著者
西川 開
巻号頁・発行日
2017

筑波大学修士(図書館情報学)学位論文 ・ 平成29年3月24日授与(37745号)
著者
西川 開
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.213-233, 2019-10-15 (Released:2019-11-15)
参考文献数
117
被引用文献数
1 2

本論文はOstrom & Hessにより提起された知識コモンズ研究系統化の試みの現在までの成果を明らかにしたうえで、その結果について理論的考察を行い、同プロジェクトの基礎付けを行うことを目的とする。知識コモンズ研究とは1990年代に台頭した、共有される知識資源とその管理制度に関する研究領域である。まず、ProQuestなど4つのデータベースを用いて抽出した88件の文献を対象とするシステマティックレビューを行い、自然資源を対象とするコモンズ研究の方法論を「知識」資源の性質に合わせて修正・応用するアプローチが確立しつつあることを明らかにした。次いで、同アプローチにおける「コモンズ」という概念の明晰化、既存のコモンズ研究における同アプローチの位置づけの再検討、同アプローチの課題点の整理とそれを踏まえた今後の研究の方向性の提案を行った。
著者
松木 祐馬 西川 開 向井 智哉
出版者
公益財団法人 情報通信学会
雑誌
情報通信学会誌 (ISSN:02894513)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.29-38, 2020 (Released:2021-02-02)
参考文献数
43

近年、違法ダウンロードの取締りは社会的に大きな関心を集めている。それをめぐる議論では、違法ダウンロードは「人のもの」を盗むという点で万引きと同じ程度に取り締まるべきであるというレトリックが提示されている。本研究はこのレトリックに着目し、著作権法について特別の知識を持たない一般の大学生が、違法ダウンロードに対してどの程度の刑罰を求めるかを万引きとの比較から検討することを目的とした。大学生282 名から得られたデータを対象にベイズ推定によって違法ダウンロードに対する量刑判断と万引きに対する量刑判断がどの程度異なるかを比較したところ、万引きに対しては約半年程度長い懲役刑が求められることが明らかにされた。本研究の結果は、違法ダウンロードと万引きを同視する上述のレトリックは一般市民の意識の上では必ずしも受け入れられていないことを示唆している。このような差が生じた理由について、保護客体の相違の観点から考察を行った。

1 0 0 0 IR 2013年度図書館現場演習報告 / <足立区立中央図書館> / <茨木市立中央図書館> / <宇治市中央図書館> / <大阪市立中央図書館> / <大阪府立男女共同参画・青少年センター情報ライブラリー> / <大阪府立中央図書館> / <大阪府立中之島図書館> / <大津市立図書館> / <亀岡市立図書館> / <川崎市立多摩図書館> / <北広島市図書館> / <岐阜県図書館> / <京田辺市立中央図書館> / <京都市右京中央図書館> / <京都市立醍醐中央図書館> / <京都市伏見中央図書館> / <京都府立総合資料館> / <京都府立図書館> / <高知県立図書館> / <神戸市立中央図書館> / <国際日本文化研究センター図書館> / <国立国会図書館国際子ども図書館> / <国立国会図書館東京本館> / <国立女性教育会館女性教育情報センター・女性アーカイブセンター> / <札幌市中央図書館> / <城陽市立図書館> / <天理市立図書館> / <同志社国際学院> / <同志社国際中学校・高等学校コミュニケーションセンター> / <同志社女子大学図書・情報センター> / <同志社女子中学校・高等学校図書・情報センター> / <同志社大学図書館> / <同志社中学校・高等学校メディアセンター知創館> / <名古屋市鶴舞中央図書館> / <奈良県立図書情報館> / <枚方市立中央図書館> / <福岡県立図書館> / <野洲図書館> / <八幡市立図書館>

著者
西川 開
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.123-126, 2019-03-15 (Released:2019-06-01)
参考文献数
16

本発表ではデジタルアーカイブの制度分析の方法論として「知識コモンズ(Knowledge Commons)」研究と呼ばれる領域で系統化されている方法を用いることを提案する。知識コモンズ研究は、自然資源の管理制度に関する研究領域である「コモンズ」研究から派生した領域であり、「知識」(文化情報資源に相当する概念)のガバナンス・メカニズムを実証的・帰納的な方法で明らかにすることを目的としている。発表内容として、まず「制度」という概念の複合性を指摘し、デジタルアーカイブと(知識)コモンズ研究の関係を示し、知識コモンズ研究の前身であるコモンズ研究と照応しつつ知識コモンズ研究の概要および同方法の詳細を明らかにする。最後にデジタルアーカイブ研究における同方法論の意義を考察する。