著者
森下 正彦 榎本 雅夫 小松 英雄 中 一晃 大橋 弘和 島津 康 増田 吉彦
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.143-148, 2001-08-25
被引用文献数
6 13

和歌山県における1986~2000年の調査をもとに、スギ花粉年間飛散数からチャバネアオカメムシとツヤアオカメムシの発生量予測を試みた。チャバネアオカメムシの越冬密度は和歌山県南部で高く、北部で低い傾向を示すものの年次変動のパターンは県下いずれの地域もよく似ていた。当該年のスギ花粉飛散数はその年から翌年にかけてのチャバネアオカメムシの越冬密度との間に相関が認められた。同様に、スギ花粉飛散数は越冬後成虫が主体である翌年4~7月の予察灯におけるチャバネアオカメムシとツヤアオカメムシの誘殺数との間に相関が認められ、スギ花粉飛散数から2種カメムシの翌年夏までの発生量予測が可能と考えられた。
著者
小松 英雄
出版者
駒沢女子大学
雑誌
駒沢女子大学研究紀要 (ISSN:13408631)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.123-146, 1999-12-24

上代の借字 (いわゆる万葉仮名) は楷書体に基づいていたために、語句のまとまりを表示することができなかった。平安初期になると、草書体の仮名が形成されて、その欠陥が克服された。連綿や墨継ぎを効率的に制御して語句のまとまりを表示すれば、清音と濁音との音節に同じ文字を当てても、語句の同定に支障を生ることがないので、仮名は清濁を区別しない音節文字の体系として形成された。上代の韻文は語句の線条であったが、平安初期になると、清濁の対立が捨象された仮名の線条に切り替えられ、共通の仮名の線条に複数の語句を重ねる表現技巧が発達した。その結果、韻文の形式が {57577} に限定され、三十一文字の狭い枠のなかに豊富な表現を盛り込むことが指向されるようになった。それが、『古今和歌集』に代表される平安初期の和歌である。仮名の線条にことばを組み込んだ和歌は、一次的には視覚でとらえて理解するように構成されている。平安末期になると言いさし形式の表現技巧が発達し、和歌が再び語句の線条に戻ったために、以後の歌人たちは、『古今和歌集』を和歌の鑑と仰ぎながら、それらの和歌が仮名の線条として構成されていることを見抜けなくなり、今日に至るまで語句の線条として理解されてきた。したがって、和歌の表現解析は、注釈の伝統から脱却して、再出発する必要がある。検討の過程をつうじて、『古今和歌集』の構成原理を明らかにし、あわせて、巻19の「短歌」が示唆する日本語韻文史の諸問越について考察する。その帰結は、末尾の <結語> されている。
著者
小松 英雄
出版者
筑波大学
巻号頁・発行日
1979

【要旨】
著者
小松英雄著
出版者
笠間書院
巻号頁・発行日
1998
著者
播磨 真志 中野 龍平 山本 貴司 小松 英雄 藤本 欣司 北野 欣信 久保 康隆 稲葉 昭次 富田 栄一
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.251-257, 2001-03-15
被引用文献数
12 10

カキ'刀根早生'のハウス栽培果実の脱渋後の軟化発生の実態について調査し, その要因について検討した.1. 無脱渋, 樹上脱渋およびCTSD脱渋処理果実の日持ち性について検討したところ, 収穫日を基準とした果実の軟化様相には差がなかった.2. '刀根早生'ハウス栽培6園におけるCTSD脱渋後の軟化の発生は, 園地により大きな差が認められたが, 各園の軟化発生程度と根群分布, 葉中無機成分含量, 葉の水分ポテンシャルおよび根の呼吸活性には相関は認められなかった.3. 加温時期の異なるハウス栽培および露地栽培果実を経時的に採取しCTSD脱渋後の軟化様相を調査したところ, いずれの栽培法でも未熟な段階で収穫した果実では脱渋後, 急速に軟化した.満開後120日以降に収穫した果実では軟化の発生が一時的に少なくなった.この時期は露地果実では果実生長第II期から第III期への移行する時期と一致していた.4. 鉢植え個体を7&acd;10月にハウス内に搬入する高温処理は, 収穫後の果実軟化の割合を増加させた.以上より, ハウス栽培'刀根早生'では, 成熟期の高温が果実を「軟化しやすい」生理状態にすると考えられた.
著者
小松 英雄
巻号頁・発行日
1971

筑波大学文学博士学位論文・昭和54年11月30日授与