著者
小川 百合子 大谷 敏嘉 児玉 公二 富岡 光枝 内潟 安子 平田 幸正
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.61, no.9, pp.928-928, 1991-09-25

第2回スポーツ健康医学懇談会 平成3年3月2日 東京女子医科大学臨床講堂2
著者
大谷 敏嘉 笠原 督 内潟 安子 岩本 安彦
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.12, pp.865-871, 2007 (Released:2009-05-20)
参考文献数
11
被引用文献数
1

50歳頃から急に重症低血糖を頻回に起こし始めた44年以上の罹病歴を有する小児期発症1型糖尿病の3症例を報告する.症例1は53歳の女性.1959年11月(6歳)発症.2002年3月(48歳)から意識消失を伴う低血糖が頻回に出現.症例2も53歳の女性.1962年12月(9歳)発症.2002年6月(48歳)から意識消失を伴う低血糖が頻回に出現.症例3は52歳の女性.1959年9月(4歳)発症.2005年12月(51歳)から意識消失を伴う低血糖が頻回に出現.全症例とも更年期から低血糖が重症化してきた.症例2では更年期に加え自律神経障害の関与が考えられた.小児期発症1型糖尿病女性患者では更年期を迎える50歳頃から急にそれまでとは異なる重症低血糖を頻回に起こすようになることがあるので,治療にはより細やかな対応が必要である.
著者
大谷 敏嘉 笠原 督 内潟 安子
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.12, pp.900-906, 2014-12-30 (Released:2015-01-14)
参考文献数
11

わが国の「リリーインスリン50年賞」は,2003年の第1回表彰開始以来2013年までに66名が受賞している.これら66名のうち東京女子医科大学糖尿病センターの受診患者は16名(24 %)(1型13名,2型2名,その他1名)であった.1型糖尿病患者13名の1983年から2013年のHbA1c平均値は8.4 %,高血圧の合併は10名(77 %),脂質異常症5名(38 %)であった.網膜症については網膜症なしが2名(15 %),過去に9名(69 %)に光凝固が施行されていたが,現在は増殖網膜症を一人も認めなかった.腎症は2期4名(31 %),3期2名(15 %)であったが,腎不全期の患者はいなかった.大血管症は4名(31 %)に脳血管障害,1名(8 %)に冠動脈疾患を認めた.極めて不十分なインスリン治療環境を乗り越え,糖尿病および糖尿病以外の多彩な疾患を有しながら,インスリン治療生活を送ってきたことが判明した.
著者
大谷 敏嘉 八尾 建史 佐藤 麻子 岩崎 直子 樋上 裕子 笠原 督 平田 幸正
出版者
THE JAPAN DIABETES SOCIETY
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.8, pp.739-746, 1987
被引用文献数
1

1980~1984年に東京女子医科大学糖尿病センター通院中の25歳未満発見NIDDM 97名 (男51名, 女46名, 発見年齢18.4+4.2歳 [mean±SD], 罹病期間7.1±6.4年) について, 糖尿病の遺伝歴と肥満および細小血管症との関係を検討した. 同期通院中の25歳未満発症IDDM 127名 (男60名, 女67名, 発症年齢11.8±5.9歳, 罹病期間10.5±7.2年) を対照とした.<BR>第一度近親に糖尿病を認める発端者は, NIDDM 49.0%, IDDM 11.9%であった (p<0.005). NIDDMで, 三世代にわたってNIDDMの遺伝を有し, 同胞のうち半数以上にNIDDMを認める発端者をMODY, MODY以外のNIDDMをNIDDYと規定したところ, 11.5%にMODYがみられ, 20歳未満発見発端者では19.2%, 20歳以上25歳未満発見発端者では2.3%にMODYを認めた (p<0.025).<BR>過去に肥満を認めたものは, NIDDM 30.9%, IDDM 3.9%であった (p<0.005). 肥満はMODYでは1人もなく, NIDDYでは34.9%にみられた.<BR>網膜症は, NIDDM 36.8%(単純22.1%, 増殖14.7%), IDDM 53.2%(単純43.7%, 増殖 9.5%) にみられた。MODYは41.7%(単純25.0%, 増殖16.7%), NIDDYは36.1%(単純21.7%, 増殖14.5%) に網膜症を認めた. 腎症は, NIDDM 14.7%, IDDM 10.3%にみられた. MODYは16.7%, NIDDYは14.5%に腎症を認めた. 若年発症NIDDMであってもIDDMと同様に重症細小血管症がみられ, また, MODYもNIDDYも細小血管症をおこしやすいものから, おこしにくいものまで幅広いheterogencityを有するものと推論した.