著者
柳川 佳也 宮崎 茂次
出版者
日本生産管理学会
雑誌
生産管理 (ISSN:1341528X)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.193-196, 2001-01-31 (Released:2011-11-14)
参考文献数
7

野球における打順は, どのチームにおいても, 一番打者は足が速く出塁率が高い選手, 二番は犠打などの小細工が得意な選手, 四番には長打力の有る選手が良い, などの通則に基づいて決められているように見える。本研究では, このように経験的に決められた打順が, 他の規則に基づく打順と比べて獲得得点を最大化する上で, 妥当であるかどうかを, シミュレーションにより検討する。
著者
紀 永儒 柳川 佳也 宮崎 茂次
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.297-305, 2010-02-15
被引用文献数
1

病院の外来患者待ち時間を短縮するために,本研究では,待ち行列理論を用いたイベント駆動型ネットワークの方法を利用する.そのため,まずは対象になる病院の診療科の待ち行列全体をイベント駆動型ネットワークモデルで構築し,病院の総合受付の到着分布とサービス分布のモデルはM/G/sとする.次に,患者歩行速度を所与とし,診療科間の距離に比例して診療科間の患者の移動時間を決めた上で,患者の期待滞留時間と期待サービス時間に基づく割振りディスパッチングルールを提案する.その後,患者が次に受診しうる診療科の窓口が複数ある場合とない場合,さらに複数のとき,それらの診療科の窓口が空いている場合と空いていない場合に対して,提案ディスパッチングルールによって患者をスケジューリングする.最後に数値実験を通して,患者の総待ち時間への提案の効果を検証する.
著者
紀 永儒 柳川 佳也 宮崎 茂次
出版者
公益社団法人 日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.297-305, 2010-02-15 (Released:2017-11-01)
参考文献数
9
被引用文献数
1

病院の外来患者待ち時間を短縮するために,本研究では,待ち行列理論を用いたイベント駆動型ネットワークの方法を利用する.そのため,まずは対象になる病院の診療科の待ち行列全体をイベント駆動型ネットワークモデルで構築し,病院の総合受付の到着分布とサービス分布のモデルはM/G/sとする.次に,患者歩行速度を所与とし,診療科間の距離に比例して診療科間の患者の移動時間を決めた上で,患者の期待滞留時間と期待サービス時間に基づく割振りディスパッチングルールを提案する.その後,患者が次に受診しうる診療科の窓口が複数ある場合とない場合,さらに複数のとき,それらの診療科の窓口が空いている場合と空いていない場合に対して,提案ディスパッチングルールによって患者をスケジューリングする.最後に数値実験を通して,患者の総待ち時間への提案の効果を検証する.
著者
小野 勉 宮崎 茂次 金川 明弘
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.218-226, 2005-08-15

人が移動するとき、人全体の移動の効率をあげるには、どのような対策を施せばよいかを考察する。まず、人と物の移動を、それぞれ体系的に整理し、その後、人が移動するときの移動補助手段を有効活用するための課題を述べる。移動補助手段の利用効率を上げるには、その需要をなるべく小さい誤差で予測し、それに合わせた効率的な供給が実現できればよい。本論文では、人流の移動補助手段の需要予測を説明する数理モデルを提案し、その精度について検証する。また、その数理モデルによる需要予測の説明変数には、日付、曜日、時刻のような時間的な要因、天候、風速、風向、気温、また湿度のような気象要因、住宅地や工業地や商業地や夜の飲食街のような地域要因、交通事故、交通規制、イベント(各種の祭、店舗の開閉店、入試、卒業式、入学式、学会など)のような突(単)発要因などが考えられる。数理モデルを作成するにあたり、これらの要因の有効性を実在するO市のタクシーの輸送履歴について検証することにする。
著者
宮崎 茂次 世古口 謙二 太田 宏
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会誌 (ISSN:03864812)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.239-246, 1988-10-15
被引用文献数
6

近年, 多くの企業に導入されつつあるジャストインタイム生産方式の下では, ジョブの滞留時間は, 各ジョブのスケジュール上の生産開始時刻からそれぞれの納期までに一致する.本報文では, この時間を実滞留時間とよび, すべてのジョブについての実滞留時間の平均値を最小にするバックワード・スケジューリング法について論じる.基本モデルとして, 納期がすべてのジョブで同一の単一工程モデルを対象に, まず, 段取時間がジョブの順序づけに依存しない場合を検討し, これを基礎に段取時間がジョブの順序づけに依存する場合の最適解法を提案する.前者の場合にはLPTスケジュールが最適となることを示す.後者の場合は, 最新ノード探索手順を用いた分岐限界法による最適化アルゴリズムをC言語でコード化し, パーソナル・コンピュータを用いて, 計算時間や試行解の性質を明らかにする.