著者
大場 渉 奥田 知靖 菅 輝 塩川 満久 沖原 謙
出版者
沖縄大学
雑誌
沖縄大学人文学部紀要 (ISSN:13458523)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.17-27, 2011-03-31

本研究は、バスケットボールの公式試合中における各選手とボールの移動距離と移動速度を明らかにし、体力的トレーニングの効果的なコーチング資料を提供することを目的とした。分析対象の試合は、第○○回全国高等学校総合体育大会女子準決勝A高校対B高校(74-68でA高校勝利)であり、撮影された画像を基に、DLT法を用いた三次元画像解析法により全選手とボールの移動距離・移動速度を算出した。その主な結果は次の通りである。1)高校女子選手の移動距離の平均と標準偏差は5587±171mであった。2)高校女子選手の最高移動速度の平均と標準偏差は7.03±0.51m/sであった。3)最高移動速度に対する移動速度割合の度数分布から、ゲーム中の運動強度割合は高強度:中強度:低強度は5:4:1であった。これらの結果から、バスケットボールにおけるコンディショニングや戦術に関する若干の指導上の示唆が得られた。
著者
奥田 知靖 大場 渉 土井 秀和
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要. IV, 教育科学 (ISSN:03893472)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.203-212, 2005-09-30

本研究の目的は,現在まで行われてきたゲーム分析に関する国内の文献を収集し,分類することで文献からみたバスケットボールにおけるゲーム分析研究の現状と課題を把握し,具体的な今後の課題について検討することである。その結果,以下のことが明らかとなった。(1)量的研究が質的研究よりも圧倒的に多い。(2)これまでのゲーム分析研究の手法では現場へのフィードバックとしては不十分である。(3)これまでのゲーム分析研究における問題点を考慮しときに,三次元動作解析手法を用いた研究が望ましいと思われる。