakazu
出版者
新潟大学経済学会
雑誌
新潟大学経済論集 (ISSN:02861569)
巻号頁・発行日
no.99, pp.1-15, 2015-09

本稿は,算数・数学の学力や学習態度の男女差について,日米比較の観点から分析を試みるものである。分析には2種類の国際学力調査を用い,小学校・中学校・高等学校のすべてを分析対象とする。分析の結果,日米ともに数学の学力や学習態度に男女差が確認され,特に学習態度については日米間で顕著な違いがみられた。日米ともに第4学年では女子のほうが否定的な回答をする傾向が確認されたが,その傾向は米国の第8学年では縮小し,日本の第8学年では拡大していた。数学の有用性に関する設問に対して,米国の生徒は肯定的な回答をする傾向が明らかに強く,同時にこれらの設問に対する回答の男女差が日本の生徒に比べて小さいことが確認された。
著者
北條 雅一 ホウジョウ マサカズ Hojo Masakazu
出版者
大阪大学大学院国際公共政策研究科
雑誌
国際公共政策研究 (ISSN:13428101)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.163-179, 2011-09

This paper aims to review the literature on econometric analysis of academic achievement among Japanese students. Recent development in the availability of rich data on students' academic performance enables researchers, including economists, to empirically analyze the determinants of students' academic performance. This paper reviews recent empirical studies in Japan on the education production function and the effect of class size reduction. The author shows estimation results of the education production function for eighth graders in Japanese public schools.
著者
北條 雅一
出版者
駒澤大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

(1)学校規模と生徒の学力や非認知能力,問題行動の関連性について実証的な研究をおこなった。使用したデータは「国際数学・理科教育動向調査」(略称TIMSS)の2011年調査結果である。学校規模ごとに集計した生徒の学力は,最も規模の小さい学校群において平均点が若干低いものの,統計的な有意差は確認されなかった。(2)学校規模と教員の就業環境の関連性について実証的な研究をおこなった。使用したデータは「OECD国際教員指導環境調査」(略称TALIS)の2013年調査結果である。分析の結果,小規模校の教員ほど就業時間・授業時間・課外活動指導の時間が短く,授業準備時間が長いことが確認された。