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著者
吉田 幸恵 村山 直也
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.56, no.10, pp.1298-1300, 2007

78歳,女性.咳,発熱あり近医受診し,レボフロキサシン,カルボシステイン,感冒薬(サリチルアミド,アセトアミノフェン,無水カフェイン,メチレンジサリチル酸プロメタジン)を処方された.その翌日より躯幹の紅斑が出現し,皮疹は拡大傾向を示した.間擦部を中心に毛孔非一致性の小膿庖が紅斑上に多数存在し,組織学的には角層下膿庖であった.3剤を中止し,一旦軽快するも,皮疹の再燃をみた.再度の問診にて,市販薬ケロリン^[○!R]の内服が判明し,3剤内服日と再燃前日にもケロリン^[○!R]を内服していた事が明らかになった.偶然のケロリン^[○!R]内服に伴う皮疹の再現を内服テストとみなし,新たな内服テストはケロリン^[○!R]成分3種について行った.その結果,アセチルサリチル酸と無水カフェインが陽性であった.以上より,自験例をケロリン^[○!R]によるacute generalized exanthematous pustulosis (AGEP)と診断した.