著者
李 哲榮 寺野 寿郎
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.16, no.4, pp.579-584, 1980-08-30 (Released:2009-03-27)
参考文献数
10

The story formation defined here means a process of connecting the given sentences, which are logically independent of one another, and creating a new story of which the plot is reasonable. Such a work will be very essential near future to automatic writing of scenario of abstract, but it is not easy because creation is an innate ability of a man. The method suggested here is as follows: (1) a man first makes a fuzzy graph where the verteces are the given short sentences, (2) next he finds the fuzzy labels of verteces and the fuzzy relations among the verteces, (3) according to a given strategy, the computer searches its subgraphs of which the plots are semantically reasonable.These subgraphs corresponds to the backgrounds and episodes of the candidate stories. A new fuzzy graph is mode of these episodes and backgrounds, and the same procedures are repeated until they are converged. As the result some candidate stories are induced. Though the final selection of the candidate stories is done by the computer, the man can easily intervene in it, because a fuzzy integral is adopted here as the criterion function and its fuzzy measures are difined subjectively.Some numerical examples show us the validity of this method.
著者
増井 重弘 寺野 寿郎 関口 俊宏
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.6, no.5, pp.1000-1011, 1994-10-15
被引用文献数
22

情報メディアとしての画像処理の研究としては、これまでのようにコンピュータ上の処理による2次元画像の輪郭や形状をはっきりさせる画像の認識のみでなく、画像の持つ情報内容に立ち入った研究を行う必要がある。人間は、対象物である画像を目でとらえ、持ち合わせている経験や知識を柔軟に用いて、認識や判断を瞬時に行い、意味内容をも理解する。この人間の視覚情報の処理過程は非常に複雑で簡単には理解できない。ましてコンピュータ上で画像の意味を理解させ、人間に伝えることは大変困難なことである。本論文はその第一歩として、風景画の構成要素を認識し、この認識結果をふまえた言語表現を行うことで、画像理解と定義づけ実験を試みた。そして、この風景画による画像から人間への情報伝達について人間が持つ認識と言語表現に近い方法による画像理解について提案する。風景画の構成要素は同一要素であっても不定形であるので数式的な扱いは困難である。そこで、構成要素をファジィ理論を用いたフレーム形式の内部知識を用いて入力画像とのファジィマッチングにより認識を行った。また、風景画の言語表現をするにあたって、人間の情報認識形態をアイカメラによる注視実験により調べるとともに、人間による画像の言語表現に基づいてどのような表現が適格であるかを調べた。その結果、画像の言語表現には構成要素の位置、大きさ、形の情報とシーンの全体表現が必要であることが解った。自然言語表現も定性的表現となるのでファジィ論理を用いて言語表現方式を構築した。この言語表現による風景画の再現実験の結果は、ほぼ原画に近い状態で再現された。
著者
寺野 寿郎 増井 重弘 寺田 達矢 渡辺 博明
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.375-385, 1993-04-15
被引用文献数
5

画像処理の研究は非常に多いが, その大部分はパターン認識, 輪郭線検出, ノイズ除去, 二次元画像の三次元化など記号的な処理にとどまっており, 画像の持つ情報内容に立ち入った研究は少ない.マルチメディアの問題など考えると, 今後は画像情報の意味論的な処理が重要になると思われる.人間と画像のコミュニケーションのうち, 画像から人間へのインパクトは心理学などで多少研究されているが, 人間が心中に抱くイメージを画像に伝えて表現する研究はほとんど行われていない.本論文はその第一歩として無着色の風景画に人間の季節イメージに合った着色を施すことを試みた.イメージは抽象的なものなのでそのままではコマンドにならない.また, 色というものは物理量であるとともに心理的な量でもあるので数式的扱いは困難である.そこで, まず, 四季の色彩イメージを言語で表現することを試み, つぎにそれをRGBに変換するルールを作ってCRT上で実現させた.これらのルールに現れる変数はいずれも感覚的・定性的なものなので、ファジィ集合で表すことによって微妙な着色が可能になった.さらに, 基本着色ルールに加えて, 季節や時刻が標準状態から外れた場合の調整ルールを作成し, ファジィ推論によって季節の中間や夕暮れ時のイメージを実現させた.これらルールによって数種類の風景画を着色してみたが, いずれの場合もほぼイメージに合った彩色をさせることができた.

1 0 0 0 OA 評価の基礎論

著者
寺野 寿郎
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測と制御 (ISSN:04534662)
巻号頁・発行日
vol.18, no.7, pp.545-548, 1979-07-10 (Released:2009-11-26)
参考文献数
15