著者
宮川 朋久 大浦 弘之 南澤 俊郎 小沢 正人 肥田 敏比古 市川 隆 三浦 秀悦 盛合 直樹 千葉 直樹 鎌田 潤也 安達 季之 荻生 直徳 千葉 誠 平盛 勝彦
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.25, no.10, pp.1208-1214, 1993-10-15 (Released:2013-05-24)
参考文献数
19

今回,房室ブロックに対して人工ペースメーカーの植え込みを行った後に,心室頻拍による意識消失発作を繰り返した1症例を経験した.症例は61歳,女性.平成2年3月15日に人工ペースメーカー(VVIモード,基本レート60/分)の植え込みを行った.同年5月6日に約5分間意識を消失した.心電図上自己調律ではII,III,aVF,V3-6でT波が陰性化しQT時間は0.56sec(QTc時間0.57sec)と延長していた.自己心拍が頻回にみられるため,基本レートを50/分に変更した.Holter心電図検査では心室性期外収縮後の自己心拍のQT延長とU波の増高およびpause-dependent QU延長があり,心室性期外収縮に対するセンシング不全がみられた.5月29日にも意識消失し,頻拍性不整脈またはてんかんを疑い,プロパフェノン450mg/日とフェニトイン300mg/日を投与した.8月15日,意識消失発作が出現した時のモニター心電図では,自己調律の後に心室性期外収縮のR on Tから多型性心室頻拍が発生した.心臓マッサージを施行し,心室頻拍は停止した.なおも心室性期外収縮が頻発したが,ペーシング頻度を70/分に増加させた後,心室性期外収縮は抑制され,心室頻拍も消失した.ペースメーカー植え込みに際しては,血行動態のみではなく植え込み後のペーシングレートに伴うQT時間の変化など詳しい分析を行うことが必要と考えられた.
著者
茂出木 敏雄 千葉 誠
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.37, pp.89-96, 2007-05-10

筆者らは、音源に携帯電話を向けるだけで情報が抽出できる音楽電子透かし技術の開発を進めている。そのためには、ヒトの聴感特性が鋭敏な音域を改変せざるを得ず、埋め込みノイズをいかにして抑圧するかが課題であった。これまで、筆者らは2チャンネル・ステレオ再生を応用して、データを埋め込んだL側スピーカで発生するノイズをR側スピーカで相殺する手法を提案してきた。しかし、音源から離れた位置で抽出することが難しいといった運用上の問題を抱えていた。本橋では、R側の雑音抑圧信号をL側に多重化し、更に視聴者に音脈分凝を誘導することにより埋め込みノイズを低減させ、モノラル再生で運用を可能にした改良手法について提案する。