9 0 0 0 OA 台湾の口蹄疫

著者
坂本 研一
出版者
獣医疫学会
雑誌
獣医疫学雑誌 (ISSN:13432583)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.74-75, 2011-07-20 (Released:2013-01-04)
被引用文献数
2
著者
森岡 一樹 深井 克彦 大橋 誠一 坂本 研一 津田 知幸 吉田 和生
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.70, no.7, pp.653-658, 2008-07-25
被引用文献数
1 14

口蹄疫ウイルスO/JPN/2000株のウイルス中に明らかに異なる2種類のタイプのウイルスが存在していた.一つはブラック形成能の著しく弱いSmall plaque virus(SPV)で,もう一つが大きいプラックを形成するLarge plaque virus(LPV)であった.プラック形成能に相反して一段増殖試験およびCPE形成能においてはSPVの方がやや優れていた.また, O/JPN/2000株に対するモノクローナル抗体を作製し, SPVおよびLPVに対してスクリーニングをおこなった結果,ウイルス中和試験および免疫染色においてSPVのみを識別することができた. SPVおよびLPVの遺伝子解析の結果, VP2の133番目とVP3の56番目のアミノ酸に相違がみられた.それぞれSPVはAsnとArg, LPVはAspとHisであった.乳飲みマウスに対する病原性はLPVのLD_<50>が10^2以下であったのに対しSPVでは10^5以上であった.これらの結果よりSPVの病原性は著しく低いことが推測された.またVP3の56番目アミノ酸に関してHisからArgへの変化は細胞馴化ウイルスで報告されていることから, O/JPN/2000株が典型的な症状を示さなかった一つの要因とも考えられる.
著者
坂本 研一 菅野 徹 山川 睦 吉田 和生 山添 麗子 村上 洋介
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.91-94, 2002-01-25
被引用文献数
3

2000年に92年ぶりに日本で口蹄疫の発生があった.宮崎県の第3発生農家の黒和牛のプロバング材料を牛腎臓細胞等に接種して2日後に円形細胞が浮遊する細胞変性効果が認められた.RT-PCR法で口蹄疫ウイルスに特異的な遺伝子の増幅が認められた.抗原検出ELISA法で分離された口蹄疫ウイルスがOタイプであることを同定した.この分離ウイルスのVPl遺伝子の塩基配列を決定した.