著者
前川 和也 川瀬 豊子 寺村 裕史 森 若葉 春田 晴郎
出版者
国士舘大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究ではバビロニア楔形文字資料、イラン国立博物館蔵文書を主資料とし、考古発掘成果も参照しつつ、古代イラン―バビロニア世界の関係が分析された。本研究での諸発見(前3千年紀末バビロニアの南西イラン制圧、2千年紀前半アンシャンでのバビロニア起源書記文書の存在、前13世紀スサと他都市間の緊張など)はイラン国立博物館刊行の前川編研究書で報告される。博物館蔵レンガ碑文解析を実施し、成果を公刊した。また表面摩耗が激しいアンシャン出土文書を3Dモデル化して、文字サインを読解した。粘土板を「掘込む」楔形文字解析に3Dモデルの有用性を証明できた。本研究によるイラン各地の遺跡調査の成果も上記研究書で公刊される。
著者
寺村 裕史 宇野 隆夫 村上 智見
出版者
国立民族学博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究は、ユーラシア大陸における東西交流(東洋と西洋)の結節点としての古代シルクロード都市の果たした役割と、それらの都市を介して行われた人や文化の交流の実態を考古学的に明らかにすることを目的とする。具体的には、①現地研究者と協働で実施するカフィル・カラ遺跡の発掘調査ならびに出土遺物・遺構の比較研究、②ザラフシャン川中流域に点在する都市遺跡の分布踏査や衛星画像解析、③GISを用いた都市遺跡の立地や周辺環境の分析、の3点を研究の柱とする。それらを総合し、シルクロード都市の形成・発展過程ならびに人と文化の東西交流の動態について国際的な議論を深め、現地研究者と共同で成果を発信する。
著者
寺村 裕史
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

古墳のデジタル地形測量を、調査者1人でハンディGPSを用いて計測した場合に、どこまでの精度でデータを記録できるのか、またトータルステーションを用いた計測データとの精度や形の比較検証をおこなうために、岡山市・造山古墳の各陪塚を対象に簡易測量を実施した。成果として、トータルステーションを用いた地形測量よりも精度は劣るが、地形のプロファイリングなど個人で計測するにあたっては、許容誤差の範囲におさまり、十分今後の研究に有用な方法であり、空間データ処理が可能であると結論づけた。