- 著者
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山下 和人
佐藤 正人
海川 暁子
津田 麻美
矢島 康広
椿下 早絵
瀬野 貴弘
加藤 澄恵
泉澤 康晴
小谷 忠生
- 出版者
- 社団法人日本獣医学会
- 雑誌
- The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
- 巻号頁・発行日
- vol.62, no.3, pp.229-235, S・Vi, 2000-03-25
- 被引用文献数
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1
軽種馬24頭を6頭ずつの4群に分け, A群ではグアイフェネシン-ケタミン-メデトミジン混合液の持続点滴麻酔を併用した酸素-セボフルラン麻酔(GKM-OS麻酔), B群では酸素-セボフルラン麻酔(OS麻酔)下で頚動脈ループ形成術を実施した.また, C群ではGKM-OS麻酔, D群ではOS麻酔で4時間麻酔持続し, 心血管系の変化を観察した.AおよびB群の麻酔時間は約180分間であり, 麻酔維持期の終末呼気セボフルラン濃度はA群で1.5%, B群で3.0%前後であった.A群の動脈血圧は良好に推移したが, B群では血圧維持にドブタミン投与が必要であった.AおよびB群の結果より, 終末呼気セボフルラン濃度をC群では1.5%, D群では3.0%で麻酔維持した.C群では, 心拍出量と末梢血管抵抗が麻酔前の約70%に維持され, 血圧も良好に維持された.D群では, ドブタミン投与により心拍出量が麻酔前の約80%に維持され, 血圧も良好に維持されたが, 1頭に重度の頻脈を認めた.起立時間は, A群で36±26分, B群で48±19分, C群で38±27分, およびD群で58±12分であった.GKM-OS麻酔は心血管系の抑制が最小限であり, 麻酔からの覚醒も良好であることから, ウマの長時間麻酔に有用と考える.