著者
渡部 玄 富田 哲司 佐野 千寿子 今村 太郎 宮ノ下 明大
出版者
家屋害虫研究会
雑誌
家屋害虫 (ISSN:0912974X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.49-53, 2007
被引用文献数
2

ヒラタチャタテ(Liposcelis bostrychophila Badonnel)を誤食した場合のヒトの体調への影響について知見を得る目的で,ヒラタチャタテの摂取試験を実施した.健常者8名(男性)は,小麦粉に混合したヒラタチャタテ成虫1,250頭を油で揚げた被験食を1日1回,3日連続で摂取した.その結果,摂取の前後において血圧,血液検査における指標はいずれも基準値の範囲内で,有意な変動は見られなかった.医師による問診においても異常は見られず,チャタテムシを摂取した場合の健康への影響は極めて低いことが示唆された.
著者
富田 哲治 長瀬 隆英
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.440-443, 2001-07-25 (Released:2009-11-24)
参考文献数
34
被引用文献数
7 9

哺乳類, 昆虫などにおいて感染防御を司る生体内の抗菌物質の存在については以前より知られている. ヒトにおける抗菌ペプチドはディフェンシンと総称され, 細菌, 真菌など広範囲にわたり抗菌活性をもち, このうち粘膜上皮の感染防御に関与しているのがβ-defensin である. 現在, 3種類のβ-defensin が単離・構造決定されているが, human β-defensin-2 (hBD-2) は, 1) 肺, 気管にて発現がみられる, 2) 細菌感染や炎症性サイトカイン刺激にて発現誘導される, という特徴をもっている. そのため, hBD-2は呼吸器感染症により密接な関係をもつことが示唆されている. その抗菌活性機序として従来より細菌細胞膜表面にディフェンシン重合体が孔 (pore) を形成し, 細胞膜透過性を亢進するためと考えられているが, hBD-2ではそれ以外に膜電位への静電気的な関与によるものと考えられている. また発現誘導されるhBD-2の転写活性としてはCD14と Toll like receptors (TLRs) を介してNF-κBを活性化すると報告されている. hBD-2は元来生体で産生されるものであり, 広範囲に抗菌活性を有することより, 今後の臨床的応用が期待される.
著者
富田 哲
出版者
福島大学行政社会学会
雑誌
行政社会論集 (ISSN:09161384)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.169-212, 2020
著者
只野 喜一 磯辺 智範 佐藤 英介 武居 秀行 小林 大輔 森 祐太郎 富田 哲也 榮 武二
出版者
公益社団法人 日本医学物理学会
雑誌
医学物理 (ISSN:13455354)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.148-150, 2016 (Released:2017-04-24)
参考文献数
4
被引用文献数
1

Treatment planning systems with highly accurate dose calculation algorithms such as Monte-Carlo method and linear Boltzmann transport equation are becoming popular thanks to a development of the computer technology. These algorithms use new concepts, dose-to-medium and dose-to-water. However, introducing these concepts can cause confusion in clinical sites. Basic knowledges about Monte-Carlo simulation and other corresponding algorithms were explained in this article such as the principles, the parameters and words of caution.
著者
富田 哲治 長瀬 隆英
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.440-443, 2001
被引用文献数
9

哺乳類, 昆虫などにおいて感染防御を司る生体内の抗菌物質の存在については以前より知られている. ヒトにおける抗菌ペプチドはディフェンシンと総称され, 細菌, 真菌など広範囲にわたり抗菌活性をもち, このうち粘膜上皮の感染防御に関与しているのがβ-defensin である. 現在, 3種類のβ-defensin が単離・構造決定されているが, human β-defensin-2 (hBD-2) は, 1) 肺, 気管にて発現がみられる, 2) 細菌感染や炎症性サイトカイン刺激にて発現誘導される, という特徴をもっている. そのため, hBD-2は呼吸器感染症により密接な関係をもつことが示唆されている. その抗菌活性機序として従来より細菌細胞膜表面にディフェンシン重合体が孔 (pore) を形成し, 細胞膜透過性を亢進するためと考えられているが, hBD-2ではそれ以外に膜電位への静電気的な関与によるものと考えられている. また発現誘導されるhBD-2の転写活性としてはCD14と Toll like receptors (TLRs) を介してNF-κBを活性化すると報告されている. hBD-2は元来生体で産生されるものであり, 広範囲に抗菌活性を有することより, 今後の臨床的応用が期待される.