著者
坂口 健二
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.28, no.9, pp.758-764, 1954
被引用文献数
1 2

1. 醤油醪より細菌を分離する為に,抗黴抗生物質を培地中に加えてplateする方法を見出した.<br> 2. Eurocidin, W-2 substance, Trichomycin共Bacteriaは殆ど抑える事なく, yeastは完全に抑え, moldsもEurocidin 30~100&gamma;/cc, W-2 25&gamma;/cc, Trichomycin 500&gamma;/ccで阻止する. Bacteriaのviable countsは変らない.<br> 3. Eurocidin培地を作るには, EurocidinをpH 1の水にとかして殺菌した培地に加え,試験管に分注し, 100&deg;, 15分の加熱を行うのが適当かと思われる. 1週間の貯藏に耐える.<br> 4. <i>Asp. sojae</i>のsporeを多量に接種すると,これを阻止するにはEurocidinを濃くしなくてはならない. 5. EurocidinはpHによりあまり効力の差がないが, W-2 substanceは酸性側で効力が減る.<br> 6. 培地により効力の変化が,見られる.<br> 7. 1mg/ccの濃度でも, <i>Bac. butyricus</i>, <i>Micro. luteus</i>に影響を与えない.