- 著者
-
小畑 文也
- 出版者
- 山梨大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2011
知的障害児のヘルスリテラシーを、主に症状の表出と周囲の理解の点から検討した。症状としては、「頭痛」「腹痛」「疲労」「めまい」「出血」「吐き気」が選ばれ、健常幼児(3-5歳)と比較しながら面接調査と質問紙調査を実施した。その結果、対象となった知的障害児の症状表出は、健常幼児3歳とほぼ同様であり、痛みを除き、自発的な表出が見られないこと、特に言語的な表出が困難なこと、母親の理解(気づき)にはばらつきが大きいことが明らかとなった。また。母親の子どもの体調への注意は、健常児の場合、加齢とともに減少しているが、知的障害児の場合、加齢とともに増加していることも明らかとなった。