著者
城下 慧人 小森 政嗣 横山 卓未
出版者
ヒューマンインタフェース学会
雑誌
ヒューマンインタフェース学会論文誌 (ISSN:13447262)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.53-62, 2022-02-25 (Released:2022-02-25)
参考文献数
14

This study aimed to estimate psychological utility functions that convert product design into impressions using preference learning methodology, and to construct product shapes that match product concepts based on the estimated functions. Using Elliptic Fourier descriptors (EFDs), we converted the contours of 26 shampoo bottle shapes into Fourier coefficients and performed a Principal Component Analysis (PCA) on the coefficients to construct shape space. Twelve persons participated in five experimental sessions corresponding to five different product concepts. For each session, participants were presented with a pair of randomly generated images of shampoo bottles from the shape space. They were asked to choose the one that matched a given product concept for 100 trials. The bottle shapes conforming to the product concepts were synthesized based on the average utility functions estimated by using Gaussian process preference learning. The synthesized bottle shapes were assessed to determine if they conveyed the intended product concepts. The results suggested that our approach is an effective way to reflect the product concept in the shape design.
著者
城下 慧人 小森 政嗣
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回全国大会(2020)
巻号頁・発行日
pp.4F3OS25b04, 2020 (Released:2020-06-19)

毒を持つ生物は,しばしば特徴的な配色を持つことが知られており,これは警告色または危険色と呼ばれる.警告色は,捕食者に対して自らが害を及ぼす存在であることを警告する役割を持っていると言われる.本研究では,2色の配色(6次元のパラメータとなる)とその配色の気持ち悪さ評価の関係を表す心理物理関数を,未知の関数の推定をする大域的逐次最適化手法の1つであるベイズ最適化(Bayesian Optimization)により検討し,人が気持ち悪いと感じる生物の配色の特徴を探索的に検討した.一般的なベイズ最適化の適用事例とは異なり,気持ち悪さ評価をする際,人は離散的な応答しか行えない.そこで,本研究では離散的な応答(リッカート尺度に対する回答)に基づく推定を行うことができるガウス過程順序回帰を用いたベイズ最適化を行った.生物の配色の検討は,クモとキノコを対象とした.20名の実験参加者はモニタに提示された生物画像の気持ち悪さを7件法で回答した.ガウス過程順序回帰の結果をもとに,すべての実験参加者が平均的に気持ち悪いと感じる配色の特徴をピーク検出手法により明らかにした.
著者
小森 政嗣 城下 慧人 中村 航洋 小林 麻衣子 渡邊 克巳
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
日本心理学会大会発表論文集 日本心理学会第85回大会 (ISSN:24337609)
巻号頁・発行日
pp.PH-002, 2021 (Released:2022-03-30)

ガウス過程選好学習(Gaussian process preference learning)と敵対的生成ネットワークの一種であるStyleGAN2を組み合わせた実験を行い,外集団構成員が有していると想定される顔特徴の可視化を試みた。日本の大学生116名が提供した顔画像を,Flickr-Faces-HQ(FFHQ)で学習したStyleGAN2の潜在表現に埋め込んだ。埋め込まれた潜在表現に対し主成分分析を行い8次元の顔部分空間を構築した。実験参加者に,この顔空間(±2SD)から生成された2つの画像をモニタに並べて提示し,「より巨人/阪神ファンらしい顔」を選択する課題をそれぞれ100試行行わせた。実験参加者は全て阪神ファンであった。選好結果をもとに顔特徴を巨人/阪神ファン顔らしさに変換する内的な効用関数の推定を行った。ガウス過程選好学習はガウス過程回帰にThurstoneモデルを組み込んだ手法である。すべての参加者の結果を平均した平均巨人/阪神ファン顔らしさ関数をそれぞれ算出し,これらの関数が最大値となった潜在表現から,阪神ファンが考える巨人・阪神ファンの顔を合成しその顔特徴と比較した。