著者
藤原 帰一 城山 英明 ヘン イークァン ORSI ROBERTO 和田 毅 錦田 愛子 華井 和代 HUSSAIN NAZIA 中溝 和弥 竹中 千春 清水 展 杉山 昌広
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究は、水資源を焦点に、グローバル・サウスの地域・国々の事例を取り上げ、気候変動による自然の衝撃が社会と政治にどのようなストレスをもたらすか、また、いかなる過程を経て社会の不安定化、資源獲得競争、国家の動揺、武力紛争、難民・移民などの現象を引き起こす原因となるのかを問い、気候変動政治のメカニズムを解明する。同時に、自然の脅威を前に国際社会、国家、草の根社会がいかなる緩和と適応を行うかを考察し、気候変動レジリアンスの仮説を提示する。さらに、気候変動安全保障を中核とする新しい安全保障論と、国連持続可能な開発目標(SDGs)とを連携させたグローバル・ガバナンス論を論じ、政策的検討を試みる。
著者
和田 毅 三浦 航太
出版者
ラテン・アメリカ政経学会
雑誌
ラテン・アメリカ論集 (ISSN:0286004X)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.35-65, 2022-12-23 (Released:2022-12-23)
参考文献数
46

This article explores the conditions under which conflicts over water resources are resolved in a sustainable, democratic, and participatory manner. Water conflicts often get intense because the meaning and values of water differ considerably depending on the actors in conflict. Water can be considered as an essential component of the natural environment and biodiversity, as indispensable public goods supporting people’s everyday lives, as a precious source of energy and economic development, or as a fountain of communal identities and cultures. How to resolve water conflicts through dialogue rather than force while ensuring the democratic participation of diverse actors with conflicting values and interests? Using Global Atlas of Environmental Justice (EJAtlas), a database of environmental disputes, we extract 26 water conflicts in Latin America between 1991 and 2021 and apply a fuzzy-set qualitative comparative analysis to identify the conditions or causal pathways leading to sustainable and democratic outcomes. The result indicates that the existence of “brokers” capable of encouraging dialogues between opposing forces (e.g., between economic developers and local residents)—is an essential, if not sufficient, condition. We also discuss the implications of the findings and future tasks.
著者
和田 毅 上田 博人 R・TINOCO Antonio
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-07-10

本研究は、暴力的紛争(暴動・民族浄化・集団虐殺・内戦など)の勃発を予知するシステムを構築するために、①理論的な枠組みの整理、②リアルタイムで分析可能なイベント・データ・システムの構築、③イベント・データを分析し、紛争の予知に役立てる統計モデルの開発、の3つの作業を同時に進めている。今年度の研究実績は以下の通りである。「①理論的な枠組みの整理」については、大学院生を含む作業チームがこれまで同様に作業を進めた。2017年11月には、社会運動や紛争に関する大学院生の研究発表をメキシコにて実施した。「②リアルタイムで分析可能なイベント・データ・システムの作成」については、その作業を継続した。スペイン在住のスペイン語自然言語処理の専門家と共同研究の形で作業を進めた。同時に、自然言語処理の専門家以外の研究者もこの手法を理解し応用できるようにするため、ワークショップを開催した。Global Event Data System (GEDS) Seminar Series: "Big Data and Natural Language Processing in the Social Sciences & Humanities"と名付けたワークショップでは、国内外から講師を迎え、自然言語処理の様々な側面についての講義・訓練を7回にわたって実施した。さらに、リアルタイムで自動的に作成されるイベント・データの質や精度を検証するために、人力でコード化を行うパラレル・データの作成も開始した。11月にメキシコにて、スペイン語新聞記事をコード化する作業を国際共同研究の形で実施した。「③イベント・データの分析と統計モデルの開発」作業に関しては、分析作業を継続して行い、5月のLatin American Studies Associationにて国際共同研究チームを結成して、イベント分析の成果報告を行った。