著者
赤枝 建夫 浅川 徹也 多屋 優人 横山 浩之 林 拓世 水野(松本) 由子
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.89-94, 2013-04-10 (Released:2013-09-10)
参考文献数
21

The objective of this research is to evaluate autonomic nervous function in Holter Electrocardiogram (ECG) using smartphone under the emotional stimuli. Twenty-four healthy subjects were assessed using State Trait Anxiety Inventory (STAI) and divided into two groups:high anxiety group and low anxiety group. ECG was measured under emotionally audio-visual stimuli (relax, pleasant, and unpleasant stimuli) and emotional sentence stimuli (pleasant sentence and un-pleasant sentence stimuli) using smartphone. The RR interval from ECG was analyzed for estimating the HF% and LF/HF values. The HF% and LF/HF values among stimuli and between groups were compared using analysis of variance (ANOVA) and t-test, respectively. The LF/HF values of pleasant, unpleasant, pleasant sentence, and unpleasant sentence stimuli were significantly higher than the value of relax stimuli. The LF/HF value of unpleasant stimuli in low anxiety group was significantly higher than the value in high anxiety group. This research suggests that the autonomic nervous function would be different based on the emotional stimuli and the presence of anxiety.
著者
日高 真人 松田 裕貴 諏訪 博彦 多屋 優人 安本 慶一
出版者
一般社団法人 社会情報学会
雑誌
社会情報学 (ISSN:21872775)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.23-36, 2021-12-31 (Released:2022-01-25)
参考文献数
36

スマートツーリズムは,世界的に注目を集めている。その構成要素の一つとして,ユーザの観光履歴や嗜好に基づく推薦システムが多く提案されている。一方で,マーケティングの分野では,近年,パーソナリティや動機などの心理的要素に着目した推薦の研究がなされているが,観光分野では少ない。そこで,本論文では,どのような特性のユーザにどのような推薦をすべきかを明らかにするために,観光客のパーソナリティに着目し観光行動との関係性を分析する。具体的には,「観光客のパーソナリティの違いによって観光行動(観光行動エリア・観光行動カテゴリ)が異なるか」について検証を行う。検証のために,1,000人に京都観光を想定したアンケート調査を実施している。検証の結果,観光客のパーソナリティの違いによって観光行動が異なることを確認している。具体的には,外向性が低い観光客は清水寺などの人気のある観光エリアに行きやすいなど,を明らかにしている。また,その結果に基づいて,外向性が低い観光客に対しては観光スポットの人気度を示したり,他の観光客からのレビューを表示したりするなど,パーソナリティに合わせた観光推薦について考察している。
著者
鴨 宏一 村松 歩 多屋 優人 横山 浩之 浅川 徹也 林 拓世 水野(松本) 由子
出版者
一般社団法人 日本臨床神経生理学会
雑誌
臨床神経生理学 (ISSN:13457101)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.193-201, 2013-08-01 (Released:2013-11-01)
参考文献数
22
被引用文献数
2

本研究では携帯端末による情動刺激下での脳波を用いた脳機能の評価を目的とした。被験者は健常成人24 名で,Cornell Medical Index(CMI),日本版State-Trait Anxiety Inventory(STAI),簡易ストレス度チェックリスト(SCL)によって心身状態を評価し,心理検査低値群と心理検査高値群に分類した。情動刺激は,情動的視聴覚セッション(安静,快,不快)と情動的文章セッション(快文章,不快文章)を用意し,携帯端末からの視聴覚刺激として被験者に提示し,脳波を計測した。脳波は離散フーリエ変換を行い,パワースペクトル値を算出した。α2 帯域の結果から,心理検査高値群は不快刺激および不快文章刺激時に側頭部でスペクトル値が高値を示した。以上より,携帯端末による情動刺激が精神安定度と関連して,脳機能の反応に影響を及ぼすことが示唆された。