著者
高橋 悌蔵 小菅 貞良 松原 弘道 永田 幸雄 駒形 和男
出版者
Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.60, no.10, pp.887-891, 1986

高農めぐりをして気の付いたことだが,高農での教育・研究に一生を捧げ,現在もなおカクシャクとして当時のお弟子さん方の尊敬を受けておられる,いわばその高農の歴史を一身で示しておられる先生方が多い.今日座談会の中心となって下さった高橋悌蔵先生もまさに岐阜高農そのものと申し上げてもおかしくない.90歳を越えられても記憶力も抜群で,よどみな答えられるのにはただ恐れ入るばかり,すでに岐阜大を退官されておられる,高農卒業生としては大先輩格の小菅・松原の両先生も,恩師の高橋先生から「あんたたちも皆ったんでしょ」などといわては,ひたすら「ハイ,ハイ」.誌面では伝えにくい,師弟のなこやかな交歓のなかに話題がはずみました.座談会の準備・進行に蔭の主役としてご助力をいただいた永田幸雄先生,農場や実習工場をご案内くださった上野良光先生にも心から御礼申し上げます.
著者
小菅 貞良 竹内 徳男
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.69-73, 1962-04-15 (Released:2009-04-21)
参考文献数
5
被引用文献数
2

とうがらし果実の辛味成分利用に関連する基礎事項の研究および測定を行なった。すなわちカプサイシノイドの水に対する溶解度,ならびに水および弱アルカリ液による抽出率の測定,防腐,防カビ性および糸状菌による分解消失などの試験を行なった。そしてとうがらし果実よりカプサイシノイドの水による抽出率はきわめて低く,弱アルカリ溶液によりほとんど完全に抽出されるのを認めた。またカプサイシノイドは防腐,防カビ性はまったく無く,逆に糸状菌によりほとんど完全に分解されるのを認めた。
著者
小菅 貞良 稲垣 幸男
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.251-254, 1962 (Released:2008-11-21)
参考文献数
9
被引用文献数
5 7

とうがらし果実のカプサイシン及びジハイドロカプサイシンの両辛味成分をペーパークロマトグラフィーにより分別し,抽出後定量してほぼ満足すべき結果を得た. 本分別定量法によりカプサイシノイド結晶及び各種とうがらし果実について, 2辛味成分を定量して両辛味成分の含量比すなわちハイドロカプサイシン含量/カプサイシン含量を求めた.その結果本含量比はカプサイシノイド結晶中において単離した時期を異にしてもほぼ一定であり,また収穫年度,開花期,熟度,肥料及び施肥量にかかわりなくほぼ一定であって,おおむね0.40~0.55であった.