著者
仁木 和久 加来 敦史 山縣 隆男 太原 育夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.729, pp.31-36, 2003-03-10
被引用文献数
2

生きているヒトの脳機能を観測する方法のひとつに、磁気共鳴画像法(MRI)がある。本論文では、MRI撮影中にインタラクティブな実験を行うための実験システムの開発について紹介し、その上で行ったいくつかの実験を紹介する。本システムでは、光ファイバーを用いた非磁性の人力装置(光スイッチ)を用いて、その信号をPCのキーボード信号に変換することで、PC上の刺激提示プログラムにユーザーからの人力を提供し、インタラクティブな刺激提示を実現している。さらにインタラクティプな実験の例として、3D迷路と3Dドライピングゲームをとりあげ、そのような状況下でのヒトの脳の活動を解析した。
著者
三浦盛生 鈴木輝彦 太原育夫
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.175-176, 2013-03-06

雑談のような非タスク志向型の対話システムは会話の流れが複雑になるため,対話の表面的な部分にしか触れない人工無脳的なアプローチでは実現が困難である.そこで,本研究では実際の人間同士の対話を参考にして,発言の種類や対話の流れを具体的に定義した対話のモデルを作成し,それを対話システムに利用するアプローチを検討した.この対話モデルにより,限定的ではあるが,人の対話の流れを網羅することができ,これを対話システムに応用することで,非タスク志向型の対話を行う対話システムの知識の利用や会話の流れの制御をより柔軟なものにすることが可能となった.
著者
清水 英弘 太原 育夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.3, pp.615-623, 1993-03-25

ラティス構造は,概念や属性あるいは条件や事実などの組合せ的関係構造を表現する方法として知識表現や探索空間の表現によく用いられており,このようなラティス構造を用いた情報処理においては,ラティス構造内の特定の元や領域を求めることがしばしば必要となる.本論文では,ラティス構造内の領域についてその有効な表現形式と演算規則を定めることにより,集合族間の計算がその元である集合間の計算に還元できることを示し,それに基づいたラティス構造内の領域探索法を提案している.そしてその特別な場合として,ラティス構造によって表現された制約充足問題の解法について述べている.提案したいくつかの方法は,全体集合の要素数に束縛されないような探索法であり,また探索の順序に依存しないので探索の確実性が保証されるという利点ももっている.
著者
大山 景詞 和泉 憲明 太原 育夫 橋田 浩一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.429, pp.31-36, 2008-01-14

本稿では,ユーザが抱えるタスクやスケジュールの管理と連動した,サービスの選択・合成を行う機構を提案する.提案する機構では,制約処理系CBTOに基づいたモデル設計と処理により,スケジュール管理におけるコンテンツモデルを制約により一元管理し,コンテンツ作成の証明木構成過程に応じてサービスを連携させる.制約に基づいたモデルを構築することにより,軽量なモデル管理と,逐次的な処理によるユーザとシステムの双方向的な調整を実現することができる.本稿ではシステム実装により事例に基づいた動作検証を行い,考察を行う.
著者
鈴木 輝彦 延澤 志保 太原 育夫
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.178-190, 2009 (Released:2009-01-06)
参考文献数
9

Tierra and Avida are well-known models of digital organisms. They describe a life process as a sequence of computation codes. A linear sequence model may not be the only way to describe a digital organism, though it is very simple for a computer-based model. Thus we propose a new digital organism model based on a tree structure, which is rather similar to the generic programming. With our model, a life process is a combination of various functions, as if life in the real world is. This implies that our model can easily describe the hierarchical structure of life, and it can simulate evolutionary computation through mutual interaction of functions. We verified our model by simulations that our model can be regarded as a digital organism model according to its definitions. Our model even succeeded in creating species such as viruses and parasites.