著者
石川 衛 岩本 久幸 近藤 優 森 美樹 宮本 康二
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.627-630, 2017-05-31 (Released:2017-09-29)
参考文献数
13

経肛門的直腸異物を2例経験したので報告する。症例1:62歳男性。受診2日前に肛門より異物挿入し,摘出困難を主訴に当院受診。腹部X線検査で骨盤内に円筒状異物を認め,腹部CTでは異物先端は直腸Rs付近に達しており外来での抜去困難なため,脊椎硬膜外麻酔下に手術を施行。手術直前,異物はすでに経肛門的に触診されない部位に移動していたため,開腹して用手的経肛門的に携帯用ガスボンベを除去した。症例2:26歳男性。直腸異物の摘出困難を主訴に当院受診。外来での摘出困難であったため,脊椎硬膜外麻酔下に緊急手術を施行。腹部を愛護的に圧迫しつつ経肛門的にバイブレーターを除去した。直腸異物の摘出にあたっては,なるべく低侵襲な治療が望まれるが,詳細な病歴聴取や画像診断により異物の形体も考慮した適切な治療法を選択する必要がある。

3 0 0 0 OA J波の機序

著者
相庭 武司 河田 宏 横山 光樹 日高 一郎 高木 洋 石橋 耕平 中島 育太郎 山田 優子 宮本 康二 岡村 英夫 野田 崇 里見 和浩 杉町 勝 草野 研吾 鎌倉 史郎 清水 渉
出版者
一般社団法人 日本不整脈心電学会
雑誌
心電図 (ISSN:02851660)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.345-351, 2015 (Released:2015-07-27)
参考文献数
18
被引用文献数
1 1

これまで良性と考えられてきた早期再分極(J波)だが,一部の症例で突然死との関係やBrugada症候群,QT短縮症候群との合併が注目され,必ずしも予後良好とはいいきれない.その成因は,主に動脈灌流心筋切片(wedge)モデルの実験結果から,心外膜側の活動電位第1相notchに起因する「早期再分極」異常と,臨床の電気生理学的検査から得られた心室内伝導遅延による「脱分極」異常の両方が考えられている.しかし,脱分極と再分極は相反するものではなく,ひとつの心筋細胞の活動電位において表裏一体であり,両者が密接に関係し,特徴的な心電図異常と心室細動発生に至ると考えるべきであろう.遺伝子レベルでも特発性心室細動(早期再分極)やBrugada症候群が,必ずしも単一の遺伝子異常では説明不可能な点もこれを裏付ける考え方である.今後,心電図学のさらなる研究によって,より具体的に良性J波と不整脈の原因となる悪性J波の鑑別が可能となることを期待したい.
著者
石川 衛 岩本 久幸 近藤 優 森 美樹 宮本 康二
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.627-630, 2017

<p>経肛門的直腸異物を2例経験したので報告する。症例1:62歳男性。受診2日前に肛門より異物挿入し,摘出困難を主訴に当院受診。腹部X線検査で骨盤内に円筒状異物を認め,腹部CTでは異物先端は直腸Rs付近に達しており外来での抜去困難なため,脊椎硬膜外麻酔下に手術を施行。手術直前,異物はすでに経肛門的に触診されない部位に移動していたため,開腹して用手的経肛門的に携帯用ガスボンベを除去した。症例2:26歳男性。直腸異物の摘出困難を主訴に当院受診。外来での摘出困難であったため,脊椎硬膜外麻酔下に緊急手術を施行。腹部を愛護的に圧迫しつつ経肛門的にバイブレーターを除去した。直腸異物の摘出にあたっては,なるべく低侵襲な治療が望まれるが,詳細な病歴聴取や画像診断により異物の形体も考慮した適切な治療法を選択する必要がある。</p>
著者
内村 正史 多羅尾 信 宮本 康二 大久保 雄一郎 原 明
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.70, no.6, pp.1685-1689, 2009 (Released:2009-12-04)
参考文献数
13

症例は19歳,男性.2007年9月18日午前1時ごろ心窩部痛出現,徐々に症状増強し近医救急車搬入.腹膜刺激症状及び腹部単純CTにて腹水貯留を認め,急性腹症の診断にて当院救急車搬入.収縮期血圧80,脈拍93,搬入時顔面蒼白.腹部造影CTにて短胃動脈破裂による腹腔内出血が疑われ,かつ出血性ショックと判断し緊急手術施行.腹腔内は大量の血液が貯留し,胃体部後壁,脾上極の短胃動脈に出血部を認め,同部を含めた胃部分切除をおこなった.術後1日目に人工呼吸器より離脱し徐々に回復.病理組織検査ではElastica van Gieson染色で小動脈中膜の異常断裂像を認めFibromuscular dysplasia(以下FMD)の所見と考えられた.まとめ:若年者に発症した短胃動脈瘤破裂は腹部内臓動脈瘤の中でも非常に稀であり若干の文献的考察を加え報告する.