著者
南 朱音 小林 優希奈 甲野 佑 高橋 達二
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回 (2020) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.2I5GS203, 2020 (Released:2020-06-19)

複雑な入力情報から取るべき行動を推論する深層強化学習は,強力な関数近似器での学習(Deep Learning)が発展の核となった.強化学習には教師あり学習とは異なり,自分でデータ収集しなければならない探索の概念を持ち,単純な強化学習の一種であるバンディット問題では最適な探索アルゴリズムが明らかになっている.しかしながら関数近似を用いる文脈付きバンディット問題では最適な探索が保証されなくなる.そこで本研究では従来とは異なる探索アルゴリズムの検証を行った.人間は報酬の目標水準を持ち,それを満たす行動を速やかに探索する性質(満足化)が知られている.この満足化を応用した文脈付きバンディットアルゴリズムに応用した linear Risk-sensitive Satisficing (LinRS) は人工的な分布を用いた課題では既存アルゴリズムと比較しても良い成績が得られている.本研究では実世界から実測データでの文脈付きバンディット問題での検証を行った.人工データより実世界データの成績は悪化すると言われており,その対処法として LinRS における適切な探索のための目標水準の調整について議論する.
著者
平山 大作 小林 優希 吉田 雄大
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.274_2, 2016

<p> スキー・モーグル競技においては、ターン技術および2つのエアでのジャンプ技術が競技力に大きく影響する種目である。モーグルの得点は、ターン点60%、エア点20%、スピード点20%の割合で構成されている。エア点は、技の完成度を示すジャッジ点と技の難度(エア難度)の積によって算出される。本研究の目的は、国際大会における予選通過群と予選不通過群の得点を比較することによって予選通過者の特徴を明らかにすることとした。対象は、FISフリースタイルスキーワールドカップ2016秋田たざわ湖大会モーグル予選出場のモーグル男子および女子選手とした。予選通過群と予選不通過群の比較において、男子女子ともに、ターン点、第1エア点、第2エア点に有意な差が認められ、スピード点に有意な差は認められなかった。エア点において、男子は、第2エアジャッジ点、第2エア難度に有意な差が認められた。女子は、第1エアジャッジ点、第2エアジャッジ点に有意な差が認められた。これらから、今回の大会において、男子は第2エアで挑戦する技の難度に違いがあり、女子は第1エアおよび第2エアでの技の完成度に違いがあると考えられる。</p>