- 著者
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宮岡 剛
- 出版者
- 島根大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2008
塩酸ミノサイクリンの抗精神病薬効果に関する研究塩酸ミノサイクリンは、テトラサイクリン系の抗生物質であるが、強力な神経保護作用を有することも明らかになりつつある。そのため、本研究では、統合失調症の治療薬としての塩酸ミノサイクリンの有用性とその治療効果を明らかにすることを目的とした。統合失調症患者に塩酸ミノサイクリンと抗精神病薬を用いて二重盲検試験を行い、また、統合失調症モデル動物でも同様に薬物を投与して検討を行った。その結果、ミノサイクリンが抗精神病薬様作用を有し、統合失調症の治療における増強療法の一つの手段となりうることが明らかになった。また、その効果機序に脳内における抗炎症作用の機序が想定される。