著者
山田 淳 谷津 行穗 和田 典子 福住 伸一
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.17-23, 2013-12-15

システムとソフトウェアの品質向上のためには,品質測定方法を設計し,開発の上流から下流,そして利用時の各段階で品質を測定して評価し,品質改良を行えるようにする必要がある.要求定義段階では,品質要求を仕様化するために品質測定法を設計し目標値や許容範囲等を定義する.設計・実装段階ではレビュー結果から,テスト段階ではテスト結果からのデータを用いて品質測定法を適用し,品質要求仕様をどの程度満足するかを評価する.このためISO/IEC 25000シリーズを参照し,品質をモデル化した,利用時の品質特性,テスト実行時の外部品質特性,設計・実装時の内部品質特性,またデータ品質特性について,品質測定法の例を紹介している.
著者
橋田浩一 和田典子 藤島寿智 上沼亜希子
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.29-34, 2015-01-15

PLR(個人生活録)は,個人データを本人(代理人)が管理し,本人のメリットを高めるように自由かつ安全に他者と共有して活用するためのスマートフォン等のアプリ(ミドルウェア)である.個人データを本人がPLRで管理し本人同意に基づく個人データの流通と利活用を容易にすることにより,B2Cサービスに関連する産業や文化の活性化と個人情報の保護を両立できると期待される.こうしてヘルスケアサービス全体の価値を高めるための布石として,PLRに基づく介護支援システムKWeN(Keishin Wellness Network)を施設介護の現場のニーズを反映させながら開発した.現在,試験運用を通じた改良を進め,その実用化とともに,PLR の特徴を活かした新サービスの開発や医療との連携を目指している.