著者
西山 久吉
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.1-11, 1978-01-30 (Released:2008-11-12)
参考文献数
188
著者
吉田 實
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.102-108, 1988-03-25 (Released:2008-11-12)
参考文献数
16
被引用文献数
2

対照飼料の大豆粕や魚粉等と置き換えてビール酵母を16%配合した試験用飼料を,雌鶏に12週間給与した後種卵をとり,ふ化して雛を得て,その雛を親鶏と同じ飼料を給与して212週間飼育した。実際の養鶏場で採卵鶏をこれ程長く飼育することはないであろうから,100週齢で飼育を打ち切ったものとして成績をまとあた。試験には,NとOの記号で示した2種類のビール酵母を用いた。雛は昭和51年春に20週齢となり産卵を始めた。20週齢から100週齢までの80週間の産卵成績を,8週間を1期とする10期に区分して取りまとめた。産み初めの16週間は,対照区とビール酵母区の産卵率に差はなかったが,夏から秋に向けて対照区の産卵率が低下するときに,ビール酵母区の産卵率の低下が緩慢で産卵率に有意差を生じた。また翌年の昭和52年春の,冬季に低下した産卵率が回復する時期にビール酵母区の回復が著しく,再び有意差を生じた。結局,80週間の平均ではビール酵母区の産卵率が約7%高かった。飼料摂取量には大差がなかった。ビール酵母区の卵重は対照区の卵重より少し軽いが,産卵率が高いので,産卵日量ではビール酵母区のほうが約3g, 8%多い。ビール酵母には,対照区の産卵率が低下する時期に産卵率の低下を防ぐ活性化因子が含まれていることが示唆された。80週齢前後で,産卵鶏を更新する時期に,ビール酵母区は対照区より約10%高い産卵率を維持していて,更新時期を遅らせることができる。

3 0 0 0 OA W.P.S.J.,の紹介

出版者
日本家禽学会
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.389-390, 1990-09-25 (Released:2008-11-12)
著者
一色 泰 中広 義雄
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.71-77, 1975-03-20 (Released:2008-11-12)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

単冠白色レグホン種雄ヒナを初生時より同一飼料で飼育し, 腸管各部位の発達程度ならびに腸糞および盲腸糞の排泄量と排泄回数について成育期別に調べ, 次のごとき結果が得られた。1. 十二指腸, 小腸 (十二指腸を除く), 盲腸および直腸について体重100gあたりの重量, 長さおよび表面積をそれぞれ測定した結果, いずれもふ化後10日では大きな値を示したが, その後急激な低下がみられ, 60日以降はほぼ恒常的な値を示した。2. 30日齢では1日あたり腸糞を44g排泄し, その排泄回数は51回であった。しかし60日齢以降120日齢では, 排泄量は30日齢時の約2倍, 排泄回数は約2/3で一定となった。一方盲腸糞の排泄量は, 30日および60日齢では1日約69であったが90日および120日齢では3~2gに減少した。またその排泄回数は, 30日から120日齢まで減少した。
著者
今西 禎雄 古田 賢治
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.30-35, 1992

動力噴霧機を使用して水洗する場合に付着細菌の除去に影響する主な要因として使用する水量,水流の噴射圧,水流の温度及び擦り洗いの実施が考えられる。これら要因の影響について鶏舎床面の付着菌数の減少を指標として検討した。次に,水洗効果を高める目的で予め市販畜舎洗浄剤を散布し,上記の各実験の結果から効果が高まると考えられた条件を組合せて実験を行った。また,鶏舎の建築資材を水洗し,水洗による細菌の除去が容易な資材について検討した。<br>1)使用水量を4,6及び8<i>l</i>/m<sup>2</sup>としても,水流の噴射圧を80及び150kg/cm<sup>2</sup>にしても,また,ノズルから噴出する水流温度を100°Cとしても,菌数の減少率はいずれも水洗前の菌数の10<sup>-1</sup>程度であった。一般的な水洗条件である水量6<i>l</i>/m<sup>2</sup>,噴射圧25kg/cm<sup>2</sup>,無加温の水流による菌数の減少率と差は認められなかった。6<i>l</i>/m<sup>2</sup>の水量で水流が当たっている部分の床面をデッキブラシにより6,9及び12回擦って洗うと減少率はそれぞれ10<sup>-1.4</sup>,10<sup>-2.1</sup>及び10<sup>-2.4</sup>となり,擦り洗いをしなかった場合の減少率10<sup>-0.7</sup>に比べ細菌数の減少が大きかった。<br>予め畜舎洗浄剤の0.2%液,0.6l/m<sup>2</sup>を散布した床面を水量8l/m<sup>2</sup>,噴射圧80kg/cm<sup>2</sup>,水流温度100°C,擦り洗い9回として水洗したところ,水洗後の菌数は10<sup>-5.4</sup>/cm<sup>2</sup>,減少率は10<sup>-2.5</sup>となった。動力噴霧機の水流を主体とした水洗ではこの程度の減少率が限界であると考えられる。<br>2)水洗により除去される菌数が少ない資材にはベニヤ板,コンクリート床面,スレート板,木板,錆のある亜鉛鉄板があり,減少率は10<sup>-0.9</sup>-10<sup>-1.3</sup>の範囲にあった。細菌が除去され易い鶏舎建築資材はプラスチック板,化粧ベニヤ板,錆のない亜鉛鉄板で,減少率は10<sup>-3.2</sup>-10<sup>-4.1</sup>であった。市販断熱材の減少率は10<sup>-2.5</sup>でその中間であった。菌数減少率については上記3群間に有意差(P<0.01)が認められた。
著者
今枝 紀明 目加田 博行 川合 昌子 海老沢 昭二 山崎 猛
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.21, no.5, pp.267-274, 1984

4および10月に白色レグホーン種とブロイラー各1銘柄を用い,入雛温度を標準的な35°Cから30°C,さらに25°Cまで低下させた場合のひなの発育体重,育成率,飼料摂取量ならびに飼料要求率に及ぼす影響について電熱バタリー育雛器と環境試験室を使用して調べた。さらに白色レグホーン種については,産卵成績と電熱バタリー育雛器内におけるひなの就寝状態および消費電力量を調べ,実用的な育雛温度の低減化について検討した。<br>30°C区の発育体重,育成率,飼料摂取量ならびに飼料要求率は,白色レグホーン種ブロイラーとも35°C区とほとんど差はなかったが,25°C区は35°C区や30°C区に比べ4週齢までの発育体重,育成率および飼料要求率が劣っており,育成率や飼料要求率には有意差が認められた。とくに育成率については,入雛1週間以内のへい死率が高く,給温期間中(0~4週齢)その影響が強く残った。しかし,9週齢の体重,育成率には,一定の傾向がみられなかった。また,25°C区の飼料摂取量は,4週齢まで他の2区と大差なかったが,4週齢以降多くなる傾向がみられた。<br>ひなの就寝状態は,30°C区ではとくに問題となる状態を示さなかったが,25°C区では入雛後4日までヒーター直下に群がっており,明らかに温度不足の状態を示していた。また,35°C区ではむしろ暑すぎる様子がうかがえた。<br>消費電力量は,入雛温度を5°C下げることによって81.4%,10°C低下させることにより86.7%の節約ができた。<br>産卵成績は,30°C区および25°C区ともに35°C区と大差なく,育雛温度の低減化による影響はみられなかった。
著者
近宗 干城 金井 幸雄
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.15, no.5, pp.236-241, 1978
被引用文献数
1

白色型と褐色型のウズラを交配し, それから分離した野生色型, 白色型, 暗色型, 褐色型, 暗白モザイク型および褐色モザイク型の遺伝について調査した。その結果, これらの羽色型は2対の常染色体性遺伝子の組合わせによって決定されることが示された。<br>すなわち, 有色羽の色は2つの対立遺伝子の組合わせをよるもので, 暗色羽は単一の遺伝子+<sup>D</sup>により, また野生色は+によって決定する。+<sup>D</sup>は+に対して不完全優性で, これらのヘテロ型 (++<sup>D</sup>) は両者の中間色である褐色となる。<br>他方, 有色羽と白色羽の分布は, これとは別個の2つの対立遺伝子の組合わせによって決定する。白色羽は単一遺伝子<i>i</i>による。これはメラニン色素の沈着を抑制する作用をもち, この遺伝子のホモ型である<i>ii</i>は, 頭頂部と背部に小さな有色の斑点があらわれる以外全身白色羽装となる。有色羽は<i>i</i>の対立遺伝子である<i>I</i>によるもので, この遺伝子のホモ型 (<i>II</i>) は全身有色となる。これらのヘテロ型(<i>Ii</i>) では, +<sup>D</sup>+<sup>D</sup>あるいは++<sup>D</sup>と共存する場合は白色とのモザイク型になるが, ++と共存する場合は, <i>Ii</i>は++に対して下位であるため野生型となる
著者
後藤 和文 高橋 陽子 中西 喜彦 小川 清彦
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.27-33, 1988

鶏の受精卵を使って,本来は卵殻内で行われる胚の発生•発育を,台所用ラップを利用した培養器内で行い,ふ卵開始後72時間以降の一連の過程を観察した。いずれの個体もふ化までに至らなかったが,培養器素材とした台所用ラップ2種(ポリエチレン製,ポリ塩化ビニリデン製)の胚発生に及ぼす影響を比較し,また,減菌した粉末状卵殻を添加することによる奇型発生への影響についても検討し,以下の結果を得た。<br>1) 本実験条件下での胚の生存率は,ふ卵開始後10日目で60.7%,15日目で41.1%であり,20日目までにほとんどの胚は死亡した。しかし20日以上生存したものが107例中7例見出され,最長生存日数は23日であった。<br>2) 培養胚の成長状態は,体重,くちばし長,脚部の長さ等を指標とした場合,通常ふ卵区のものに比べ,ふ卵12日目以降,徐々に遅延がみられ,16日目以降では約2日の遅延が認められた。しかし,体肢の大きさとは無関係に,ふ化日に近づくにつれ,通常ふ卵区のものと同時期に,卵黄の腹部への吸収が行われた。<br>3) 培養器素材として用いたポリエチレン製ラップは,ポリ塩化ビニリデン製のものに比して生存率が高かった。<br>4) 卵殻の添加により,くちばし•足指における奇型の発現が低減することを見出した。
著者
イダマルゴダ アルナシリ 杉山 道雄 荒幡 克己 小栗 克之 甲斐 諭 柳 秦春
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.234-244, 1998

世界主要都市における鶏卵価格の内外価格差は,かなり大きいことが指摘されてきたが,その卵価水準に最も影響する生産費と流通マージンの国際比較分析について飼料費を除き,殆ど研究されていない。研究は国内でなされても国際比較はなされていないのは,生産費の概念が統一されず,不明確であったことにもよっている。<br>本研究は鶏卵生産費の概念を直接費(飼料費十ひな費)と間接費(労働,建物費,機械,道具費,農薬費等)として,1996年世界20ヵ国の政府,大学機関にメールメリッドで調査票を送付し,15ヵ国につき回答を得て比較分析を行ったものである。調査国にはアメリカ,カナダ,イギリス,オラング,ブラジル,インド,中国,バングラディシュ,ネパール,スリランカ,イラン,サウジアラビア,日本,韓国,台湾の15ヵ国である。これらの国は低生産費国,中生産費国,高生産費国に大別されるが,低生産費は高生産費国である日本の1/3近くで生産している。低生産費国の主な要因は単に飼料費が安いばかりではなく,安い労働費の影響が大きい。中生産費国は主としてアメリカなどで,近代的技術ばかりでなく,飼料費が安いことに基づく。高生産費国は飼料の輸入国であり,やや高くなるばかりでなく,賃金が高くなる。高労働費を節約するため施設化が進む場合,労働費や施設費を個々に比較するのでなく,同じく労働節減機能をもつものとして施設•労働費として比較されるべきである。<br>マーケティングマージンをみると,日本はその近代的設備を導入しているものの,労賃率は高く,飼料費も高い。<br>これらの結果から,各国に生産費,価格水準の比較に当たっては飼料費,雛費の直接費ばかりでなく間接費が重要となる。とくに間接費のうちでも労働費,施設費を合体した施設•労働費として比較すべきである。
著者
坂井田 節 横山 義彦 塩谷 栗夫 茶薗 明
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.21, no.6, pp.333-336, 1984

消毒液の噴霧が夏季の鶏舎内温度,湿度の推移,鶏の飲水量,排泄鶏糞中の水分含量におよぼす影響を調査し,夏季における防暑対策としての効果を検討した。1棟3,360羽収容のウインドウレスケージ鶏舎2棟を用い,対照区は消毒液の噴霧を実施せず,処理区は毎日午後1時に180秒間の噴霧を実施した。<br>(1)晴天の日180秒間の噴霧によって鶏舎内温度は,32.6°Cから28.0°Cに低下し対照区に比べて4.6°C低下し,2時間後においても対照区より0.6°C低かった。一方湿度は一時的に63%から90%に上昇し,対照区に比べ27%高くなったが,15分後には73%に低下し対照区と比べて11%高かった。2時間後には3%の差となった。<br>(2)噴霧による鶏舎内温度の低下にともなって,処理区の飲水量は1日1羽当り186m<i>l</i>となり,対照区の215m<i>l</i>を29m<i>l</i>下回り,5%水準で有意差が認められた。<br>(3)糞中水分含量は対照区80.6%,処理区79.0%となり,処理区が1.6%低下し,1%水準で有意差が認められた。
著者
岡林 寿人 横山 秀徳 田名部 雄一
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.116-122, 1999-03-25 (Released:2008-11-12)
参考文献数
6

日本在来アヒルのアオクビアヒルとナキアヒルの血液タンパク質多型について分析し,その遺伝子構成を他のアジア在来アヒル(ペキン,白色ツァイヤ,改良大阪,インドネシア在来アヒル,ベトナム在来アヒル)やマガモと比較した。水平式デンプンゲル電気泳動法ならびに水平式ポリアクリルアミドゲル電気泳動法により多型を分析した血液タンパク質はこれまでに多型が見いだされている次の10種類である。血漿エステラーゼ-1(Es-1),血球エステラーゼ-3(Es-3),血球エステラーゼ-4(Es-4),血球エステラーゼ-D2(Es-D2),血漿ポストアルブミン-1(Pa-1),血漿ポストアルブミン-4(Pa-4),血漿ポストアルブミン-1(Ptf-1),血漿ホスフォヘキソースイソメラーゼ(PHI),血球酸性ホスファターゼ-2(Acp-2)および血漿ロイシンアミノペプチダーゼ-2(LAP-2)。ナキアヒルにおいては他のアヒルに比べて,Pa-1BおよびLAP-2Aの頻度がやや高い傾向を示し,Ptf-1BおよびEs-4Aが低い傾向を示した。アオクビアヒルにおいても他のアヒルに比べて,LAP-2Aが高い傾向を示し,PHIAおよびEs-4Aが低い傾向を示した。品種間の遺伝的距離を基に枝分かれ図を描いた。また遺伝子頻度の分散共分散行列による主成分分析を行い,第一~三主成分得点による三次元の散布図を描いた。これらにより,アオクビアヒル,ナキアヒルともにペキン種,白色ツァイヤ,改良大阪種などで構成される東北アジア在来アヒルのクラスターに属することが示された。また,アオクビアヒルはこのクラスターの中の白色ツァイヤと特に近く,ナキアヒルとは比較的遠い関係にあり,一方ナキアヒルはこのクラスターの中ではマガモ(1)やペキンと比較的近い関係にあることが示された。
著者
バンチャサック チャイヤプーン 木村 剛 田中 桂一 大谷 滋 コリアド C.M.
出版者
日本家禽学会
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.60-66, 1998
被引用文献数
2

飼料にシスチンを添加することによってブロイラーの成長及び肝臓中の総脂肪とリン脂質含量に及ぼす影響を検討した。粗タンパク質含量23%の基礎飼料(総含硫アミノ酸=O.69%)に0.098, 0.163, 0.238及び0.324%のシスチンを添加した。シスチン添加によってブロイラーの増体重が統計的に有意に改善された(P<0.05)。しかしその効果はシスチンの添加量とは比例しなかった。シスチン添加によって飼料要求率は改善される傾向を示したが,腹腔内脂肪及び胸肉重量には影響は見られなかった。飼料へのシスチン添加によって脂肪肝スコア及び肝臓中総脂質含量は増加し(P<0.05),その程度はシスチンの添加量と比例していた。また脂肪肝スコアと肝臓中総脂質含量との間には正の相関が観察された。肝臓中リン脂質含量はシスチンの飼料への添加によって統計的に有意に減少した(P<0.05)。
著者
生雲 晴久 吉田 実
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.155-166, 1975-07-20 (Released:2008-11-12)
参考文献数
102
被引用文献数
2 3
著者
大塚 茂
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.235-241, 1986

ケージ内における破卵発生機構を解明する目的で,あらかじめ,ケージ床前部に正常卵を5個配置し(静止卵),別の正常卵をケージ内部の中央へ,手動で1個ずつ投下して(落下卵),両卵を強制的に衝突させ,破卵を誘発する方法を用いて試験を実施した。供試したケージ床は,スノコ縦線間隔が20•24および25mmの3種類である。これらのケージ床を傾斜角度可変の架台に,それぞれ設置し,卵同志の衝突破卵の発生状況を検討した。また,スノコ縦線間隔22.7mm,傾斜角度8°のケージ床を用い,卵の転がり落ち方と破卵の関係を検討した。<br>投下された卵は,その後,床を短径軸回転で落下するものと,長径軸回転で落下する2型に分かれて,静止卵に衝突した。両型の出現割合は約6:4であった。<br>卵同志の衝突で,2個が同時破損した例はみられず,1個破損であった。静止卵と落下卵の内,どちら側が破損するか,その決定に当っては,卵殼の厚さが大きく影響を及ぼしていることが認められ,卵殼厚の薄い側の卵が破損する。また,卵の転がり落ち方の影響も若干関与しているものと思われ,短径軸回転落下型は落下卵側の方が,長径軸回転落下型は静止卵側の方が多く破放する傾向がみられた。<br>ケージ床のスノコ縦線間隔が狭い程,また,傾斜角度が急な程,卵同志の衝突破卵が多く発生した。この条件に最も近い20mm×7°区では60回中53回破卵が発生したのに対して,逆条件下の25mm×4°区では,僅か7回の破卵発生であった。全体の平均破卵発生率は54%でおった。
著者
近宗 干城 金井 幸雄
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.15, no.5, pp.236-241, 1978-09-25 (Released:2008-11-12)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

白色型と褐色型のウズラを交配し, それから分離した野生色型, 白色型, 暗色型, 褐色型, 暗白モザイク型および褐色モザイク型の遺伝について調査した。その結果, これらの羽色型は2対の常染色体性遺伝子の組合わせによって決定されることが示された。すなわち, 有色羽の色は2つの対立遺伝子の組合わせをよるもので, 暗色羽は単一の遺伝子+Dにより, また野生色は+によって決定する。+Dは+に対して不完全優性で, これらのヘテロ型 (++D) は両者の中間色である褐色となる。他方, 有色羽と白色羽の分布は, これとは別個の2つの対立遺伝子の組合わせによって決定する。白色羽は単一遺伝子iによる。これはメラニン色素の沈着を抑制する作用をもち, この遺伝子のホモ型であるiiは, 頭頂部と背部に小さな有色の斑点があらわれる以外全身白色羽装となる。有色羽はiの対立遺伝子であるIによるもので, この遺伝子のホモ型 (II) は全身有色となる。これらのヘテロ型(Ii) では, +D+Dあるいは++Dと共存する場合は白色とのモザイク型になるが, ++と共存する場合は, Iiは++に対して下位であるため野生型となる
著者
YUICHI SAEKI TOMIJI AKITA HIROSHI CHIBA HEIZABURO SAITO
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
Japanese poultry science (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.231-237, 1968-10-25 (Released:2008-11-12)
参考文献数
65
被引用文献数
1

白色レグホン (WL, WL-D), 白色ロック (WR) および白色コーニッシュ (WC) の3種を用い, 4月から8月までの間に生産した成熟卵について種々の卵質を調査した。供試卵は産卵後当日夕刻までは室温におき, 午後5時から翌朝9時までは, 23°Cの室温, 65%の湿度の部屋に貯蔵した。1. 各鶏種の平均卵重は, WR (66.6g), WL-D (62.0g), WC (60.8g), WL (58.5g) の順位であった。卵白重量は34.9g (WL) から39.4g (WR) までの範囲で, 卵重に対する卵白重の割合はWCが最低 (57.9%) で, その他の鶏種では大体59%ていどであった。卵黄重は18.1g (WL) から21.2g (WR) の範囲で, 卵重に対する卵黄重の割合は全鶏種とも大差なく31%前後であった。また卵白重に対する卵黄重の割合はWLは52%, 肉用種では54~55%でやや高かった。卵白高は, 5.7~6.2mmであったが卵による個体差がかなり大きかった。H.U. は74.9 (WL) ~76.6 (WL-D) であった。卵殼の平均重量は5.6g (WL) から6.2g (WC) の範囲で, 卵重に対して大体9.2 (WR)~10.2% (WC) であった。卵殼の厚さは0.337mm (WL) から0.378mm (WC) の範囲であった。卵黄色は, 白色卵殼の卵用種よりも有色殼の肉用種の方がやや濃厚であった。血点の平均出現率は2.9%で, 鶏種間に大差はなかった。肉斑の平均出現率は7.2%であったが, WRの14.4%の高い出現率がとくに注目された。2. 各種卵形質相互間の相関係数において, 卵重に対する卵白重および卵短径の間にはいずれもγ=0.8以上の高い値び得られた。卵重と卵黄重との関係は, WRが最も低く (γ=0.52), WLは最高 (γ=0.80) であった。卵重と卵白高ならびにH.U. との間の関係はそれほど密接ではなく, γ=0.26の最高値がみられたに過ぎない。卵白高とH.U. との間にはγ=0.94以上の高い値が得られた。またH.U. の修正効果について論議した。卵白重と卵の短径との間にはWL-Dを除いて0.8の相関値が得られ, また卵白重と卵白高との間にはWRを除いてγ=0.3がみられた。卵殼重と卵殼厚との間にはγ=0.7~0.8の高い値が推定された。3. 卵重, 卵短径および卵白重の反復率 (R) はいずれも0.8をこえる高い値であった。また卵殼重, 卵殼厚ならびに卵白高のRも0.6~0.8が推定された。
著者
Hiroshi ITOH Tomohiro KONO Kenji ICHINOE
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
Japanese poultry science (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.113-119, 1985-05-25 (Released:2008-11-12)
参考文献数
25
被引用文献数
1

雄ホロホロ鳥における繁殖能力の,年間を通じての推移を明らかにする目的で,交尾器の大きさ,精液量,精子濃度および血漿テストステロン濃度を1年間測定した。1. 交尾器の大きさは9月初旬まで徐々に増大し,換羽期において一度縮小したが,その後再び増大して12月下旬以降は成熟した大きさを維持した。また,交尾器の大きさと日長,気温および血漿テストステロン濃度とのいずれとも,有意な相関関係は認められなかった。2. 精液量および精子濃度は4月より上昇し,5月下旬から10月上旬にかけて高い値を維持した(精液量:9~38μl,精子濃度:6.51~29.9億/ml)。その後,換羽期と1月から2月にかけての期間において低い値を示し118 日本家禽学会誌22巻3号(1985)た。3. 血漿テストステロン濃度の推移は,日長の変化とよく対応したものであり,最高値(2.95±0.81ng/ml)および最低値(0.12±0.02ng/ml)は,それぞれ7月上旬と9月下旬の換羽初期に認められた。また,繁殖期,非繁殖期および換羽期における血漿テストステロン濃度の平均値は,それぞれ1.25±0.12ng/ml, 0.64±0.05ng/mlおよび0.20±0.05ng/mlであり,各値間には有意(P<0.01)差が認められた。4.日長,気温および血漿テストステロン濃度と各測定項目間の相関係数は表1に示した。
著者
武田 晃
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.26-36, 1982-01-25 (Released:2008-11-12)
参考文献数
33
被引用文献数
10 10

鶏精子は塩溶液中においてその体温近くの40°C前後で運動を停止するがその後室温に戻すと運動を回復する, いわゆる温度による Reversible Inactivation という特性を示すと言われるが, その現象はつまびらかでなく, 原因や機構については解明されていない。そこでこれら究明のために本研究に着手した。本回は鶏精子と羊精子の比較ならびに鶏精子のそれに影響を及ぼす要因のいくつかについて知見を得たので報告する。(1) KRP液で希釈または洗浄懸濁された鶏精子は40°Cにおいて運動を停止し室温 (20°C) に戻すと運動を回復 (Reversible Inactivation) したが, 羊精子ではこのような現象は認められず時間の経過と共に次第に運動が低下した。無希釈精液においても鶏精子は45°Cで Reversible Inactivation を示したが羊精子では認められなかった。50°Cにおいては鶏精子も羊精子も短時間内に死滅した。(2) 数種の塩溶液で洗浄懸濁された鶏精子は40°Cにおいて, 塩溶液の種類によって差はあるが, いずれも短時間内に Reversible Inactivation を起した。洗浄を行なわずただ希釈しただけの精液では運動停止までの時間 (不動化所要時間) が延長した。また無希釈精液は40°Cでは120分後においてもなお活発な運動を続けた。(3) 遠心洗浄された精子は40°Cにおいて Reversible Inactivation までの所要時間が短縮するが, これは遠心処理のためではなく洗浄処理の影響であった。(4) 希釈または洗浄懸濁された精子に40°Cにおいてごく短時間内に Reversible Inactivation を起させる塩溶液は, 不動化所要時間はそれよりも延長するが, 30°Cにおいてもやはり Reversible Inactivation を起させた。(5) 希釈度が高まるほど精子の運動性は低下し, また Reversible Inactivation までの時間も短縮した。(6) 保存時間が長くなるほど精子の運動性は低下し, また Reversible Inactivation までの時間も短縮した。(7) 空気およびO2中において40°Cで運動を停止した精子はO2の通気や振盪では運動を回復せず, 温度を室温に下げることによってはじめて運動を回復した。CO2中では運動停止後温度を下げるだけでは運動は回復せず, さらに空気を通気することが必要であった。(8) 塩溶液により洗浄懸濁された精子液への血漿および卵白の添加は Reversible Inactivation までの時間を延長し, 特に精製卵アルブミンの添加時には延長が著しかった。一方燐酸緩衝液の添加は Reversible Inactivation までの時間を短縮した。(9) 卵管各部のホモジネート上澄液の添加は Reversible Inactivation までの所要時間にはほとんど影響を及ぼさなかった。