著者
平山 大作 小林 優希 吉田 雄大
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.274_2, 2016

<p> スキー・モーグル競技においては、ターン技術および2つのエアでのジャンプ技術が競技力に大きく影響する種目である。モーグルの得点は、ターン点60%、エア点20%、スピード点20%の割合で構成されている。エア点は、技の完成度を示すジャッジ点と技の難度(エア難度)の積によって算出される。本研究の目的は、国際大会における予選通過群と予選不通過群の得点を比較することによって予選通過者の特徴を明らかにすることとした。対象は、FISフリースタイルスキーワールドカップ2016秋田たざわ湖大会モーグル予選出場のモーグル男子および女子選手とした。予選通過群と予選不通過群の比較において、男子女子ともに、ターン点、第1エア点、第2エア点に有意な差が認められ、スピード点に有意な差は認められなかった。エア点において、男子は、第2エアジャッジ点、第2エア難度に有意な差が認められた。女子は、第1エアジャッジ点、第2エアジャッジ点に有意な差が認められた。これらから、今回の大会において、男子は第2エアで挑戦する技の難度に違いがあり、女子は第1エアおよび第2エアでの技の完成度に違いがあると考えられる。</p>
著者
吉田 雄大 板谷 厚 高橋 信二 木塚 朝博
出版者
日本体育測定評価学会
雑誌
体育測定評価研究 (ISSN:13471309)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.25-32, 2016-03-31 (Released:2016-10-08)
参考文献数
13

This study aimed to examine the turn characteristics in the multistage 20-m shuttle running test and to investigate method of define to turn characteristics by individual differences among rugby players. Fifteen university rugby players and 4 university long distance runners underwent the multistage 20-m shuttle running test. The head of each subject was digitized and its two-dimensional coordinate data was reconstructed by using the direct linear transformation method. The running locus and acceleration during the turns in the shuttle were calculated from the two-dimensional data. The turning locus of the rugby players was different from that of the long distance runners. Almost all the rugby players turned with a linear locus, whereas all long distance runners, in contrast, turned with an ellipsoidal locus. However, there were no individual differences among the rugby players. Therefore, using mixed models assessed difference in increases of acceleration among individuals. The results of model comparison suggest that the turn characteristics during shuttle running were determined by increases of acceleration during the turn because individual differences have an effect on this particular characteristic. Thus, in the multistage 20-m shuttle running test, an account of the turn characteristics was important, with the exception of the number of shuttles.
著者
板谷 厚 増澤 拓也 吉田 雄大
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集 第67回(2016) (ISSN:24241946)
巻号頁・発行日
pp.151_1, 2016 (Released:2017-02-24)

【目的】本研究は、三人で行う簡単な組体操を実施し、その前後に開眼条件(EO)と閉眼条件(EC)における静止立位動揺を調査することで、立位制御における視覚入力に対する依存性が低下することを検証した。【方法】若年成人女性15名を対象とした。対象者は3人一組で実験に参加した。まず各参加者はEOとECで30秒間の静止立位をそれぞれ2回ずつ実施し、足圧中心(COP)軌跡を記録した(pre)。その後、3人組で行う組体操(ピラミッド、サボテンおよび扇)を、各対象者がすべての役割を経験するよう3回ずつ実施した。休憩の後、再び静止立位を実施した(post)。COPの動揺速度を算出し、これらからロンベルグ率(EC / EO)を求めた。【結果】反復測定分散分析の結果、動揺速度において視覚条件×測定時間の交互作用に有意性が認められ、ECのみpostで低下した(p = .009)。対応のあるt検定の結果、ロンベルグ率はpostでpreより低下した(p = .018)。【結論】組体操は立位制御における視覚入力に対する依存性を低下させ、その他の感覚入力に対する依存性を高めることが示唆される。