著者
宮崎 修次 小林 幹 江島 啓 出尾 美佳 高口 太朗 森野 佳生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.560, pp.37-42, 2008-03-20

Watts-Strogatzモデルの遷移行列の固有値統計を調べ,規則グラフとランダムグラフの領域でそれぞれ異なる特性が現れ,第一第二固有値間隔がリンク組換率の冪関数となり,スモールワールド性が規則グラフとランダムグラフを繋ぐある種の臨界状態であることを示す.また,mixiネットワークのある利用者から距離2で切断した部分ネットワーク上の酔歩による大偏差統計解析を行う.ノード毎に定義された特性量の分布の違いが動的構造関数に反映されることを示し,観測されたq相転移を遷移行列の対角ブロック構造を用いて説明する.最後に,異なる時刻の状態変数を独立した状態変数とみなすことで,森の射影演算子法に現れる記憶項を無視する時間相関関数計算法を説明する.この手法をフラクタル拡散係数が現れるカオス拡散モデルに適用し,厳密な結果とよく一致することを示す.
著者
宮崎 修次
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.795-801, 2006-03-15
被引用文献数
2

有向グラフの確率行列表現と区分線形一次元写像のフロベニウス・ペロン演算子の行列表現を対応させることで,有向グラフの構造を力学系と関連付けることができることを示す.力学量の粗視量の大偏差統計を解明するというカオス力学系の研究手法をグラフ理論に適用する試みを紹介する.簡単な有向ネットワークを例にとり,統計熱力学形式により内在するループを個別に取り出したり,ノードから発する矢印の数の揺らぎをとらえたりすることができることを示す.Directed network such asWWWcan be represented by a stochastic matrix. Comparing this matrix to a Frobenius-Perron matrix of a chaotic piece-wise linear one-dimensional map whose domain can be divided into Markov sub-intervals, we are able to relate network structure to chaotic dynamics. Just like various large-deviation properties of local expansion rates (finitetime Lyapunov exponents) related to chaotic dynamics, we can also discuss those properties of network structure.