著者
倉田 良樹 西野 史子 宣 元錫 津崎 克彦
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

グローバル経済化による市場の不確実性に直面している現代の日本企業は、業務請負型間接雇用の導入によって雇用関係の市場化を実現しようとしている。業務請負型間接雇用は、いまや日本の労働市場において一定のセグメントとして定着している。業務請負型間接雇用で働く労働者に対しては、企業内労働組織において他のタイプの労働者と比べて特別に異なる人的管理の手法が適用されているわけではない。その生活環境は正社員に比べて顕著に劣位にあり、貧困の罠に陥るリスクに直面している。
著者
武者小路 公秀 宣 元錫 華 立 早尾 貴紀 小倉 利丸 羽後 静子 野田 真里 梶村 美紀 松原 弘子 鈴木 江理子 塩原 良和 金 敬黙 佐竹 眞明 近藤 敦 浜 邦彦
出版者
大阪経済法科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、グローバル移住の女性化が進む日本と韓国両国の移住者コミュニティにおける人間の不安全状況とこれに対応する移住者自身と市民社会のサポーターの活動において、ヴェトナムとフィリッピンを送り出し国として進められた。その結果、移住女性が直面する公共圏と親密圏における諸問題の性格、特に、移住先と故郷との双方を生活圏とする新しい公共、新しい市民像の形成を目指す移住市民との協力活動の重要性が確認された。
著者
根本 敬 宣 元錫 梶村 美紀
出版者
上智大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

日本を中心に韓国、タイ、オーストラリアに住むビルマ人コミュニティに焦点を合わせ、移住するに至った歴史的背景と、直面してきた課題について調査し、相互比較することを目的とした研究である。移民・難民を排出したビルマ本国の状況についても調査し、英領期から独立期に転換する時期の海外移住者(特に英系ビルマ人)についても調べた。その結果、移住先4か国それぞれの移民・難民受け入れ政策の違いが、各ビルマ人コミュニティが抱える課題と深く関わっている点が明確となり、また日本では多数派のバマー(ビルマ)民族と少数民族諸コミュニティ間の連帯が2000年代後半に深まり、「在日ビルマ人」意識の自覚が見られることが判明した。