著者
大谷 晃司
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.51, no.8, pp.709-714, 2011-08-01 (Released:2017-08-01)
参考文献数
5

まず,運動器の慢性疼痛を訴えている患者に対して,器質的疾患の関与と精神医学的問題の関与を整形外科で見極める.後者のスクリーニングには,BS-POPを使用している.患者の承諾が得られ,心身医療科とのリエゾン診療が始まった患者に対して,リエゾンカンファレンスを開催して,コメディカルを含めた医療チームの情報を共有し,一貫した治療方針で治療が行われている.最近のリエゾン診療症例32例の治療成績は,有効15例,不変12例,無効5例であった.本検討の32例中22例が県外から受診した,もともと治療に難渋している患者であることを考慮すると,それなりの治療効果があったものと思われる.
著者
大谷 晃司
出版者
医学書院
雑誌
臨床整形外科 (ISSN:05570433)
巻号頁・発行日
vol.52, no.11, pp.1045-1048, 2017-11-25

難治性慢性疼痛の病態仮説 発症後3カ月以上経過しても疼痛が改善しない疼痛は,慢性疼痛と定義される.特に,各種治療法を駆使しても疼痛が改善されない疼痛,疼痛によって生じている機能障害,あるいは,疼痛が残存する現状に満足できない状態のような「治療に難渋する」疼痛を難治性疼痛と呼ぶ1)(図1).疼痛の難治化には,多かれ少なかれ,解剖学(身体)的な原因のみならず,心理的あるいは社会的因子,個人の性格や人格的な問題,あるいは精神医学的疾患の関与が複雑に絡み合っていると考えられている.慢性疼痛を「生物・心理・社会的症候群」として捉えるべきであるとされる所以である2).一方,最近の神経科学の進歩から,脳機能が疼痛の先鋭化や遷延化に関与していることが明らかにされつつある3).
著者
大谷 晃司 菊地 臣一 紺野 慎一 矢吹 省司
出版者
日本腰痛学会
雑誌
日本腰痛学会雑誌 (ISSN:13459074)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.127-131, 2004 (Released:2008-02-06)
参考文献数
10

本研究の目的は,腰椎椎間板ヘルニア手術後10年以上経過例に対し,Roland-Morris Disability Questionnaire(以下RDQ)を用いて腰痛機能関連QOLを検討することである.対象は,腰仙椎部椎間板ヘルニア108例(ヘルニア摘出術の非固定群32例,ヘルニア摘出術+後側方固定術の固定群76例)である.追跡調査率は58%であった.手術例の最終調査時(術後平均14年)のRDQの偏差得点は54.1±6.4であった.偏差得点50点以上,すなわち,一般住民の腰痛による日常生活の障害度と同様か,それより軽度であった症例の頻度は93例(86%)であった.一方,非固定群のRDQの偏差得点は54.0±7.4,固定群のそれは54.2±6.2であり,両群間に統計学的有意差は認められなかった.腰椎椎間板ヘルニア手術の長期経過例の腰痛関連QOLは,固定術併用の有無にかかわらず,一般住民の腰痛と同等,あるいはむしろ軽度である症例が多数を占めていた.
著者
大谷 晃司
出版者
日経BP社
雑誌
日経コミュニケーション (ISSN:09107215)
巻号頁・発行日
no.484, pp.38-48, 2007-04-15

法人契約の携帯電話を導入する際に,悩ましいのが通信コスト。そこで導入前に知っておきたい割引サービスの特徴や導入後に役立つ料金プラン最適化ツールを解説する。得するプランを見付け出し,最適な料金で携帯電話を存分に活用しよう。(大谷 晃司) 「携帯電話自体が業務システムの一部になってきた」。