著者
池田 博子 園田 純子 沢村 信一
出版者
日本調理科学会
巻号頁・発行日
2012 (Released:2012-09-24)

【目的】抹茶は用いる道具によって液の動きが左右され起泡に影響するといわれる.道具としての茶筅に続き,今回は茶碗の形状について検討した.抹茶茶碗は形や土の種類,釉薬の有無,文様等の違いにより種類も豊富である。茶碗が起泡性に影響する因子としては茶筅の振りやすさ,すなわち形と内側の感触が大きいと考えられる.そこで,抹茶茶碗の形と材質を変えてそれらが起泡に及ぼす影響について検討した.【方法】使用した抹茶茶碗は胴の形態から井戸形,碗形,筒形とし,各々について釉薬の有無,焼成温度(1226℃,1253℃),土の種類(西条土,さつま白土)を変えた15種類とした.起泡試験は抹茶茶碗に抹茶1gと80℃の温湯50mlを加え,400回/分の速度で30秒間起泡し,起泡終了60秒後に泡沫容積および膨張率を測定した。起泡試験は各5回行った.【結果】抹茶の起泡に大きく影響するのは釉薬の有無と茶碗の形であった.釉薬の有無については,釉薬有の茶碗を用いたものは釉薬無の茶碗に比べて泡沫容積および泡膜液容積は多く,西条土,さつま白土ともに井戸形・碗形・筒形茶碗いずれについても,釉薬の有無間に(P<0.01)で有意差が認められた.また,茶碗の形によっても起泡は異なり,井戸形茶碗と碗形茶碗は筒形茶碗に比べて泡沫容積はかなり多く,井戸形茶碗と筒形茶碗,碗形茶碗と筒形茶碗ではそれぞれ(P<0.01)で有意差が認められた.茶碗の形により液の深さや振幅の長さが異なり,その違いが起泡に影響しているものと考えられる.また,井戸形茶碗と碗形茶碗では,釉薬有の場合井戸形茶碗の方が泡沫容積は多い傾向がみられた.焼成温度や土の種類については,特に影響はみられなかった.
著者
園田 純子 図師 なつき 服部 美幸 松村 紗希 渡部 美里
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.28, 2016

<br><br>【目的】近年、食文化の継承の重要性が広く認識されるようになっているが、少子・高齢化により核家族化が進み、郷土料理を伝えていくことは困難になっている。そこで県立大学である本学の地域貢献のひとつとして、山口県の郷土料理レシピ作成をめざし、その基礎資料を得ることを目的に、若い世代を対象とした山口県の郷土料理に関する知識及び意識の実態調査を行った。<br>【方法】H27年10~11月に本学3学科(国際文化学科・文化創造学科・栄養学科)に在籍する3・4年生316名を対象として、山口県の郷土料理を含む料理32品についての認知度、食経験の有無、郷土料理に対する意識等を調査した(有効回答率71.8%)。また、11~12月に山口県内9市10校の中学生1094名を対象として、山口県の代表的な郷土料理8品について認知度、食経験等の調査を実施した(有効回答率72.0%)。<br>【結果】本学学生の調査では、瓦そば、ふぐ料理、外郎の認知度はいずれも97%以上と非常に高く、食経験も80%以上であった。一方、つしま、ほうかむりについてはどちらも1~2%と低かった。なお、認知度、食経験ともに、3学科間では食を学ぶ栄養学科の学生が他学科よりも高く、出身地別では、県内出身の学生が高かった。特に、けんちょう、ちしゃなます、いとこ煮にその違いが顕著に表れていた。郷土料理の関心については、レシピがあれば作りたいという回答が多く、郷土料理を伝えていくためにも、誰にでもわかりやすいレシピを作成、配布することが有効であることが示唆された。県内中学生の調査では、瓦そば、ふぐ料理、鯨料理、けんちょうの4品の認知度は90%前後、岩国ずしは約60%であった。また、郷土料理について約60%の生徒が学校給食から情報を入手していることがわかった。
著者
沢村 信一 原口 康弘 池田 博子 園田 純子
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.7, pp.304-309, 2010-07-15 (Released:2010-09-01)
参考文献数
8
被引用文献数
3 or 3

(1) 石臼抹茶,ボールミル抹茶,粗粉抹茶の中位径は,15~20μm,最大径は50μm以上であり,微粉抹茶,ジェットミル抹茶の中位径は,5μm以下,最大径は10μm以下であった.(2) ジェットミル抹茶の円形度は,石臼抹茶,ボールミル抹茶と比較して高く,円形度の違いが伸展性試験や流動性に影響を及ぼしていると推測された.(3) 伸展性試験は,粒度の微細なジェットミル抹茶の伸展性が粗い粒度の粗粉抹茶と比較して2倍以上良かった.また,触感においては,伸展性試験の結果以上に,微細さや粗さを感じた.(4) ジェットミル抹茶の流動性は,流動開始振動加速度が一定しており,流動速度や流量も一定であった.これに対して,微粉抹茶は流動開始振動加速度が一定せず,流動速度や流量も一定でなかった.これは,円形度が高いことに起因すると考えられる.(5) 微粉抹茶の起泡性は,粗粉抹茶と比べて非常に優れていた.泡沫の起泡性向上や安定化には,粒子が微細であるとこが重要であることが分かった.
著者
池田 博子 園田 純子 沢村 信一
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.435-439, 2007-12-20
被引用文献数
2 or 0

米,茶葉,水および油脂がブクブクー茶の起泡性に及ぼす影響を調べ,次のような知見を得た。起泡性に大きく影響するのは米で,米(米湯)の量は多いほど,焙煎程度は高いほど泡立ちやすくなる。しかし,米の種類は起泡性にほとんど影響しない。茶葉の種類や濃度,水は起泡性にほとんど影響しない。油脂は微量でも起泡性を著しく阻害する。