著者
時実 象一 井津井 豪 近藤 裕治 鶴貝 和樹 三上 修 野沢 孝一 堀内 和彦 大山 敬三 家入 千晶 小宮山 恒敏 稲田 隆 竹中 義朗 黒見 英利 亀井 賢二 楠 健一 中西 秀彦 林 和弘 佐藤 博
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.555-567, 2011 (Released:2011-12-01)
参考文献数
40
被引用文献数
2

現在海外では科学技術医学分野における主要学術雑誌の論文はほとんどPDFとともにHTMLでオンライン公開されている。これらは内部的には各種SGMLまたはXMLで編集されているが,外部に対しては,ほとんど米国医学図書館(National Library of Medicine: NLM)が策定したNLM DTD(NLM Journal Archiving and Interchange Tag Suite)にしたがったXMLで流通している。しかし日英混在の書誌・抄録・引用文献情報を持つわが国の多くの学術論文は,英語世界で生まれたNLM DTDで適切にXMLで表記することができなかった。筆者らはこのNLM DTDを,日本語を含む多言語に対応できるよう拡張するためのワーキング・グループSPJ(Scholarly Publishing Japan)を結成し,米国のNLM DTDワーキング・グループと連携しながら検討・提案を行った。その結果は2011年3月にNISO(National Information Standards Organization)のJATS(Journal Article Tag Suite)0.4(NLM DTD 3.1が移行)における多言語機能として公開された。本稿では,学術論文におけるSGML,XMLなどマークアップ言語の利用の歴史を振り返るとともに,SPJの活動の経緯,実現したJATS 0.4の概要について述べる。
著者
恩田 正臣 森村 隆作 大江 正直 忍垂 紀雄 榎本 貞二 佐二木 茂明 伊能 林平 小宮山 恒
出版者
日本家禽学会
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.60-64, 1976

ブロイラーの育成用飼料について, TDN 4水準 (70, 75, 80, 85%), CP 2水準 (16, 20%) を組合せた8種類の飼料を作り, 群馬, 茨城, 千葉の3県で, ブロイラー専用種ひなに21日齢から70日齢まで給与して, TDN水準の差に対する反応を性別に検討した。その結果, 飼料中のTDN水準を変化させた場合に, 増体量については反応が少ししか見られず, 性のちがいによる反応の差も交互作用として認められなかった。飼料要求率については, 雄も雌も直線的に反応し, 21日から56日齢時の期間では, 回帰直線の勾配は, 雄では-0.0359雌では-0.0345でほぼ平行な直線を示し, TDN水準に対する反応のしかたに, 雌雄差は認められなかった。56日齢以降についても, 飼料要求率の反応は同様であった。TDN1%の差について1円の差をつけた飼料費単価で収益性を比較すると, 実験に用いたTDN水準の範囲では, TDN水準が高いほど飼料要求率が低くなるために, 収益性も増加し, 21日から56日齢時の期間で, 雄では<i>Y</i>=69.6+1.365<i>X</i>という回帰直線が成立し, 雌では, TDN78.2%で最高収益が得られる2次式が成立した。<br>CP水準については, 21日から56日齢時の期間で, 飼料要求率の反応に性による差が認められ, 第1報の結果と一致した。収益性の反応についても, 雌ではCP 16%のほうが20%にくらべて明らかにすぐれたのに対し, 雄では差が認められず, 交互作用が有意となった。