著者
大橋 剛介 久森 隆史 望月 圭太
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.19, no.5, pp.537-545, 2007-10-15 (Released:2008-01-25)
参考文献数
20
被引用文献数
1

画像内容検索に関する研究は,画像認識の応用研究の一つとして,盛んに行われ成果をあげてきているが,カラー情報,形状,テクスチャ情報などによる low-levelな画像特徴量と high-levelなユーザの主観のギャップであるセマンティック・ギャップを埋めることは未だ画像検索研究の大きな課題として残されている.そして,情報検索の分野で成果をあげている,ユーザとシステムが対話的に検索をすすめていく適合性フィードバックが画像内容検索にも導入されてきている.そこで,本研究では,筆者らが既に提案しているスケッチ画像検索を応用した適合性フィードバック画像検索を提案し,セマンティック・ギャップを埋める手法を開発することを目的とする.本手法は,ユーザの検索意図が含まれている入力スケッチを有効に利用しようすることで,セマンティック・ギャップを埋めようとしている点に特徴がある.Corel Photo Galleryの 6,500点の画像データセットに対して,適合性フィードバックを用いたスケッチ画像検索を試みたところ,従来は検索が困難であった画像に対しても検索が可能になり,本手法の有効性を確認した.
著者
徳田 裕一郎 大橋 剛介 下平 美文
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第24回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.99, 2008 (Released:2008-12-06)

近年、様々なディスプレイ機器が幅広く普及してきており,人々の高画質化に対する関心が高まってきている.機器の高い性能を使いこなすため,画質を調整する必要があるが,画質調整の知識・ノウハウを持たない一般的なユーザは,画質調整を行うことが非常に困難である。そこで本研究では,画質についての専門性を必要としない,人に優しい対話的高画質化支援システムの構築を目指す. 本研究では,画質の要因となる画像の明るさと色に着目し,それらを制御する画質調整パラメータの最適化を行う.最適化手法には、人の主観・感性を反映させることが可能であり,大域的探索に優れている対話型進化計算を用いる。ユーザの画質評価の負担を軽減するため,ユーザは提示画像に対して基準画像との相対的な評価値を与える.本手法の有効性の検証のため、本手法、手動調整、原画像を画質、導出時間について比較したところ、本手法は高い評価を得た.
著者
服部 一郎 熊谷 佳紀 大橋 剛介
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J93-D, no.12, pp.2678-2682, 2010-12-01

スケッチ画像検索において入力スケッチの各曲線情報とデータベースのエッジの各曲線情報をフーリエ記述子により記述し,データベース画像内に含まれるオブジェクトの部分検索を可能にする手法を提案する.
著者
花島 洋平 下平 美文 大橋 剛介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.312, pp.19-24, 2001-09-10
被引用文献数
5

現在は, 各種発光原理に基づく画像ディスプレイが実用化されている.本研究では各種方式の画像ディスプレイに対する, 総合画像品質の評価方式を提案する.本方式は, ガンマ, 最高輝度・最低輝度, 色の再現を考慮している.以前の研究で提案された評価方式では要因の画質に対する影響の依存関係が検討されていなかったが, 本方式ではそれら要因を統合する方法が与えられる.その方法はそれら要因の中で最も画質に対する影響の大きなものを代表として用いる事である.この方式によって得られる総合画質は, 主観評価実験によって直接得られる評価値と良く一致した.