著者
安藤 進
出版者
日本脂質栄養学会
雑誌
脂質栄養学 (ISSN:13434594)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.19-23, 2010 (Released:2010-05-01)
参考文献数
6
被引用文献数
1

This paper reports the cholinergic effect in the brain and the anti-obesity effect of carnitine. This cholinergic effect of carnitine is proved to be beneficial to the restoration of cognitive function in the aged brain. Carnitine is originally known to act as a carrier for fatty acids to pass into mitochondria in skeletal and cardiac muscles that need fatty acids for their energy source. Carnitine supplementation is shown to enhance the fatty acid oxidation and reduce body weights.In animal experiments, aged rats given carnitine showed cognitive improvement due to increased acetylcholine synthesis and weight loss by accelerated fatty acid oxidation.In a clinical trial, a fatty woman aged 84 who suffered from obesity (89.2 kg; BMI, 41.0), type 2 diabetes meritus, dermatitis and constipation at the beginning was given carnitine for seven months. She lost 23 kg (BMI, 30.6) resulting in much improvement in ADL with normalized blood glucose.
著者
安藤 進
出版者
バイオフィリア リハビリテーション学会
雑誌
バイオフィリア リハビリテーション学会研究大会予稿集 バイオフィリア リハビリテーション学会第8回大会予稿集 (ISSN:18848699)
巻号頁・発行日
pp.6, 2004-08-07 (Released:2004-10-25)

年とともにボケが心配になります。物忘れが激しくなると、痴呆症に近づいているのではないかと不安に襲われます。誰にでもくる老化ではあっても、なかにはいつまでも頭のしっかりしている人がいます。脳の老化はどのようにやってくるのか。一方、脳の健康はどうしたら保たれるのか。脳の科学、特にシナプスの働きから脳の機能低下を理解し、シナプスの機能向上の鍵を知ることによって、脳の老化への対処法がみえてくるかも知れません。
著者
EricA.Brewer 翻訳: 安藤進
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.42, no.12, pp.1231-1233, 2001-12-15
著者
EricA.Brewer 翻訳: 安藤進
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.42, no.12, pp.1231-1233, 2001-12-15
被引用文献数
1
著者
安藤 進
出版者
Japan Oil Chemists' Society
雑誌
日本油化学会誌 (ISSN:13418327)
巻号頁・発行日
vol.48, no.10, pp.1033-1040,1197, 1999-10-20 (Released:2010-02-19)
参考文献数
40

老化に伴うニューロン機能の低下は, シナプス伝達障害に由来すると考えられる。脳としての機能低下は記憶障害で明らかにされ, その根底にあるメカニズムとしてシナプス伝達障害が証明されている。シナプス機能低下は, 脂質との関わりではシナプス膜の加齢による脂質組成と物理化学的性質の変化によって説明される。コレステロール/リン脂質(C/P)比と細胞膜内の脂質非対称性分布が, 膜の受容体機能とそれにつづくシグナル伝達機構の制御に重要な役割を果たしていると考えられる。脂質栄養学の視点から, 食物脂質のシナプス機能と, ひいては神経機能への効果を議論し, 特に摂取脂質の量と質に焦点があてられる。脂質の質については, 飽和酸, 多価不飽和酸, とりわけn-6とn-3系列の生理的効果が考察される。それら効果の分子機構も提示されている。最後に, アルツハイマー病やパーキンソン病などの病理に対して複合脂質を用いる薬理学的アプローチについても触れる。
著者
島村 穣 高橋 史典 竹中 宏隆 吉田 ふみ 池田 昌彦 森 健太郎 黒川 弘康 安藤 進 宮崎 真至
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.333-339, 2012
参考文献数
26

目的:OCTイメージへの影響因子として,歯質の乾燥状態がOCTイメージおよび信号強度に及ぼす影響について検討した.材料と方法:実験には,光源に中心波長1,310nmのSuper Luminescent Diodeを用いたTime-Domain型OCT装置(モリタ東京製作所)を用いた.測定においては,ヒト抜去歯を精製水から取り出し,サンプルステージに静置直後の歯質表面が湿潤している条件,エアブローを10秒間行うことによって歯質表面の水分を除去した条件,エアブロー後1,5分あるいは10分間放置した条件の合計5条件を設定した.以上の条件で得られたOCTイメージおよび信号強度を比較検討した.成績:いずれのOCTイメージにおいても,内部断層構造の観察が可能であり,エナメル質および象牙質が色調の違いとして識別できた.湿潤条件においては歯質表面付近に2本の高輝度のラインが観察されたのに対して,ほかの条件のいずれにおいても高輝度のラインは1本のみ観察された.また,湿潤条件においてはエアブロー条件と比較して得られたOCTイメージが不明瞭であったのに対し,放置条件では放置時間の経過とともに歯質表面の信号強度が強くなる傾向を示した.結論:歯質の乾燥状態は,OCTによって得られる画像に影響を及ぼすことが明らかとなった.臨床的には,観察部表面に対してエアブローを10秒間行うことによって可及的に水分を除去することで,より鮮明なOCTイメージが得られることが示唆された.