著者
土屋 隆生
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.206-218, 2017-01-01 (Released:2017-01-01)
参考文献数
32
被引用文献数
2

計算機環境の発達やFDTD (Finite Difference Time Domain) 法などの簡便なアルゴリズムの普及により,音場シミュレーションが身近になってきた.本稿では,FDTD法により音場を解析するときの理論を解説し,GPU (Graphics Processing Unit) などの高速並列演算デバイスへの実装法についても簡単に触れる.また,音場シミュレーションの可聴化への応用として,波動性を考慮した3次元音場計算により聴取位置での音圧波形を数値的に計算した上で,立体音響技術などで3次元的に可聴化する音空間レンダリングについても解説する.更に,近年高性能化が著しいHMD (Head Mounted Display) による3D CG映像との連携によるインタラクティブなレンダリングについても述べる.
著者
河田 直樹 大久保 寛 田川 憲男 土屋 隆生 石塚 崇
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J94-A, no.11, pp.854-861, 2011-11-01

本研究では,CUDAとOpenGLを用いてGPUアーキテクチャによる三次元音響数値解析のリアルタイムの可視化(計算と同時に可視化を行う音響シミュレーション)について検討を行った.三次元音場の可視化法として,PMCCを提案し,その評価を行った.PMCCは従来の三次元空間中の複数断面を表示する(Multi Cross-section Contours)方法に不透過度を組み合わせた非常にシンプルな可視化方法である.また,PMCCは波動現象特有の干渉や散乱の把握もボリュームレンダリングに比べて分かりやすく,また,描画のための計算負荷も非常に少ない.平行な複数断面表示を行う場合もオクルージョンがほとんど発生せず,断面表示でありながら,三次元空間を一目で把握できる.まさに,擬似的三次元表示といえる.描画速度の評価より,CPUを用いる場合に比べて,GPUによって33倍程度の加速化が可能であることが分かった.GPU計算とPMCC描画の組合せにより,三次元音響数値解析のリアルタイムの可視化の実現可能性を明らかにした.
著者
河田 直樹 大久保 寛 田川 憲男 土屋 隆生 石塚 崇
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.419, pp.13-18, 2011-02-14
被引用文献数
2

近年,GPU(Graphics Processing Unit)を用いた科学計算の研究・開発が進んでいる.本研究では,GPUを用いて3次元音響数値解析のリアルタイムの可視化(計算と同時に可視化する音響シミュレーション)について検討を行った.3次元音場の可視化法として,PMCCを提案し,その評価を行った.PMCCは従来の3次元空間中の複数断面を表示する(Multi Cross-section Contours)方法に不透過度を組み合わせた非常にシンプルな可視化方法である.波動現象特有の干渉や散乱の把握もボリュームレンダリングに比べてわかりやすく,また,描画のための計算負荷も非常に少ない.平行な複数断面表示を行う場合もオクルージョンがほとんど発生せず,断面表示でありながら,3次元空間を一目で把握できる可視化法である.本研究の結果より,CUDAとOpenGLを利用することで,GPUによる高速な計算と可視化ができることが明らかとなった.また,GPU計算と時間領域手法,そしてPMCCを利用することで,シミュレーションによる3次元音場のリアルタイム可視化を実現することができる.
著者
土屋 隆生 浦野 光一郎
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会中国支部研究集録
巻号頁・発行日
no.37, pp.28-29, 1996-08-06

当センター育成品種で, 中生新千本の品質と穂発芽性を改良したあきろまんは, 猛暑であった1994年の翌年の'95年の育苗期に, 特に無加温の育苗や直播き栽培した農家から発芽が不良であると指摘された。この原因として, あきろまんの発芽の様相や休眠の程度に中生新千本と異なる特性があると推測し, 検討したので, その結果を報告する。