著者
中村 千紗 鬼沢 武久
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第24回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.3, 2008 (Released:2008-12-06)

本論文は、ユーザの曲の好みを考慮した作詞作曲システムを提案する。本システムは詞生成部と曲生成部から構成されている。本論文では、「恋愛」と「自然」をテーマとして取り上げる。詞生成部では、マルコフ連鎖に基づいた詞の集合をデータベースとして用いる。ユーザがテーマを選ぶと、システムはデータベースからランダムに詞を選び、詞の初期候補として提示する。提示された詞を見て自分のイメージに合うかどうかを評価するプロセスと繰り返し、ユーザが気に入った4行の詞ができたら、曲生成部に入る。曲生成部では、「人間の評価を取り入れた楽曲生成システム」[1]を用いる。この楽曲生成システムに適応度評価関数を組み込み、詞に合ったメロディを初期候補として提示する。ユーザは提示された曲と詞を見比べ、評価を行う。曲の評価には対話型遺伝的アルゴリズムを用いる。最後に被験者実験を行い、システムの有効性を確認する。
著者
中岡 伊織 氏平 淳子 串田 淳一 亀井 且有
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第24回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.130, 2008 (Released:2008-12-06)

バナー広告はインターネット広告において主流となっている.ユーザにクリックされやすいバナー広告をデザインするためには,広告のデザイン要素と感性との関係を明らかにする必要がある. 本研究では,さまざまなデザイン要素を持つバナー広告に対するユーザの感性やイメージを,感性工学を用いて明らかにし,ニューラルネットワークを用いてモデル構築を行う.また,「ついクリックしたくなる」度数である人気度とバナー広告の感性を結びつけ,ユーザが「ついクリックしたくなる」バナー広告に対してどんな感性を持っているかを明らかにする.
著者
伊藤 宏隆 都築 賢二 松尾 啓志
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第24回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.169, 2008 (Released:2008-12-06)

著者らはコース管理システムMoodle上で動作する自然言語処理によるレポート類似判定システムを開発した。従来のレポート類似判定法として、TF・IDFを用いるベクトル解析がある。TFは単語の出現頻度、IDFは単語が出現する文書の分布に着目する。ベクトル解析による類似判定は実装上、問題がある。 著者らは新たにBloom Filterを用いた類似判定法を開発した。Bloom FilterはBurton h. Bloomが1970年に考案した確率的データ構造であり、任意のデータdが集合のメンバーXに含まれるかどうかの判定に用いられるアルゴリズムである。Bloom Filterを文書中のある単語が既出かどうかを調べるために用い、類似判定に利用する。 本論文では、従来のベクトル解析による類似判定法を説明する。従来手法の実装上の問題点を明らかにし、Bloom Filterによる類似判定法について詳述する。
著者
徳田 裕一郎 大橋 剛介 下平 美文
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第24回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.99, 2008 (Released:2008-12-06)

近年、様々なディスプレイ機器が幅広く普及してきており,人々の高画質化に対する関心が高まってきている.機器の高い性能を使いこなすため,画質を調整する必要があるが,画質調整の知識・ノウハウを持たない一般的なユーザは,画質調整を行うことが非常に困難である。そこで本研究では,画質についての専門性を必要としない,人に優しい対話的高画質化支援システムの構築を目指す. 本研究では,画質の要因となる画像の明るさと色に着目し,それらを制御する画質調整パラメータの最適化を行う.最適化手法には、人の主観・感性を反映させることが可能であり,大域的探索に優れている対話型進化計算を用いる。ユーザの画質評価の負担を軽減するため,ユーザは提示画像に対して基準画像との相対的な評価値を与える.本手法の有効性の検証のため、本手法、手動調整、原画像を画質、導出時間について比較したところ、本手法は高い評価を得た.
著者
齋藤 智子 椎塚 久雄
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第24回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.70, 2008 (Released:2008-12-06)

技術の進歩により、家庭用ロボット、受付ロボットなど様々なコミュニケーションロボットがあり、それぞれの場面でその必要性が求められている。そこで本研究のアプローチとして、誰かに話を聴いてもらいたいとき,カウンセリングに行くほど深刻ではないけれど,親しい人には話しにくい悩みがある場合に、気軽に悩みを相談できるコミュニケーションロボットを考えた。本研究では、特に「会話」に着目し、悩みや愚痴について話すコミュニケーションロボットの会話モデルの開発を行う。まず、ロボットを使用するユーザを大学生と設定し、大学生に普段感じている悩みや愚痴に関するアンケートを行う。それを元にシナリオを作成し、ロボットにシナリオデータを出力する。このロボットを使って会話実験を行う。実験にはPOMSと呼ばれる気分プロフィールテストと多変量解析を用い、ロボットとの会話によってユーザの気分にどのような効果や要因があるのか調べた。
著者
菊池 浩明
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第24回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.86, 2008 (Released:2008-12-06)

フィッシングサイトや送信者偽装メールなどの脅威によって, ネットワークにおける情報の信頼性が揺らいでいる.複数の 証拠から対象とするサイトやサービスの「信頼」を正しく 評価する技術が求められてきている.そこで,信頼の数学 モデルとして,MaとOrgunによって提案されている エージェントのトラストモデルについて議論する.様相論理に 基づく定式化と信頼性の動的な変化による更新が大きな 特徴である.
著者
中津山 幹男
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第24回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.57, 2008 (Released:2008-12-06)

絵画を音楽に変換する方法には主観的方式、客観的方式および中間的な準客観的な方式がある。ここでは準客観的な手法を採用した。絵画としては浮世絵を取り上げ、浮世絵のd*d(0 < d < 20)程度の画素を平均し、かつ適切な変換により音符に変換する。未加工の音楽は感動的な要素が少ないので、主題となる主旋律をdの値を大きくすることなどにより求めて、音譜の修飾を行うとにより魅力的な音楽が得られる。絵画をスキャンする方式を改良して、より適切な主旋律を求めることを主目的とした。
著者
工藤 卓 徳田 農 清原 藍 田口 隆久 林 勲
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第24回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.44, 2008 (Released:2008-12-06)

ラット海馬神経細胞は、培養皿上で複雑なネットワーク構造を再構成し、相互作用して自発的な活動電位を発現する。我々は64個の微小平面電極から活動電位を計測し、これを解析している。我々は神経回路網と外界を相互作用させるインタフェイスとしてKheperaIIロボットを用い、神経回路網がロボットの動作を制御し、またロボットのセンサ情報が神経回路網に伝達される系を構築した。外界と神経細胞のリンクは学習型ファジィ推論によって、衝突回避行動を埋め込み、実際に、ロボットに平行に設置した2面の壁に衝突することなくその間をジグザグ走行させることに成功した。外界からの入力信号に対する神経細胞の活動電位スパイク頻度はばらつきがあるが、衝突回避走行の後半では、この頻度の標準偏差が、記録された複数の神経細胞間で比較的近い値に収束していく現象が観察された。この現象は神経回路網が短期的な教師無し学習を実現した可能性がある。
著者
加島 智子 石井 博昭
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第24回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.59, 2008 (Released:2008-12-06)

近年の食生活の変化に伴う生活習慣病に対して,その予防策の構築と日本古来より受け継がれてきた食に対する知恵の伝承目指し,本研究では,最適な献立を作成する仕組みを提案する.学校給食の現場と同様に,必要な栄養のことを考え,様々な食材の組み合わせ方法を考えていく.そのため,代表的な組み合わせ最適化問題でありNP困難であることが知られている集合被覆(セット・カバリング)問題とする.その後,個人の嗜好などを取り入れるためラフ集合によりルール抽出を行い,栄養バランスの優れた献立を作成する.
著者
西野 順二
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第24回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.136, 2008 (Released:2008-12-06)

本発表は「このへんファジィ」による知的な情報表現とその利用について検討することが目的である。多次元のパラメータ空間上で展開される人間にまつわる様々な事象を、多次元のファジィ集合を用いて表現する。これをもとに推論、演算を行い表現力の検証を行った結果について示す。