著者
縄田 敬子 石田 裕美 山下 直子 上西 一弘
出版者
公益社団法人日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.176-182, 2006-09-20
被引用文献数
6

本研究では首都圏在住の男性勤労者の歩数とbody mass index (BMI)との関係を検討することを目的とした.対象者は310名(30〜59歳)である.連続7日間の歩数および生活時間調査を行なった.歩数は歩数計を用いて測定した.また,生活時間調査の結果からエネルギー消費量を推定した.食物摂取頻度調査によりエネルギー摂取量を求めた.身長,体重は自記式の質問紙により調査した.BMI25以上の者は81名(26.1%)であった.出勤時の歩数は平均10,682±4,365歩,休日の歩数は7,135±4,536歩であった.エネルギー消費量は2,259±378kcal,身体活動レベル(physical activity level: PAL)は1.5±0.1であった.エネルギー摂取量は1,974±488kcalであった.出勤日,休日の歩数はPALと有意な正の相関関係を示した(出勤日r=0.301,休日r=0.296,いずれもp<0.001.)また,出勤日の歩数はBMIと有意な負の相関関係を示した(r=-0.188,p<0.01).出勤日の歩数とエネルギー摂取量の中央値を用いて対象者をI群(9,894歩以上,1,901kcal未満),II群(9,894歩以上,1,901kcal以上),III群(9,894歩未満,1,901kcal未満),IV群(9,894歩未満,1,901kcal以上)に分類した.IV群の平均BMIは24.7で,他の3群よりも有意に高値を示した.III群は生活習慣病の者の割合が最も多かった.
著者
山下 直子 レイ トーマス
出版者
独立行政法人森林総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

里山林構成種を対象として、光環境の変動に対する個々の樹種の生理的可塑性を明らかにし、 種の共存に関わる林冠ギャップの役割を検証することを目的とて、異なる光環境で生育させた 里山構成種の葉の形態的・構造的可塑性と成長との関係について解析した。その結果、陽葉と 陰葉の比率(可塑性)が高いほど、成長量が高く、落葉広葉樹は常緑樹よりも、相対的に葉の 形態的・構造的可塑性が高い傾向であった。異なる光条件に応じて、どれくらい構造的に性質 の違う葉を作れるかどうかが、各樹種の適応能力を規制する要因となっていることが示唆され た。
著者
縄田 敬子 石田 裕美 山下 直子 上西 一弘
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.176-182, 2006 (Released:2006-10-24)
参考文献数
23
被引用文献数
2 6 4

首都圏在住の男性勤労者における歩数とBody Mass Indexの関係:縄田敬子ほか.女子栄養大学給食・栄養管理研究室―本研究では首都圏在住の男性勤労者の歩数とbody mass index(BMI)との関係を検討することを目的とした.対象者は310名(30~59歳)である.連続7日間の歩数および生活時間調査を行なった.歩数は歩数計を用いて測定した.また,生活時間調査の結果からエネルギー消費量を推定した.食物摂取頻度調査によりエネルギー摂取量を求めた.身長,体重は自記式の質問紙により調査した.BMI25以上の者は81名(26.1%)であった.出勤時の歩数は平均10,682±4,365歩,休日の歩数は7,135±4,536歩であった.エネルギー消費量は2,259±378 kcal,身体活動レベル(physical activity level:PAL)は1.5±0.1であった.エネルギー摂取量は1,974±488 kcalであった.出勤日,休日の歩数はPALと有意な正の相関関係を示した(出勤日r=0.301,休日r=0.296,いずれもp<0.001.)また,出勤日の歩数はBMIと有意な負の相関関係を示した(r=-0.188,p<0.01).出勤日の歩数とエネルギー摂取量の中央値を用いて対象者をI群(9,894歩以上,1,901 kcal未満),II群(9,894歩以上,1,901 kcal以上),III群(9,894歩未満,1,901 kcal未満),IV群(9,894歩未満,1,901 kcal以上)に分類した.IV群の平均BMIは24.7で,他の3群よりも有意に高値を示した.III群は生活習慣病の者の割合が最も多かった. (産衛誌2006; 48: 176-182)